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米利上げ見送りもNYダウ45ドル安ー学校で教えてくれない経済学

2006-08-09 07:31:43 | 経済学
写真を撮られるとき、日本でも「はい、ポーズ」という。英語でいうポーズ(pause)は一時的に動きを止める意味でありstop(停止する)を意味しない。

8月8日、NYダウは、利上げ打ち止めの期待感を抱きながら小高く推移していた。ところが、FOMCの金利据え置き発表後、「ポーズでありストップで無い」として、9月再利上げ予測を嫌気して、売りに転じ、結局前日比45ドル安い11,173ドルで取引を終了した。

米FOMC(連邦公開市場委員会)は、反対1票で、17回連続の0.25%利上げキャンペーンを一時休止し(pause)、短期の目標金利を年5.25%で据え置くことを決めた。FOMCが発表した声明文のなかで、一部にインフレ懸念を指摘していることから、状況次第で再利上げが十分ありうることに含みを残した。

8月8日、米労働省は、非農業部門の生産性が、1~3月期の4.3%増から4~6月に1.1%増へ伸び率が鈍化したと発表した。エコノミストは0.8%増と予測していた。生産性の伸びが鈍化してくるとコスト上昇分を吸収する余地が少なくなる。

インフレ圧力を端的に現す指標に単位労働コストがある。米労働省は、それが予測をはるか上回る4.2%増加したと米労働省は発表した。コストが上がれば、企業は背に腹はかえられない。生き残りをかけてコストアップを売り値に転嫁しょうと努力する。原油高止まりがはっきりして来たことから、バーナンキ議長の舵取りがいよいよ難しくなりそうだ。

NY為替市場は、FOMCの金利据え置き発表後もドルは上にも下にも動意なく、1ユーロ=1.2834ドル、1ドル=115.22近辺で取引された。NY原油先物相場は、前日比63セント安いバレル76.29ドルで取引された。金相場は小幅安のオンス643ドルで取引された。

NY株式市場は、口を開けば8月8日の米FOMC待ちと神経質な動きを続けていた。ふたを開けてみたら金利据え置きで一幕終わった。終わったとたん早くも、また9月の会合での再利上げを心配している。お金は一番臆病な生き物である。やれ利上げ継続、いや打ち止めとイライラしながら、今年も年を越すのであろう。

日本では小学校のプールで犠牲者を出してはじめて、多くの学校で事態を放置していた調査結果が発表された。問題が起きてからでないと動かない日本の体質は相変わらずである。

あなた任せの体質は日本の専売特許である。そこへ米国アラスカでのパイプラインの油漏れ騒動である。問題が表面化するまで放置していた形跡が濃厚だ。今回の事件は環境汚染問題もからんでいるから解決に時間がかかるだろう。原油の高値安定が続きそうだ。(了)

江嵜企画代表・Ken


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