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3月米雇用増加受けてドル94円へ値上がり(学校で教えTくれない経済学)

2010-04-03 08:59:24 | 経済学
2日付けのWSJ紙は、3月の米雇用者数(非農業部門)が、16万2,000人増えたが、失業率は9.7%変わらずだった。しかし、2月の雇用数で、当初発表の3.6万減が1.4万減へ修正された。米国景気に対する見方が強気に転じつつある表れであろうと書いていた。

今朝のNHK・BS「おはよう世界」では、オバマ米大統領が、米シャーロットでのタウンミ―ティングで、3月の雇用増加に触れ「3年ぶりの大幅な雇用増加である。アメリカ経済はゆっくりだが、確実に回復している」と演説したと伝えていた。

この日はイースター休日で株式、原油、金先物市場は休場だったが、NY外国為替市場で、3月雇用データ発表後、ドルが対ユーロ、英ポンド、日本円ともに値上がりした。特に対円では一時、1ドル=94円後半までドルが値上がりしたと、「おはよう世界」が紹介していた。

WSJ紙は、Insight Economicsエコノミスト、StevenWood氏は「米経済は過去80年で最も深刻なリセッションに見舞われた。今なお米雇用数は800万人以上失われたままである。失われた雇用が回復するにはなお長い時間が必要だろう」と語ったと紹介していた。

米FRB(連邦準備制度理事会)は、「米失業率の見通しを、FRBは、2010年末9.6% 、11年末に8.3% と予測している。3月統計で、米経済は「森から出た(Out of the woods)」と投資家が考えるのは早計だろう」、との指摘もあるとWSJ紙は書いていた。

失業率9.7%に含まれていない、働きも職探しもしていない人を加えれば、俗にいうunder employmet率が、1月16.5%,2月16.8%、3月16.9%へ増加していることから、この先も失業率は増加する。米上下両院合同諮問委員会議長、共和党下院KevinBrady議員は、「3月統計には、臨時の国勢調査員の数が多数含まれている。ゆがめられたデータである」と語ったとWSJ紙は紹介していた。

WSJ紙は、3月の全国平均時間給は0.1% 減の22.47ドル(ドル94円換算:2,112円)、労働者・非管理職の時間給も0.1% 減の18.90 ドル(同1,777円)と改善していないと指摘していた。企業サイドに立てば、具体的に目に見える形での景気回復の裏付けがないとなかなか採用を増やす気持ちになれない。一方、雇われる方は、多少給料が安くとも我慢して職についていることを端的に示した。3月の米雇用が増えた、増えたと手離しで喜べない。

2日は取引がなかったが、4月1日の原油(WTI)相場はバレル85ドルを突破した。金、プラチナ、銀、銅に加えて小麦など農産物相場も軒並み上昇した。米FRBは当面金融緩和を続け余剰資金が奔流となって商品市場に流れ込んで来た結果である。日本では円安が進んだと喜んでいる。早晩ガソリン、灯油、電気、ガス値上げに波及してくるだろう。(了)

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