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高揚感が覚めたあとユーロは売られる、ドル相場の先行きは週明けのバーナンキ発言に注目:

2013-01-14 13:55:05 | 経済学
13日付けWSJ紙電子版(学校で教えてくれない経済学)


「アメリカの富裕層が質屋さんを盛んに利用している(Wealthy Floc to PawnShop)」というタイトルの記事を1月11日付けのCNBC電子版にJaneEells記者が書いていた。全米質屋組合推定では、アメリカの質店の数は2007年の6,380店だったが現在10,000に増えた。10万ドルから50万ドルと大口が結構多い。ただ、店の数は増えても、その間の扱い高は8%程度しか増えていない。最近目立つ傾向は、富裕層の利用が増えた。従業員に払う臨時のボーナスに手持ちの貴金属や絵画などを質物に持参、当座の資金に充てる事業経営者が増えていると書いていた。

カリフォルニア、ビバリ―ヒルズのBeverlyLoanCompany、祖父の代から75年の老舗の店主は、「顔がさすと敬遠する人がほとんどだった。リーマンショック後の現象だが、最近は年3~4回利用する結構名の通った俳優も利用していると話している。期限4ケ月。利子は月4%。「利子は決して安くはない。しかし、バンカメに借りに行っても即貸してくれない。当座の資金繰りには重宝している。」とインタビューに匿名条件で答えたと書いていた。

ヤフー・ブログで、日本の質屋事情を調べてみた。東京のさる質店が質料2%キャンペーン、急な出費にお気軽にご利用くださいなどと宣伝していた。先の記事で、アメリカは期限4ケ月とあったが、日本では3ケ月、借りる額が10万未満月6%、50万未満5%、50万以上4%と出ていた。期限が来ると、俗に言う「流れ」となる。もともと担保を預けてお金を借りる。返済出来なければ流せばいい。借金取りに督促されることもないとPRに努めている。
質流れ品セールが結構人気だ。サラ同然の商品がお値打ち値段で手に入る。最近の若者は彼氏彼女それぞれがプレゼントを質店に持参、換金するケースが増えた。質流れ品に、生活臭が付きまとう暗いイメージが消えたことも影響している。アメリカで質商の数が増加しているというニュ-スを日本の質屋さんはどのように受け止めるのだろうか興味がある。

話題を変える。1月13日付けのWSJ紙電子版に「為替市場はバ―ナンキ次第」(Currency Markets Hinge on Bernanke)」というタイトルで、MatthewWalterk記者が「米FRBの量的緩和政策を前倒し停止についてのバ―ナンキ議長が週明けの演説が最大のマーケットの関心事だ」と書いた。このところドルが対円で買われ、先週末には1ドル=89円台まであった。ユーロは一時、1ユーロ=119円まであった。安倍首相の発言した結果ではない。アメリカが無制限の国債買い入れを停止するとの観測が影響した。さらに、11月の米輸入が大幅に増加して米貿易赤字が増えたが、輸入増加は米国景気回復の兆しとしてドル買い要因としてマ―ケットは評価した。ECBの金利据え置き決定もユーロ買いを支えた。「高揚感(Euphoric)が覚めた後はユーロは売られるだろう。」と書いていた。

安倍政権は7月の参院選一点に絞っている。実績は何一つない。高揚感だけで、ものごと全て収まるほど、世の中甘くないだろう。米国の質屋事情は反面教師かもしれない。(了)

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