ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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シティー公的資金返済の動きを好感、NYダウ51ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2009-12-10 09:23:11 | 経済学
「ドバイ債務危機はリーマンショックのトラウマだ」と近着のニューズウイーク誌日本版でダニエル・グロス記者(ビズネス担当)が書いていた。「1度雷に打たれると、人は再び落雷に遭うリスクを過剰に見積もる傾向がある」と説明した。

同誌は別の記事で「ドバイは不動産の様な流動性のない資産購入に短期の借り入れを行うリーマンと同じ過ちを犯した」と書き、「第2のドバイはどこだと膨大な債務を抱えている東欧の一部の国やEUの中でもギリシアがやり玉に挙げられている。」と書いている。

9日のNY外国為替市場でユーロが対ドルで売られ、1ユーロ=1.4745ドルで取引された。ユーロは対円でも売られ、1ユーロ=129.40円前後で取引された。今朝のWSJ紙はスペイン国債をスタンダード&プアーズが格下げしたことがユーロ相場を下げたと書いていた。

10日の読売朝刊は、来日中のゼ―リック世銀総裁は「ドバイ問題は封じ込められる。世界経済に大きな影響が及ぶことはない。ただ、貧困国は遅めに打撃が来る。」と記者会見で語ったと紹介していた。

欧州の金融機関はドバイに大きく貸し込んでいるからドバイ・ワールドの債務返済遅延申し入れに対して過剰に反応した。このところのユーロ相場にまだ「余震」が続いている。先のグロス記者がいう「ドバイ危機はリーマンのトラウマ」だとするとユーロ相場の先行きに心理的なマイナスの影響を与え続けるかもしれない。

9日のNY株式市場は取引終了前の1時間で反発し、前日比51ドル高、10,337ドルで取引を終了した。NHK・BS「おはよう世界」が紹介したブルームバーグによれば、NYダウ反発は、米金融大手のシティーグループが公的資金返済に動くとのニュースがきっかけだったと解説していた。バンカメも2日前に公的資金返済を発表している。

9日のNY原油(WTI)市場は、原油在庫増加を嫌気して、バレル当り前日比1.95ドル安、70.67ドルで取引された。NY金先物相場もトロイオンス22ドル強下げ1,120ドルで取引された。金や原油などに群がっていた水鳥が餌場を一時的に離れた結果と思われる。

日本人には相場嫌いの人が多い。水鳥が商いしていると見ると分かり易い。彼らは自然の摂理に従って行動している。水に恵まれている日本人は水に対する危機感が余りにも希薄で、かつ飽食時代を謳歌している。水や食糧が枯渇したらどうなるか。水鳥が教えている。

先日,講演する機会があり,「ドバイ問題は,『脇見渋滞』だ。段ボール1個落ちているだけで高速道路は渋滞する。楽観は禁物だが車が流れているかどうかがポイント。」と話した。(了)

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