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ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

ウクライナ情勢緊迫化も3月米小売り堅調でNYダウ146ドル高、

2014-04-15 09:51:40 | 経済学
原油(WTI)バレル104ドル台へ反発(学校で教えてくれない経済学)


柳谷政人氏(三井住友銀行)が、15日朝放送のNHK/BS「キャッチ!世界の視点」に出演し「ウクライナ情勢悪化が懸念要因として再び出て来た。一方、3月の米小売り高が、エコノミストの予想を上回ったこと、1,2月実績が共に上方修正されたことを好材料に、14日、週明けのNYダウは先週末比146ドル高、16,173ドルで取引を終えた。」と話した。柳谷氏は「NY原油(WTI)相場が31セント値上がり、バレル104.05ドルで取引された。ウクライナ情勢の不安定化からヨ―ロッパへの天然ガス供給が減少する。代替エネルギーとして原油の備蓄がヨ―ロッパではじまったとの情報が相場を支えた。」と解説していた。14日週明けのNY外国為替市場では、ドルが買われ、1ドル=101.86~88円、1ユーロ=140.71~81円で取引された。米債券は売られ、10年物米国債利回りは2.650%へ小幅戻した。NY金相場はウクライナ情勢不安再燃から買われ、オンス1,327ドルへ反発した。

15日朝放送の「ワ―ルドニュ-ス」はウクライナ情勢についてて、英BBC,ドイツZDF,フランスF2,ロシアRTRにウクライナ国営放送の「ペルシ」が加わり、それぞれの視点から報道していた。ロシアRTRはラブロフ外相の談話として「ケリ―米国務長官はロシアが陰で操っている。容疑者を逮捕したと繰り返している。逮捕したのならその人間を出せばいい。ところが誰も出て来ないではないか。ロシアはウクライナの動きに関与しない。それはロシアの利益にならないからだ。一方、アメリカは元CIA職員を工作員としてウクライナに送り込んでいる。先週、米CIA長官がキエフを訪れた。計画書をウクライナ暫定政権に渡した。」と話したと伝えた。英BBCは「ラブロフロロシア外相は、ウクライナにロシアは関与しないと明言した。しかし、ロシアが背後で親ロシア派デモ隊を動かしていると見られている。ウクライナ国境に4万の軍隊と軍用機、戦車を配備している。」と伝えた。

ウクライナ国営放送「ペルシ」は「ウクライナ兵とは名ばかりの軍人スパイが活動している。トウルチノフ大統領代行はパン国連事務総長に国連PKO部隊の派遣を要請した。EU,アメリカ、ロシア、ウクライナ4者会談が延期される可能性が出て来た。」と伝えた。フランスF2は「ウクライナ、ドネツクの政府機関が親ロシア派デモ隊に占拠された。明らかにロシアの武器を持った職業軍人が関与している。デモ隊はプーチン大統領に支援を要請した。」と伝えた。ドイツZDFは「ウクライナ大統領代行は、国民投票実施の可能性に言及した。ドイツ政府は親ロシアデモ隊はロシアの支援を受けているとみている。」と伝え、現地のウクライナ人が「ウクライナ政府は20数年間、われわれに何もしてこなかった。今回の提案はやっと出て来た一歩に過ぎない。」とマイクに答える様子を写していた。

ロシアRTRはメドベージェフ首相が中国と天然ガス輸出契約書に調印する様子を写していた。ロシアルーブル、ロシア株価は14日値下がりした。ロシア経済にとってウクライナ情勢が混とんとしてくると資金不足に陥るからだろう。背に腹は代えられない。一方ウクライナの外貨は枯渇している。政治が混乱すると困るのは国民。いずこも同じだろう。(了)

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「世阿弥と私」梅原猛講演会(スケッチ&コメント)

