ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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4月米CPI,NYダウ214ドル下げるー学校で教えてくれない経済学

2006-05-18 08:46:37 | 経済学
米労働省が5月17日に発表した4月のCPI(米消費者物価指数)(季節調整済み)が、3月の0.3%増に続いて0.6%増加したことから、NYダウは前日比214ドル大幅反落して11,205ドルで取引を終了した。

WSJ紙の担当記者、Scott Patterson氏は、「Consumer Inflation Nails Stocks
(消費者物価、株に一撃)」とNail(釘を打って蓋をする)というドキッとする言葉選びをしたことがマーケットの衝撃の大きさを伝えている。

債券市場は、6月27~28日開催予定の次回FOMCで再利上げ間違いなしと読んで値下がり、利回りは上昇、10年物国債の利回りは5.16%、30年物は5.28%へそれぞれ上昇した。

為替市場は、利上げを材料にドルが買い戻され、1ユーロ=1.2746ドル、1ドル=110.95円で取引された。

原油先物相場(WTI)は、原油在庫増を嫌気して小幅下げ、バレル68.50ドルで取引された。ガソリン相場も下げガロン1.9775ドルで取引された。金相場もドル買戻しで下げてオンス686ドルで取引された。

マーケットは消費者物価指数の発表をかたずを飲んで見守っていた。そこへ予想を上回る0.6%増のデータが飛びこんできた。エネルギーと食料を除いたコア指数が予測を上まわって増加したことで、インフレファイターのバーナンキ議長を刺激して、6月利上げのあともさらに利上げは続くと先読み先読みで嫌気売りを加速させたようだ。

コア指数は、3月までの一年間で2.1%増、今回の新たなデータで4月までの一年間でみれば2.3%となった。米国の中央銀行であるFRBが、「居心地のいいゾーン」と読んでいる2%を十分越えて消費者物価が上げてきていることに特に神経質に反応した。

今回の消費者物価指数の約40%を構成している住宅サービス部門で0.5%増えたことが全体の0.6%増のうちで0.3%増を占めているとエコノミストは分析している。サービス部門で一端増勢が始まるとトレンドが変わらないという経験則があり、この先数ヶ月、消費者物価指数は間違いなく上がり続けるとほぼ断定しているとの見方もWSJ紙は紹介している。

コアインフレ率を参考にして米FRBは利上げする。コアインフレ率が数ヶ月続けて上昇すれば6月末で利上げ打ち止め期待で浮かれるわけにはいかなくなった。「Nail(釘を打つ)」という見出しを使った記者は今日一日の全てを体感して使ったに違いない。水鳥の羽音に驚くという言葉もある。CPIデータを見て水鳥が一斉に飛び立った。(了)

江嵜企画代表・Ken


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