近くの喫茶「いけだ」でなにげなく朝日新聞朝刊をめくったら、社説に「金融教育」-「お金の話も学校で」という見出しが飛び込んできて驚いた。
「朝日」一流の回りくどい説明のあとで、「株式会社は多くの子どもたちにとって将来の働く場でもある。」とし、「投資の意義とリスクの両面を理解させる。それは、これから社会に出て行く若者たちに、生きるための知恵と護身術を授けることである」と結んでいる。
『学校で教えてくれない経済学』でも株式市場の話をしばしば取り上げている。しかし、読者からの反応はほとんど無い。見て見ぬふりをしておられる気配さえ感じる。日本人は概して株の話をするだけで歓迎されないところがあるから仕方がないのかもしれない。
一番典型的なケースは、株式会社に勤めていて株式なぞ自分と全く関わりない世界だと思い込んでいるひとが、結構おられることである。株式投資をしていることが何か胡散臭いことをやっていると真顔で感じておられるひとも結構多いようだ。
株式投資も経済学の重要な一端を担っているはずであるが、株式会社に勤めながら経済学はよく分からないとか、数字は苦手だとか、一歩踏み込んで言えば、株は女房がやっているが自分は一切やっていないと、しかるべき責任ある経営の立場におられる方までが、おくめんもなくおっしゃる場面にしばしば出くわす。
1989年、日経ダウが39,000円台に乗せたあと、一時は7,800円まで下落した。バブル崩壊前の時点でNYダウの時価総額は400兆円に対して日本は600兆あった。現在はNYダウのそれは、だめだ、だめだといわれながら1,400兆ある。日経ダウのそれは戻ってもやっと400兆に過ぎない。株は全てではないが、ついもったいないと思ってしまう。
『学校で教えてくれない経済学』というタイトルが気に食わないというひともおられるようだ。「お金の話を学校で教えるなんてとんでもないことだと言われそうだが」と今朝の「朝日」も猛烈な抗議が新聞社に殺到することをある程度予測して予防線を張っている。
国民の多くは貯蓄は美徳と教えられて育てられた。それはいいとして逆らう気はないが、郵便貯金の金利が年6%のときは良かった。ゼロ金利解除となっても0.3%と手数料を払えば持ち出しになるひどい状態が続いているのが現実だろう。
せめて株式会社に勤める人間だけでも、自社の将来に投資して、配当や時価総額引き上げの一助となれないか。「朝日」の肩を持つつもりはさらさらないが、「朝日」が「お金の話も学校で」と社説で取り上げたこと自体、ニュースである。(了)
江嵜企画代表・Ken
「朝日」一流の回りくどい説明のあとで、「株式会社は多くの子どもたちにとって将来の働く場でもある。」とし、「投資の意義とリスクの両面を理解させる。それは、これから社会に出て行く若者たちに、生きるための知恵と護身術を授けることである」と結んでいる。
『学校で教えてくれない経済学』でも株式市場の話をしばしば取り上げている。しかし、読者からの反応はほとんど無い。見て見ぬふりをしておられる気配さえ感じる。日本人は概して株の話をするだけで歓迎されないところがあるから仕方がないのかもしれない。
一番典型的なケースは、株式会社に勤めていて株式なぞ自分と全く関わりない世界だと思い込んでいるひとが、結構おられることである。株式投資をしていることが何か胡散臭いことをやっていると真顔で感じておられるひとも結構多いようだ。
株式投資も経済学の重要な一端を担っているはずであるが、株式会社に勤めながら経済学はよく分からないとか、数字は苦手だとか、一歩踏み込んで言えば、株は女房がやっているが自分は一切やっていないと、しかるべき責任ある経営の立場におられる方までが、おくめんもなくおっしゃる場面にしばしば出くわす。
1989年、日経ダウが39,000円台に乗せたあと、一時は7,800円まで下落した。バブル崩壊前の時点でNYダウの時価総額は400兆円に対して日本は600兆あった。現在はNYダウのそれは、だめだ、だめだといわれながら1,400兆ある。日経ダウのそれは戻ってもやっと400兆に過ぎない。株は全てではないが、ついもったいないと思ってしまう。
『学校で教えてくれない経済学』というタイトルが気に食わないというひともおられるようだ。「お金の話を学校で教えるなんてとんでもないことだと言われそうだが」と今朝の「朝日」も猛烈な抗議が新聞社に殺到することをある程度予測して予防線を張っている。
国民の多くは貯蓄は美徳と教えられて育てられた。それはいいとして逆らう気はないが、郵便貯金の金利が年6%のときは良かった。ゼロ金利解除となっても0.3%と手数料を払えば持ち出しになるひどい状態が続いているのが現実だろう。
せめて株式会社に勤める人間だけでも、自社の将来に投資して、配当や時価総額引き上げの一助となれないか。「朝日」の肩を持つつもりはさらさらないが、「朝日」が「お金の話も学校で」と社説で取り上げたこと自体、ニュースである。(了)
江嵜企画代表・Ken