マジックショウ―で撮影したものです
腰痛の原因として多く示されるのに「腸腰筋」というのがあります。
腸腰筋とは、基本的に大腰筋と腸骨筋を総称していう場合に使う用語で、腰椎と大腿骨内側、骨盤と大腿骨内側に位置する筋肉です。
この筋肉が過緊張すると、腰痛や腰椎後弯が起ると言われています。
ですから、腸腰筋の過緊張(凝り)を取る方法としていろんなテクニックが開発されていて、それぞれに効果のある治療法だと思います。
私も10年ほど前に「水転点穴」というツボを考え、強烈な腰痛や、腰が伸びない患者さんの治療に用いたこともあります。
水転点穴とは、「水=腎・膀胱を好転させるツボ」という意味で、腸腰筋の付着部、則ち大腿骨内側に付着する筋肉(腱)に直接刺鍼して腸腰筋を整えるツボという意味です。
このツボを使うと、ひどい腰椎後弯の人でも腰が伸びますので、それなりに治療効果は高いのですが、中国鍼でないと腸腰筋まで届きません。
ですから、中国鍼を使っていたのですが、中国鍼は日本の毫鍼に比べて太いので、日本の鍼よりも痛みがあります。
その場で腰が伸びるので、患者さんは喜んでくれます。
しかし、治療法というのは年々発展していきますので、最近では、その後に見つけた「腹部からの腸腰筋調整法」を使っていました。
この腹部からの腸腰筋調整法を使うと、肝臓との関係、腎臓との関係、大腸との関係などがわかりやすいし、患者さんにも確認してもらいやすいので、その診断を応用して経絡で治療する事も可能になります。
軽い腰痛などでしたら、エネルギー療法のFAT(機能調整療法)でも治療できますので、軽いと思ったらFATで治療しています。
FATとは、自分と患者さんの「場」を共有して、エネルギーを流す治療法で、見ているだけだと「眉唾モノ」のように思われます。(^_^;)
そこで、患者さんも納得する即効的な方法はないモノかと考えていましたら、あるヒントがあり、腸腰筋・股関節・骨盤と筋肉の関係を再度考えていましたら、ありました。
あったのです。
なんと、すでに 人体惑星論 (通称:七星論)で使っていたのです。
ただ、別の治療法で使っていましたので、そこに意識がいってなかっただけなのです。
ですから、治療法としては簡単です。
簡単ですが、理屈がわからなければ使えません。
理屈がわかって初めて患者さんにも説明ができるのです。
患者さんに説明できない治療は「借りモノ」と考えていますので、理論を考えるわけです。
理論を考えると、他への応用もできるようになります。
応用ができて、パフォーマンスができるようになれば、自分の技術になっています。
理論は筋肉の起始停止、筋肉と臓腑、臓腑と経絡の関係になるのですが、これは鍼灸でないと使えません。
瞬間的に筋肉を調整するのには、鍼灸が威力を発揮するからです。
そうです。
チョンと軽く鍼を刺して、筋肉を調整して骨格を動かし、関節を調整するのです。
ほんとにチョンと刺すだけですので、鍼を刺すのが億劫な鍼灸師でも使えます。
そしてそして、そしてですね、鍼灸を使うことで、臓腑まで整えてしまうので、治療効果が長持ちするのです。
それは鍼灸の特権ですが、もともと鍼灸は「臓腑を整えて病気や症状を治す」と言うことを考えれば想像がつくはずです。
今度の 臨床実践塾 は、おそらく「こんな治療法見たことがない!」と驚かれること間違いなしと考えています。
…、…。ちょっと自惚れました。
でも、久しぶりのヒットになると考えています。
この治療法は、病気や症状の治療だけでなく、リハビリにも使えますので、実技を中心に行います。
それぞれが術者と患者さんになり、何度も訓練して、確実に自分のモノにしてもらいたいからです。
ただ、一回の講習で覚えられるかが心配です。
一回の講習で覚えられないようでしたら、来月も「違う手法と範囲を広げて」、テクニックの解説と実技を行なう予定です。