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米大型企業買収報道で、NYダウ119ドル高ー学校で教えてくれない経済学

2006-11-07 08:02:53 | 経済学
注目の米中間選挙を明日に控えて、NY株式市場は、様子見から軟弱な地合いを続けていたが、11月6日、一転して買い基調が強まり、NYダウ採用銘柄30のうち27銘柄が上げる様変わりの展開となった。NYダウは先週末比119ドル高の12,105ドルとこの日のほぼ高値圏で取引を終了した。ナスダック、S&P500ともに上昇した。

この日の相場上昇を支えた要因のひとつがFourSeasonsHotelがサウジアラビア王子AlwaleedBinTalalとMicrosoft会長BillGatesなどが保有する投資会社による買収提案に同意したとの情報を受けて当社株が30%近く値を上げたことをきっかけに、その他企業に対する買収のニュースにも広がり、株式市場に買い安心感が台頭したと今朝のWSJ紙は指摘している。

さらにシカゴ連銀のMichaelMoskow総裁が、住宅需要の冷え込みが見られるが、米国経済の95%を占める住宅分野以外は良好な足取りを続けている。2007年の米国経済は年3%をやや下回る成長が期待できると、米景気の先行きに楽観的な発言したこともマーケットが好感したようだ。

NY債券市場はモスコー総裁発言をインフレ懸念と受け止め値下がり、10年物国債の利回りは一時4.72%台まで上昇した。NY為替市場は模様眺めながらも、ドルがやや買われ1ユーロ=1.2719ドル前後、1ドル=118.30円前後で取引された。

NY原油先物(WTI)市場は、ナイジエリアでイタリアのEniSpa製油所が武装勢力の攻撃を受けたとの情報からバレル88セント上昇し60.06ドルで取引された。ナイジエリア石油相で現OPEC総裁のEdmundDaukoru氏は、「値段は安く、在庫は多い。現在の状況が続けば12月の減産幅を拡大する」と発言したことも値上げ材料にされたとWSJ紙は紹介している。

注目の米中間選挙はどうなるか。IowaElectronic Markets先物指標では、80%の確率で下院は民主党が過半数をとるが、上院は接戦状態にあり、上院は共和党が過半数を維持する可能性が高いと予測している。

下院が民主党、上院が共和党多数となるとブッシュ大統領が一気にLame duck(びっこのアヒル)にならない。減税と規制緩和の企業寄り政策の共和党勝利を株式市場は歓迎するから民主党の地すべり的勝利に終わらなければ、NY株式市場は選挙結果を既に織り込みつつあるとの冷静な見方もあるとWSJ紙は紹介している。

米国におんぶにダッコにも拘らず、米中間選挙にも関心が薄い日本は不思議な国だ。(了)

江嵜企画代表・Ken



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