2014-04-15 07:00:16 | スケッチ


「世阿弥と私」梅原猛講演会

江嵜企画代表・Ken



世阿弥生誕650年記念の催しが大槻能楽堂で4月13日(日)午後2時からある。基調講演に「世阿弥と私」と題して梅原猛氏の講演,大槻文蔵氏と天野文雄氏との対談、藤田六郎兵衛氏の笛、大槻文蔵氏の謡、曽和博朗氏の小鼓の実演がある。時間が許せばいかがと友だちのIさんから前日の金曜日に電話があり楽しみにして出かけた。

この日は日本画の猪熊佳子教室の日だった。猪熊先生にご了解をいただき早退して開演15分前に無事着くことが出来た。会場は少し空席が目だった。いつものように会場の様子をスケッチした。前日は中国問題専門の石平氏の講演会だった。比ぶべくもないが誤解を怖れずにいえば雰囲気はまるで違った。

梅原猛氏は時間通りに能舞台に用意された演台に着くなり「5年前に招かれた時はもっと沢山お見えでしたなあ。ことし90歳になります。少し衰えたのかもしれませんな。」と、自らに言い聞かせるように話し始めた。お歳のせいだと思うが、正直お話は聞きとりにくかった。

2時から3時までピタリ1時間で終えられたのはさすがだった。「私はもともと西洋哲学の研究者ですが、日本の文化を理解しないと独創的な哲学は出来ないと思い、40歳ごろに日本研究に転向した。」と口火を切った。「以後行ったのは古代日本の研究である。「法隆寺を聖徳太子一族の怨霊を鎮魂するための寺」「柿本人麻呂を流罪され刑死し、怨霊となった人間を書いた。私は怨霊作者と自ら呼んでいます。」と話し、会場を笑わせた。

「15年前ごろから能の研究をはじめた。10年ごろからようやく能が分かりはじめた。能の世界は暗くて深く、容易に理解しがたい。勧阿弥、元雅などにつくられた優れた演劇である。かって能の作品はほとんど世阿弥の作品とかんがえられていた。しかし違う。世阿弥の作品の範囲は未だ定まらない。」

「世阿弥の作品を考えるとき、ヘーゲルが論じた主人と奴隷の関係を思い出す。世阿弥をはじめ能楽師は被差別の民だった。被差別の人間の勧阿弥が義満に認められて幕府直属の能楽師になったことで運命は変わった。

「足利義満は南北朝の合一が政治的目的だった。南朝の血を引く勧阿弥を使い、南朝の君臣を京都に呼び寄せたかった。政治家と言うものは文化をも見事に政治的に利用する人間である。」

「足利義満は男色家だった。世阿弥の美貌に目をつけ、世阿弥をでき愛した。将軍と能楽師の関係は主人と奴隷の関係と考える必要がある。」と話は続いた。

「奴隷が主人を賛美する。謡曲「高砂」は「万葉集」、住吉は「古今和歌集」を示す。謡曲「高砂」は二つの立派な歌集を成立させた後醍醐天皇賛美の能であると考える。」と話を続けた。

「世阿弥は流罪された。元雅にゆずった観世大夫の職を将軍義教の寵愛する音阿弥に譲れという命令に抵抗したからだ。権力者批判の能を作った元雅は殺され、世阿弥も佐渡へ流罪となった。」

大槻文蔵氏は、梅原猛先生について「能を「文献的研究」から解き放ち、文学としての面白さ、芸術としての直感でとらえるのが大切と言っておられます。」と会場受付で配られた資料に書いた。

梅原猛氏のこの日の講演では男色の話が出た。梅原氏は「私には経験がありませんので、よく分かりませんが」とさりげなく言葉をはさんだ時、客席から笑い声が聞こえた。「謡曲の中にはしばしば性描写が出てくる」と言い、「今や年老いた身としては不可能なことですが」と言って会場をいたずらっぽく見わたしたりもした。

「大分衰えておりますが、本日は、元気で講演を終えることが出来ました。あと10年頑張りたい。」と、講演を終えられた。老いて益々盛んである。大いに元気をいただいた。

講演のはじめはやや聞き取りにくかった口調も講演半ばから俄然流暢になられた。人間好きなことを語れば、元気も出てくる。そんな見本を見せていただいた講演会だった。(了)

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