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メリルリンチ大幅損失で、NYダウ一時200ドル安ー学校で教えてくれない経済学

2007-10-25 10:42:20 | 経済学
米大手証券会社のMerrill Lynchが、今年7~9月決算で、79億ドル〈ドル114円換算:9,000億円〉の損失を出したと発表した。メリルリンチは、日本円換算で2,550億円の赤字を出した。当社の赤字決算は6年振りである。

 サブプライムローン問題が、米国の金融会社に、いかに深傷を与えていたかを、投資家に改めて印象付けた。今朝のWSJ紙は、24の金融証券会社の7~9月決算で、それぞれの会社の発表を要約してリストアップしているが、いずれもサブプライムローンでの焦げ付き、米住宅不振を理由に並べている。

 10月24日、NYダウは、メリルリンチの巨額の損失を嫌気して、一時、200ドル以上値下がりした。ただ、取引終了にかけて、10月末に控えている、米FOMC会合での利下げ期待が逆に膨らみ、前日比0.98安、ほぼ横這いの、13,675ドルで取引を終了した。

メリルリンチの決算説明で、サブプライムローン問題の先行きは不透明であり、それが与える影響に対して、現在も対応中であると述べている。10月18日に決算を発表した、Bank of Americaが、14.5億ドル(1,650億円)の損失を出した責任をとって、Talor会長の退任、当社2万人従業員の内、3000人の解雇を発表した。

一方、10月24日、NY原油先物市場では、米国の石油在庫が減少し、それが一般の予想外だったことから反発し、バレル1.83ドル高のバレル87.10ドルで取引された。トルコ・イラク国境での紛争が収まる気配を見せていないこと、米国が追加利下げを迫られるとの思惑から、ドルの先安見込みを材料に買い戻しが入ったようだ。

OPEC(石油輸出国機構)は、11月1日から日量50万バレルの増産を決めているが、OPECの増産発表を原油相場の先安の材料にする投資家はほとんどいない。OPECは、日量8,600万バレル生産し、世界の原油供給の40%を占めており影響力はあるが、「OPECは、約束はするが、実行できない。」と、生産限度一杯生産しており、彼らには増産余力が全くないと、あるエネルギー専門家のコメントを今朝のWSJ紙は紹介している。

先日、さる知人に会ったとき、機会があれば、アフリカのサファリを、少しでも元気なうちに、是非、見てきなさいといわれた。サファリのライオンもキリンも肌がつやつやしている。面白かったのは、ジープがライオンの傍に近づいたので、「大丈夫か」と聞いたら、彼らは今、腹いっぱいだから人を襲わないと言って、ニヤリと笑ったというのである。

なぜ原油が値上がりするのか。腹を空かせているからである。なぜメリルリンチの株価が下がったのか。先行きが不透明だと発言したからである。余計な講釈は不要である。(了)

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