ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

米新規住宅着工件数7.4%減、米FRBはどう動く?-学校で教えてくれない経済学

2006-05-17 12:46:06 | 経済学
米商務省は、5月16日、4月の米新規住宅着工件数が、3月の6.4%減に続いて、7.4%減少したと発表した。米労働省は4月の 卸売り物価指数が、3月の0.5%増に続き0.9%上昇したと発表した。あなたなら米国の景気の現状をどのように診断されますか?

こんなとき上司は、ご自身の考えを一切言わずに、しばしば、「役所はどうだ。」「三菱総研はどうだ?野村金融研究所に聞いたのか?」とよく聞かれるそうだ。部下にデータ作成を散々要求し、部下が苦労して作ったデータを報告のあと、結果どうなったのか上司から全く音沙汰がないことがよくある。

米国駐在時代、日本からアメリカはどうなっているのか?アメリカの新聞にどう出ているのかとたびたび聞かれた。それなりに調べて送るのだが、なしのつぶて。こうして日本が60年も前のあの太平洋戦争でも連合国軍相手に負けたに違いないといつも思う。

5月16日のNYダウは、上に向かうのか、下に向かうのか今ひとつわからず、うろうろしているうちに、結局、クロージングベルが鳴り、前日比8ドル安の11,419ドルで取引を終了した。相場の世界で、上なのか下なのか方向がはっきりしないことが一番よくない。

NY原油先物WTI相場は、70ドル割れのあと一端70ドルに戻したが、前日比バレル2セント高の69.53ドルで取引を終了した。NY金先物相場は前日の30ドル近い下げのあと、8ドル戻して692ドルで取引された。相場自身が下げることを嫌っているように見える。

NY債券市場は、卸売り物価指数を無視して、住宅着工件数の減少に反応して値上がりした。利回りは下落して、10年物国債で5.10%、30年物で5.22%へそれぞれ低下した。先日の米FOMC声明文で住宅需要の鈍化が始めて取り上げられた。FRBが今後の金融政策判断の指標に住宅動向を参考にするとの思惑が目先働いて利回り低下に動いたのかもしれない。

NY為替市場は、1ドル=109.66ドル、1ユーロ=1.2860ドルで取引された。中国が1ドル=8元割れを演出して見せたが、あと相場は1ドル=8.0080元に戻っている。本気でこのまま一気に人民元が上昇すると考えていないことがよくわかる。むしろ人民元以外のアジア通貨が対ドルで値上がりしていることがアジア景気の足を引っ張るかもしれない。

アメリカの情報だからといって鵜呑みにするととんでもないことになる。情報が意図的に操作され流されるケースがよくあるからだ。ただ、同じ地球に住んでいる限り、世界ナンバー1の米国と急速に力をつけてきた中国の動向から目を離すことは出来ないだろう。

人任せにせず、自分で判断し行動出来る習慣を若い時から心がけて培って欲しい。(了)

江嵜企画代表・Ken


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする