甲子園最速155キロも佐藤由敗戦に涙(スポーツニッポン) - goo ニュース
2007年8月16日(木)06:13 (スポーツニッポン)
みちのくの怪腕が散った。9日の智弁和歌山戦で17奪三振の好投を見せた仙台育英(宮城)の佐藤由規投手(3年)が、第2試合に登場。甲子園歴代2位タイとなる156キロをマークしながら智弁学園(奈良)に5失点。2―5で敗れて3回戦進出はならなかった。第3試合は帝京が投打で神村学園(鹿児島)を圧倒。今治西(愛媛)、新潟明訓(新潟)もそれぞれ3回戦進出を決めた。
【仙台育英2―5智弁学園】涙が止まらない。インタビュー台に上がった佐藤由は滴る大粒の汗、泥とともに何度も目元をぬぐった。あまりにも早過ぎる敗戦を受け入れるのには時間が必要だった。
「疲れはなかったし、調子自体は良かった。最後まで全力で楽しくプレーできたので悔いはない。勝利も大事だけど、負けて得るものもいっぱいある。3年間しかない高校野球は一生の宝です」
4回、稲森への5球目の直球。電光掲示板に表示された「155キロ」に今大会初となった5万人の満員スタンドが大きくどよめいた。スピードガン導入後、球場表示の最速記録を更新。さらにネット裏、横浜スカウトのスピードガン表示は、佐藤由の自己最速を1キロ更新する156キロを計時していた。しかし敗れた。
4回まで2安打無失点と立ち上がりは悪くなかった。ところが5回、突如制球を乱した。四死球でピンチを招くと、甘く入った直球を痛打されて5失点。「悪い癖が出た。気持ちばかりが前に出て(投球の)バランスを崩してしまった」。6回以降は立ち直り、8回は150キロ台を連発。無失点で切り抜けただけに悪夢の5回を悔やんだ。
仙台育英入学時は球速125キロ前後だった。筋力トレーニングでは1人だけ嘔吐(おうと)するなど体力不足を露呈。三塁手の練習に専念した時期もあった。下半身強化へ徹底的に走り込む日々。上半身に力が入りすぎていた投球フォームから、全身を使うフォームに改造すると球速が飛躍的に伸びた。甲子園での球速は昨夏は145キロ、今春150キロで最後の夏に156キロ。出場するたびに成長の跡を記した。智弁和歌山との1回戦で毎回の17奪三振。1メートル79、75キロと細身の体ながら驚異的なスタミナも見せつけた佐藤由は次のステージについて「プロ」という2文字は避けたが、高い志を示した。
「甲子園という舞台で楽しくできたので、世間を驚かせるピッチャーになりたいです」。大舞台で強烈な印象を残し、その名前を刻み込んだ。みちのくの怪腕は前を向いて聖地を去った。
≪奈良・智弁学園 和歌山の敵討ち≫4回に佐藤由が155キロを計測すると、小坂監督は「あの球を打てばお客さんは拍手をしてくれる。観客席も味方だと思え」とハッパをかけた。そして5回1死満塁で佐藤。指2本分、バットを短く持ち145キロ直球を右越えへ2点二塁打。続く稲森も中前打で続いた。「打席では、そこまで速く感じなかった。(智弁)和歌山に勝ったチームを倒せてうれしい」と稲森。一昨年亡くなった上村前監督が率い、小坂監督が4番で主将だった12年前は4強。小坂監督は「上村先生に1勝でも多く勝利をプレゼントしたい」と意欲を見せた。
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155キロの速球はテレビでも、スピードの凄さがわかった。
誰かの真似をするんじゃないが、「感動した!」
更に感動したのは、負けても気持ちのいいコメントで、涙を流しながら「楽しくプレーできたのはいい思い出になりました」と話す姿でした。
気持ちがいいと言えば、先日電車に乗ったら、若い男の子二人が席から立ち上がり「どうぞ!」と席を譲ろうとしてくれた。
(初めて席を譲ってもらったので)一瞬「えっ?そんなに年寄りに見えるの?」と思ったのですが、すでに一駅を過ぎてからのことだったので、「はは~ん、学校で教えられたんだな」と思い直し、「あ、ありがとう、でも次の駅で降りるからいいですよ、ありがとうね」と遠慮させてもらった。
と、彼らの胸に縫いこまれた文字を読むと、「佐賀」と書かれているので、すぐに佐賀北高の応援で来た生徒とわかった。
彼らの席を譲る姿や言葉が、すごく清清しく感じたので、気が付いたら佐賀北高をテレビで応援していた。(笑)ヽ(^o^)丿
佐賀出身のハナワさん(本名・塙尚輝)に似たピッチャーが印象的で、「親戚かなー?」なんて考えながら、「走れー、行けー!」と小さな声で声援を送っている自分を見つけたときには、「席を譲られただけなのに、人間って親切には弱いんだなー」と改めて考えさせられた。
きょうは8:30から佐賀北高と宇治山田商の再試合があるのですが、仕事なので見ることができない。
・・・残念!ヽ(__ __ヽ)