ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

日高義樹氏大いに語る(スケッチ&コメント)

2013-01-21 07:58:11 | スケッチ


日高義樹氏大いに語る

江嵜企画代表・Ken



国際ジャ―ナリスト、日高義樹氏の話を、1月19日(土)午後2時半から、谷町7丁目にある大阪府社会福祉センターで、NPO法人国際生涯学習センター主催で聞けると知り、楽しみにして出かかけた。開演15分前に着き恒例によりスケッチを開始した。ローソンで一人1800円で指定席を予約出来るから便利だが、惜しむらくは若者の姿がない。ご婦人の姿もちらほら見られたが、絵にある通り、俗に言う男性高齢者で溢れていた。

新年早々悪い話でお気の毒ですが、と前置きして、「今まで、日本人が考えてもいなかったような日米関係がこれから始まる。総理就任直後、安倍さんは、オバマさんに会いたいとアプロ―チした。頭から来なくてもいいよ、といわれ、東南アジアからの訪問となった。」と口火を切った。

オバマさんは、昨年末の大統領選で、5,000万の黒人、5,000万のヒスパ二パニック、5,000万の東欧から来た働かない白人、それにご婦人には悪いが4,600万の自分の子供と家庭のことしか頭にない女性が支持して、ロムニー候補に勝った。彼らは自分達のことだけ考える。日本なんかはどうでもいいグループがオバマを支持した。さらに国務長官、財務長官、CIA長官の新人事が決まっているが、誰ひとり外国のことを知らない。興味など元々持っていない。財務の専門家や議会で財政ばかりやってきた人々だ。もちろん日本のことなど全く関心がない人間をオバマは選んだ。

今のアメリカがすっかり変わってしまっていることについて、学者、評論家、政治家含めて気づいていないことが一番怖ろしい。アメリカは大きな図体をした島国である。日本人の子供を大人にしたようなところがアメリカ人だ。国際社会の仲間に入れて欲しかった。アメリカの考え方を分かってもらおうと沢山お金を出して今まではやって来た。ところが、今回の大統領選挙では、外国人にお金を出すな。我々にこそお金を出すべきだという人間がオバマに投票した。

アメリカは、2年前、イラクから撤退した。アフガンからも2年先に撤退することを決めた。今回、アルジエリアで人質事件が起こった。これはアメリカが外国にお金を出さなくなる時代の始まりを意味する。ムスリム過激派はアメリカは乗り出して来ないとかねてから計画を立て、今回の襲撃にいたった。アラブの春と言っているがアメリカにとってはどうでもいいことだ。日本政府は1月20日にオバマに更迭されるクリントンを頼りにしている。それがいかに的外れなことかについて日本政府は気づいていない。

アメリカは一日2,000万バレルの石油を消費している。日本は550万、ドイツは700万消費している。ドイツはこの内500万をロシアからパイプラインで確保する手を既に打った。アメリカは2000万の石油の内600万を自国生産している。1,200万を輸入していた。内600万はサウジなど中東から入れていた。その必要がなくなる事態が突如生まれた。それがシェ―ルガス革命だ。開発技術が3年前に確立した。状況が一変した。アメリカは中東、北アフリカを守らなくて良くなった。かっては、アメリカはエネルギー確保のために中東に居座らざるを得なかった。戦争もした。そのため、ムスリム過激派も手を出しづらかった。アメリカが手出ししないとムスリムは気付いた。安心してアルジエリアを攻撃した。

シェ―ルガスは10㎥当り16ドルしていた。今それが3ドルになった。これから開発がどんどん進む。さらに値段は安くなる。しかも安いコストで、エネルギーを自分で調達出来るようになった。アメリカは急速に自信を回復しつつある。

ムスリム過激派の根底には、欧米列強に散々収奪されてきた恨みの長い歴史がある。欧米は単純にテロだと言う。しかし、彼らからすれば、やりたい放題され続けた欧米に仕返しをしたいと本気で考えている。今回のアルジエリア事件の根底にあるものは恨みである。恨みを晴らすためだからこれから次々起こる。

エネルギー問題でアメリカはシェ―ルガス革命の恩恵を受ける。一番困るのは日本だ。エネルギー問題のみならずアメリカに頼り切って今日まで来た。そのアメリカが劇的に変わってきた。日本に準備が全くできていない。原発をゼロにすれば、エネルギー問題でたちまち立ち往生する。日本の原発にはプルトニウムから原爆が作れることがミソだった。原爆は怖いとアメリカは日本をさんざん脅して来た。キッシンジャーは最近、どこの国も簡単に原爆を作れる様になったと認識している。そのため、日本が原爆を作れることをそれほど心配していない。アメリカは日本を脅すために日本に原爆を落とした。原爆の恐ろしさを日本人に植え付けた。それが、誰でも原発を作れるようになったのでキッシンジャーは考えを変えた。

アメリカが今一番心配していることは中国だと話した。多くを語らなかったが、習近平を20年前のソビエト時代のゴルバチョフのような人間に変えてしまうという考えを持っている人がアメリカにいると漏らした所が面白かった。中国とどう折り合いをつけるか。アメリカは真剣に考えている。中国の軍事力、海軍力については、アメリカは問題にしていない。中国の航空母艦がその一例である。中国の航空母艦はアメリカと比較にならないくらい貧弱だ。最近、アメリカの魚雷はペットボトルの核弾頭で簡単に航空母艦を沈めてしまう。今までは電信柱のような魚雷を戦艦にぶち込んでいた。魚雷の小型化も無人偵察機の開発も進んでいると紹介した。

午後2時半からたっぷり1時間半、日高節を満喫した。とても書ききれない。日本では日高氏をキッシンジャーのまわし者だとして毛嫌いする人が結構いる。好き嫌いで物事が決まるほど世の中甘くないだろう。色々な立ち場の人の意見に若いころから真摯に耳を傾ける習慣を身につける事の方がはるかに大事だろうと勝手に思っている。

日高氏の話の中で脱線して言うと、例えばロムニー氏の記事を書く時に彼と会って記事を書く日本人記者はいないと言っていた。ロムニーと言っても通じない。ル―二―さんという。アメリカに新幹線を売り込みにJR西日本が出かけた。州知事に大金を渡そうとして笑いものになった。アメリカの鉄道はトウモロコシや石炭を運ぶためにある。新幹線は高い金を出してもいらないという話は面白かった。アメリカ人が日本人に見向きもしなくなっていることに気付かないとこれから先アメリカ人相手では特に日本人は大恥をかくことだろう。

アメリカがすっかり変わってしまった。アメリカが、すっかり変わっしまったということに日本人が全く気付いていないことが怖ろしいとの講演冒頭の日高氏の言葉が忘れるられない。(了)

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