吉川二郎ギターコンサート風景
江嵜企画代表・Ken
神戸は花冷えの日が続いている。夜来の雨で満開の桜も花を落とした。4月6日、この日は、日本画家、森田りえ子さんの香雪美術館でのギャラリートークが午後2時からある。落ちついた色調の枝垂れ桜をあしらった着物姿の森田りえ子先生を日本画教室時代の教え子が囲んでの記念撮影が出来幸いだった。
表敬訪問もそこそこに午後3時から神戸元町、ロッコ―マン4Fホールで開かれる吉川二郎ギターコンサートへ駆けつけた。20数人の吉川ファンが集まった会場の様子をスケッチした。
演奏会第一部は吉川二郎さんギター独奏。「アーモンドの小径」からはじまった。「ピンクのザクロ」、「麗しのグラナダーGranaina」、「サクロモンテの洞窟ーZambara」と続いた。第二部は吉川二郎さん開発発明のギタルパに野口久子さんのギター伴奏、ギター二重奏と来て、アンコ―ル曲「アルハンブルの思い出」を入れて20数曲を堪能した。
吉川二郎さんの演奏会は氏のユーモア一杯の語りを聞くことも楽しみである。『麗しのグラナダ』では、「グラナダはスペインではザクロのことなんです。」と話し始める。「日本ではザクロの木はほとんど見かけません。瑠璃色が美しい。日本でも絵描きさんがザクロの絵を描く。スペインでは大きな幹に成ったザクロの木が至る所にあります」と続く。
「サクラモンテの洞窟」では、「1977年はじめて訪れた。友逹の家から洞窟が見えた」と、話がはじまる。「語り」のあと演奏。「演奏」のあと語りが入る。絶妙の間がまたいい。「洞窟で寝泊まりしていた友だちと遊んで夜中の1時過ぎに1時間かけて帰宅した。今そんなことをしたら命がない。乾燥しているからお風呂に入らない。数ケ月で肌がバサッと落ちるんです。」と言って会場を笑わせた。
JR三宮駅まで俗に言う「高架下」商店街を通り抜け、家路についた。温もりのある吉川二郎さんの次会の演奏会が待ち遠しい。(了)