ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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NY原油一時88ドル、嫌気してNYダウ71ドル安ー学校で教えてくれない経済学

2007-10-17 07:17:42 | 経済学
 NY原油相場が、バレル88ドルを突破したことが、今朝の日本の一般紙にも大きく取り上げられている。 日本と言う国は、問題が起こると新聞も取り上げ、騒ぐ。騒いだあと、オモチヤ箱をひっくり返したようになり、事態が収まると、ケロッと忘れる。

健康を失って初めて、健康の有難さを実感する。自分の身に降りかかってこないと、理解できない人が、日本人には特に多い。原油の話でもそれは同じで、自分に関わりないことだと、関心を持たない。これはもう日本人の体質だから、一朝一夕には、直らないだろう。

原油が急騰して、石油メジャーが喜んでいると思うと必ずしもそうではないと、今朝のWSJ紙が伝えている。原油がバレル88ドルに上がっても、原油を精製したガソリンの値段が、バレル90ドル前後で低迷しているからだと説明している。

原油がバレル60ドル前後でガソリンがバレル100ドルを越えていた今年の春先は大いに儲かっていた。一方、ガソリン相場は値下がりした。精製コストがカバーできない。ガソリン依存体質の米国の石油メジャーの多くは、2007年10~12月減益を予想している。

今回、原油相場が火がついたように高騰した背景は、トルコ軍とイラク国境でクルド武装勢力との抗争がエスカレートして、パイプラインが破壊される怖れが出てきたことである。一方、需要面では、相変わらず中国、インドが原油を買いあさっている。儲けが薄い精製能力は増やさない。結果、石油製品在庫が減少する。在庫が減ると値上げ圧力がかかり易い。

石油メジャーに限らず、油田開発にコストがかさみ、割に合わないビズネスになりつつある。環境対応コストもひとつだが、ロシアが権益を保有しているカスピ海沿岸油田の開発にロシアが何かと注文をつけている。これも原油供給拡大にブレーキをかけているようだ。

米ドルの値打ちが落ちてきていることも、投機資金が為替市場から原油など商品相場へ流れる要因のひとつである。金相場がトロイオンス772ドルまで値上がりしたことも同じ流れである。先で値上がりすると思うから買いが入る。先で値下がりすると分っていている商品には客は集まらない。餌場を求めて水鳥はお構いなしに移動する。餌がなくなれば逃げる。

今朝のWSJ紙を読んでいて大きく取り上げていたニュースに、ポールセン米財務長官が米住宅問題に警鐘を鳴らしたことである。米住宅価格の値下がりを放置していると米国経済全体にとって重大なリスクになるだろうとジョージタウン大学で講演した。

10月16日、NY株式市場は、原油相場急騰を嫌気して値下がり、NYダウは71ドル、0.51%下げ、13,912 で取引を終了した。原油高騰は日本人にも他人事で済まされまい。(了)

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トルコ・イラク国境不安、NY原油86ドル更新ー学校で教えてくれない経済学

2007-10-17 07:15:31 | 経済学

 窓から六甲の山並みを眺めていると、何事もなく見える。しかし、ついひと月前までは、暑い暑いと、寝苦しい夜を過ごしていたが、こちら神戸も、ここ数日、急に涼しくなってきた。気候の変わり目なのであろうが、正に様変わりである。

 様変わりと言うほどでもないが、今朝のCNNテレビを見ていると、NY原油先物相場が、バレル86 ドルをあっさりクリアして、過去最高値をつけたと騒いでいる。一方、アジアでは、上海株総合指数が、6,000ポイントを始めて突破したことで、バブルかバブルでないかを巡って、今朝のWSJ紙は、珍しく、長文の分析記事を掲載していた。

  NY原油相場が、過去最高値を更新した理由を、アナリストは、トルコ・イラク国境での紛争がエスカレートして、バクー油田から、地中海へ原油が入らなくなり、原油供給にほころびが出来る。メキシコ、英国、ブラジル、スーダンなど非OPEC産油国の減産も影響している。原油相場は、ここ5連騰だが、バレル90ドルを目指すとの見方も出てきた。

 原油相場の史上最高値更新に鞘寄せするように、NY金先物相場は、トロイオンス10ドル上げ、759ドルで取引された。金相場は、10月16日、日本国内の小売価格でも23年ぶりに、1グラム3,000円を突破したと騒いでいる。

 原油や金の値上がりは、コインの裏表の関係で、ドルの値打ちがなくなれば、ドル建て表示を上げていかないと成り立たない。結果として値段が上がっているに過ぎない。ドル一極集中の時代から、欧州の統一通貨ユーロの誕生で、ドル離れが進んだ結果も影響している。

 今週末にかけて、IMF総会、世界銀行総裁会議、G7と世界の金融トップがワシントンに集まる。1971年、ニクソン大統領は、ドルと金の交換性を廃止した。第二次大戦後構築されたブレトンウッズ体制は崩壊した。サブプライム問題が本復していない今、新たなブレトンウッズ体制を模索する動きが底流を流れていると今朝のWSJ紙は伝えている。

地球はひとつである。日本一国では生きていけない。ところが、刻々動く世界情勢に無関心、無関係でありえないにも関わらず、日本人は、ひたすら田んぼの中で草むしりを続けている。それが日本と言う国の現実である。異を唱えることを極端に嫌う体質が妨害している。

日本は資源の乏しい国である。原材料のほぼ100% を輸入に依存している。NYでの原油値上がりは、国民経済に大きなダメージを与えるだろう。一方、上海での株価暴騰も、文字通り対岸の火災視出来ない。遅かれ早かれ、日本に、様々な形で波及するだろう。

季節にも移ろいがあり、人の命にも限りがある。限りあるものと心得て日々送りたい。(了)

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