人間学を学ぶための月刊誌として『致知』があります。(SBIの学生がよく読む)
その 致知のHP には、こう書かれています。
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人が人に成るための学びには2つがあります。1つは時代に即した知識や技能を得る「時務学」もう1つが「人間学」です。そして、時務学が「末学」と呼ばれるのに対し、人間学は「本学」と呼ばれます。
人間学で徳を養うから時務学で得た技能も知識も生かすことができるのです。
逆に、徳を学ばない人がいくら知識、技能を勉強しても正しく用いることができません。
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鍼灸大学や専門学校で鍼灸学士や鍼灸師になるために知識や技能を学びますが、人間学(道徳)はあまり教えられないようです。
「朱子学」も人間学そのものですが、朱子学は鍼灸関連の書籍にも出てきます。
それは、日本の医学の原点とも言える学問で、大阪大学の原点も朱子学からきた「適塾」だからです。
ですから、大阪大学を卒業された方々は、全て適塾を知っているはずです。
そうです。
あの緒方洪庵先生が建立した「適塾」が原点になっているわけです。
その適塾だった建物は、今も地下鉄御堂筋線・淀屋橋駅から5分のビジネス街の中心にあります。
福田先生は、私心のない方です。
それは、「経世済民としての朱子学」を研究してきたからだと思います。
ですから、福田先生の授業では、参考図書や授業で使うテキスト以外にも、無償で膨大な資料が提供されます。
SBIの教授陣紹介で、福田先生の略歴は次のように掲載されています。
大学では政治学を学び、大学院(修士課程)では教育学を学ぶ。 そのかたわら中国の古典に学び、「古為今用(古人の知恵を現代の問題の解決に役立てる)」の精神で、 中国の古典(主に中国兵法や朱子学など)の普及に努めている。 その手段として、教育活動、執筆活動のみならず、電子書籍やCDの制作等にも関わっている。
著書:『基礎からよく分かる「近思録」』、『100の兵法の法則がマンガで3時間でマスターできる本』、 『超要点解説とキーワードでわかる・使える孫子の兵法』、 『超要点解説とキーワードでわかる・使えるはじめての論語』、『もうひとつの「孫子の兵法」』、 『中国人に学ぶ謀略の技術』、『みるみる身につく孫子の兵法』、『中国の兵法に学ぶビジネスフレームワーク』、 『萌訳☆孫子ちゃんの兵法』、『萌訳☆孔子ちゃんの論語』、『ビジネスに効く!孫子の兵法』、 『人生に活かす!論語』、『「孫子の兵法」に学ぶ仕事力 実践ワークブック』CD:『ボイスCD 45秒?でわかる!萌訳★孫子ちゃんの兵法』
最近出版された『孫子の「兵法」仕事力』もありますが、これはまだ大学院のHPには掲載されていないようです。
福田先生の講義は、「朱子学」以外にも、「孫子の兵法を現代に役立てる方法」や「中国兵法」なども履修しましたが、講義でも九州弁が混ざってくるので、非常に親しみを感じます。
例えば、兵法の話をするときなど、「これはいかんばいと言って、こちらに逃げるわけですね」という具合で、そのローカルさは全ての学生が、親近感を持ちながらビデオを視聴していると思われます。
講義内容としては、カテゴリーに即した範囲なのですが、レポートがちょっと重く、ディスカッションもありますので、時間的には少々厳しいところがあるかも知れません。
ただ、私の場合は、福田先生の科目を履修しながら、鍼灸治療の関係に応用しますので、一石二鳥になりました。
例えば「兵法」は、現代の経営学に用いられるのが殆どですが、原理原則の書かれた本ですので、鍼灸治療にも応用できるわけで、3月の臨床実践塾では、「兵法と鍼灸」とタイトルして講習をおこないました。
応用した内容を少し紹介しますと、以下のような内容になります。
実虚②:相関関係を使う(敵をばらして弱くする)
頭七を使えば陰経と陽経を一度に治療できます
六腧穴を使えば一度に二経の治療ができます
自経補寫と対応経絡の査穴を使えば一度に四経の治療ができます
七星鍼法の演算表を使えば病因から治療法までが読み取れます
背部兪穴を使えば治療効果を長持ちさせられます
九変②:患者のコントロール(五利:融通をきかせる)
使わないほうがいい鍼もある
治療をしないほうがいい患者もいる
「治る」と言わないほうがいい患者もいる
患者の話を聞かない(鵜呑みにしない)ほうがいい時もある
知っていても言わないほうがいい時もある(例えばガンの反応)
九変③:性格の違いに応じて(五危:性格の違いをみる)
鍼に耐性がある(身の危険を考えない)
どんな治療でも可能
鍼に恐怖がある(身の安全を考えている)
理論的に理解させて弱刺激で治療
怒りっぽい性格(おちょくりやすいが、おちゃおくらない)
治療後の結論まで説明しておく
真面目な性格 (恥をかかさない)
はっきり「治ります」と告げる
優しい性格 (煩わさせない)
治療に対して正直に言わない可能性がある
SBIの授業で教える「論語」は、孔子の子孫である孔健先生が担当していましたが、個人的には福田先生が書かれた『論語』の翻訳方法が好きでしたので、ブログには福田先生の本を参考にしながら 「論語と鍼灸」 として書き綴りました。
