ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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つくづく日本は平和である。ギリシャゼネスト、観光どころでない(学校で教えてくれない経済学)

2010-04-23 09:00:34 | 経済学
「アクロポリスを見るのを楽しみにギリシャに来た。ストで中に入れない。」「島めぐりする予定がフェリ―がストで欠航し、ダメになった。」とアテネで観光客が話す様子をフランステレビ(F2)の映像を22日朝のNHK・BS「おはよう世界」が流していた。

財政悪化を理由にギリシャ政府は公務員人員整理、年金削減を柱に緊縮政策を発表した。これに猛反発した公務員がゼネストに入った。「ここ2ケ月半で4回目のゼネストである。役所、病院、裁判所に加え、民間も一部店を閉め、麻痺状態に陥った。」と報じていた。

ドイツZDFテレビは、「EU統計局は、ギリシャは2009年の財政赤字額が、政府が昨年発表したGDP(国内総生産)に占める赤字の比率12.7%を13.6%へ修正した。さらに拡大するかもしれない。ドイツの財政負担が当初の倍以上に膨らむ。」と解説していた。

ギリシャ財政赤字悪化の発表を受けて、ムーディーズがギリシャ国債をA2からA3へ格下げを発表した。あと債券相場が急落、10年物国債の利回りは9%近くまで上昇した。ドイツ国債の利回りは3.1%台である。利回り格差が5%以上に拡大した。22日の欧州株価が急落、不安人気がNY株式市場にも波及し、NYダウは、一時、前日比100ドル以上下げた。

22日のNY外国為替市場では、ギリシャ財政赤字拡大懸念を嫌気して、ユーロが売られ、一時、1ユーロ=1.31ドル台までユーロが値下がりした。対円では、1ドル=93.41~45円、1ユーロ=124.04~09円で取引されたと「おはよう世界」で紹介していた。

22日のWSJ紙は、ギリシャ財政赤字はさらに拡大する。ギリシャ財政は、事実上デフオルト(債務不履行)に既に陥っている。450億ユーロの救済では収まらない。最低600億ユーロを必要とするだろう。1ユーロ=1.20ドルまで下げるとの一部見方を紹介していた。

22日のNYダウは、取引終了にかけて急速に値を戻し、結局、前日比9ドル高、11,134ドルで取引を終了した。「おはよう世界」に出演した大和証券キャピタルマネジメント、アナリストのシュナイダ―・ケイコ氏は、「この日の午後、オバマ大統領が、ウオール街まで出て来て、金融規制法案成立に理解を示して欲しいと訴えたが爆弾演説でなく、これまでの内容の繰り返しだった。」として、市場が安心感を取り戻した結果であると解説していた。

週末、G7の会合、引き続きG20財務相・中央銀行総裁会議がワシントンで開催され、各国の金融・財政政策について意見交換が行われる。ギリシャ問題、人民元切り上げ問題も当然俎上に上るであろう。

アイスランド火山が落ち着いたらギリシャが「噴火」した。つくづく日本は平和である。(了)

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