ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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前門の虎(ドル安)後門の狼(利上げ):米国経済ー学校で教えてくれない経済学

2006-05-15 21:36:28 | 経済学
中国中央銀行が、人民元の基準を1ドル=7.9982元へ0.0100元引き上げを決めた。

米財務省は先週、世界の貿易不均衡の元凶と中国を批難した。しかし、『為替操作国』のレッテルをはることは巧みに避けた。中国のプライドを尊重したことが功を奏して、結果として、わずかとはいえ、中国の自主的な切り上げを促したというのであろう。

中国は2005年7月に2%切り上げ1ドル=8.11元と決めた。その後わずかずつ元高が進んでいた。中国は1994年1月に人民元レートを5.8元から8.7元に切り下げて以来の1ドル=7元台であると日本のマスコミも歓迎しているかのように見受けられる。

米ドルの主要通貨に対する値下がりが続いている。ドル安が進めば米国からの輸出が有利になり、逆に米国内の物価は割高になり輸入にブレーキをかける。元切り上げは対中国で、2005年、米国は貿易赤全体の26%の2,020億ドルを出したから落とせない条件だった。

ブッシュ大統領の支持率低下で各州で共和党が苦戦を余儀なくされる。先に開かれたG7の会合でドル安に向けての種まきが行わはれた。今回の人民元1ドル=7元台は蒔いた種からささやかながらも芽が出たケースとしてホワイトハウスは大いに喧伝するであろう。

スノー米財務長官は5月17,18両日議会証言を予定している。スノー長官は米国は強いドルは国益だと繰り返すだろう。しかし、G7後の1ドル=117円から1ドル=109円台までの一挙のドル安も無視、事実上のドル安の現状をホワイトハウスは容認したと言える。

中国はわずか1ドル=0.0100元動かし1ドル=7.9976元へ心理的な壁と見られた8元割れを演出して見せたところ、「1ドル=7元台はじめて」と日本の新聞の見出しが躍った。

この程度の人民元切り上げでは対中国の膨大な貿易赤字は解消しない。わかりきった話である。しかし、相場の世界では人民元はさらに切り上げられるとして、対円でのドル安を催促するから、実に厄介だ。

自国の通貨が値下がりすることは決して喜ばしいことではない。ドル暴落は輸入インフレを通じて利上げを催促する。だからこそホワイトハウスは口を酸っぱくして強いドル堅持を繰り返す。急激なドル安進行はFRBの利上げ打ち止めにブレーキをかけるだろう。

前門の虎(ドル安)後門の狼(利上げ)。なかでも2006年は米中間選挙の年である。為替相場は安定が第一義であるにもかかわらず、為替が選挙の争点に利用され、副産物として為替相場が上下思わぬ方向に大きくぶれることだけはなんとしても避けて欲しい。(了)

江嵜企画代表・Ken


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帝人ビル:農人橋ースケッチ&コメント

2006-05-15 16:15:30 | スケッチ
農人橋歩道橋から帝人ビルをスケッチした。

農人橋とは、かって大坂城の外堀として開削された東横堀川に架かり、
農民が耕作に通った橋であったことにその名の由来があるという。

江戸時代、大坂城への直接の連絡口を公儀橋と呼び、農人橋は
天神橋、天満橋、灘波橋などと共に12橋のひとつであったと記録にある。

公儀橋といっても、日常の維持管理は、橋周辺の町々に課せられていた。
ただお役人任せにしないなにわの気構えが最近ややもすれば
消えかかってきているのは誠に淋しい。

橋は幾度か建て替えられ、現在の農人橋は橋の長さ30メートル
幅18メートルとなり中央大通りに架けられている。

帝人はもともと帝国人造絹糸の『帝』と『人』をとってできた。
人造絹糸(レーヨンフィラメント)は見て字のごとく人工的に造られた絹糸
の意味である。

東レ、クラレも元東洋レーヨン,元倉敷レーヨンであり、旭化成も
旭絹織、ユニチカも元日本レイヨンと大日本紡績との合併で生まれた
会社で70有余年の歴史ある人絹糸メーカーから発展した企業である。

帝人は、現在は本業のポリエステル事業は不振を極めているが
アラミド繊維など高付加値素材を武器に立ち直ってきた。

農人橋にもいわれがある。それぞれの企業にもそれぞれの
歴史といわれがある。

今日の帝人の存在も他の合繊メーカー同様に人絹糸からポリエステルを経て
営々と切磋悪魔して積み重ねられた商品開発と技術開発の歴史抜きに
語ることは出来ないであろう。(了)



Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)


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