その 致知のHP には、こう書かれています。
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人が人に成るための学びには2つがあります。1つは時代に即した知識や技能を得る「時務学」もう1つが「人間学」です。そして、時務学が「末学」と呼ばれるのに対し、人間学は「本学」と呼ばれます。
人間学で徳を養うから時務学で得た技能も知識も生かすことができるのです。
逆に、徳を学ばない人がいくら知識、技能を勉強しても正しく用いることができません。
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鍼灸大学や専門学校で鍼灸学士や鍼灸師になるために知識や技能を学びますが、人間学(道徳)はあまり教えられないようです。
「朱子学」も人間学そのものですが、朱子学は鍼灸関連の書籍にも出てきます。
それは、日本の医学の原点とも言える学問で、大阪大学の原点も朱子学からきた「適塾」だからです。
ですから、大阪大学を卒業された方々は、全て適塾を知っているはずです。
そうです。
あの緒方洪庵先生が建立した「適塾」が原点になっているわけです。
その適塾だった建物は、今も地下鉄御堂筋線・淀屋橋駅から5分のビジネス街の中心にあります。
福田先生は、私心のない方です。
それは、「経世済民としての朱子学」を研究してきたからだと思います。
ですから、福田先生の授業では、参考図書や授業で使うテキスト以外にも、無償で膨大な資料が提供されます。
SBIの教授陣紹介で、福田先生の略歴は次のように掲載されています。
大学では政治学を学び、大学院(修士課程)では教育学を学ぶ。 そのかたわら中国の古典に学び、「古為今用(古人の知恵を現代の問題の解決に役立てる)」の精神で、 中国の古典(主に中国兵法や朱子学など)の普及に努めている。 その手段として、教育活動、執筆活動のみならず、電子書籍やCDの制作等にも関わっている。
著書:『基礎からよく分かる「近思録」』、『100の兵法の法則がマンガで3時間でマスターできる本』、 『超要点解説とキーワードでわかる・使える孫子の兵法』、 『超要点解説とキーワードでわかる・使えるはじめての論語』、『もうひとつの「孫子の兵法」』、 『中国人に学ぶ謀略の技術』、『みるみる身につく孫子の兵法』、『中国の兵法に学ぶビジネスフレームワーク』、 『萌訳☆孫子ちゃんの兵法』、『萌訳☆孔子ちゃんの論語』、『ビジネスに効く!孫子の兵法』、 『人生に活かす!論語』、『「孫子の兵法」に学ぶ仕事力 実践ワークブック』CD:『ボイスCD 45秒?でわかる!萌訳★孫子ちゃんの兵法』
最近出版された『孫子の「兵法」仕事力』もありますが、これはまだ大学院のHPには掲載されていないようです。
福田先生の講義は、「朱子学」以外にも、「孫子の兵法を現代に役立てる方法」や「中国兵法」なども履修しましたが、講義でも九州弁が混ざってくるので、非常に親しみを感じます。
例えば、兵法の話をするときなど、「これはいかんばいと言って、こちらに逃げるわけですね」という具合で、そのローカルさは全ての学生が、親近感を持ちながらビデオを視聴していると思われます。
講義内容としては、カテゴリーに即した範囲なのですが、レポートがちょっと重く、ディスカッションもありますので、時間的には少々厳しいところがあるかも知れません。
ただ、私の場合は、福田先生の科目を履修しながら、鍼灸治療の関係に応用しますので、一石二鳥になりました。
例えば「兵法」は、現代の経営学に用いられるのが殆どですが、原理原則の書かれた本ですので、鍼灸治療にも応用できるわけで、3月の臨床実践塾では、「兵法と鍼灸」とタイトルして講習をおこないました。
応用した内容を少し紹介しますと、以下のような内容になります。
実虚②:相関関係を使う(敵をばらして弱くする)
頭七を使えば陰経と陽経を一度に治療できます
六腧穴を使えば一度に二経の治療ができます
自経補寫と対応経絡の査穴を使えば一度に四経の治療ができます
七星鍼法の演算表を使えば病因から治療法までが読み取れます
背部兪穴を使えば治療効果を長持ちさせられます
九変②:患者のコントロール(五利:融通をきかせる)
使わないほうがいい鍼もある
治療をしないほうがいい患者もいる
「治る」と言わないほうがいい患者もいる
患者の話を聞かない(鵜呑みにしない)ほうがいい時もある
知っていても言わないほうがいい時もある(例えばガンの反応)
九変③:性格の違いに応じて(五危:性格の違いをみる)
鍼に耐性がある(身の危険を考えない)
どんな治療でも可能
鍼に恐怖がある(身の安全を考えている)
理論的に理解させて弱刺激で治療
怒りっぽい性格(おちょくりやすいが、おちゃおくらない)
治療後の結論まで説明しておく
真面目な性格 (恥をかかさない)
はっきり「治ります」と告げる
優しい性格 (煩わさせない)
治療に対して正直に言わない可能性がある
SBIの授業で教える「論語」は、孔子の子孫である孔健先生が担当していましたが、個人的には福田先生が書かれた『論語』の翻訳方法が好きでしたので、ブログには福田先生の本を参考にしながら 「論語と鍼灸」 として書き綴りました。