ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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米住宅着工件数14%減無視、NYダウ36ドル高ー学校で教えてくれない経済学

2006-11-18 22:02:09 | 経済学
これがアメリカのダイナミズムと言うのだろうか、10月の米住宅着工件数が、エコノミストの予測の5.6%減をはるかに凌ぐ14.6%減と6年ぶりの大幅減少との米商務省の発表を無視して、10月7日のNYダウは前日比36ドル上昇、12,342ドルで取引を終了した。

ボクシングでいえば、警戒はしていたもののまさか、えぇ-っ、ここまで落ちていたかと思われる住宅冷え込みの強烈パンチを受けたあと、さすがにステップダウンして、一時値下がりする場面はあったが、一端自信を取り戻すと、とたんに投資家の手数が出始め、終わってみればこの日の高値引けである。

NY原油期近12月物の相場が、在庫増を嫌気して続落、2005年6月15日来の安値のバレル55.81ドルで取引を終了した。ただ、2007年1月先物相場は28セント上げて58.85ドルと期近物と先物との乖離が3ドル開いたことは原油相場は先高と読んでいるようだ。

最近日本でも11月15日からクリスマスセールということで、商売人はクリスマスの飾りつけをして景気づけをするようになったが、まだまだ庶民レベルではそこまではいかない。ところが米国では家々にクリスマスツリーが飾られ、11月の第4木曜日と決まっているThanksgiving Day(感謝祭)から一気にホリデーシーズン全開となる。

厭戦ムード高まりの中、イラク問題が争点になり、米中間選挙で共和党が大敗、まさかの国防長官ラムズフェルドの首を切らざるを得なかった傷心のブッシュ大統領であるが、いまだにイラク問題解決に具体的なメドはたっていないが、米国民からすれば、胸の上の重しがまずはとれたような気分になってもおかしくないと勝手に想像している。

ところで、10月の米住宅着工件数が季節調整済みで14.6%減、年率148.6万件を記録、同時に住宅建設許可件数が9ヶ月連続減の6.3%減と発表されたが、別途調査している建築業者のセンチメントはここ2ヶ月改善していると必ずしも悲観一色でもないと今朝のWSJ紙は紹介している。

そのひとつの見方として、住宅の冷え込みは年初から想定された。むしろ急激に売れ行きが落ち在庫が増えればその度合いが大きければ大きいほど、また悪化のテンポが早ければ早いほど病気の回復も早い。着工件数は実績である。決めるのは心であるとする楽観論だ。

日本では重箱の隅をつついてよしとするところがはなはだ多い。いろいろな欠点もあるがひとつでもふたつでもいいところがあればなぜそこを褒めないのだろうか。「殿、ご内密に」という日本伝統の隠蔽体質も影響している。過大な楽観は慎まなければならないが、過大な悲観はそれ以上に問題だろう。健康も経済も決めるのは心である。(了)

江嵜企画代表・Ken


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