こちらが有名な無量寺です
各地に有名「家伝灸」がありますが、中でも「ガン封じの灸」として知られるのが「無量寺灸」で、無量寺というのも各地にあります。
当院から50mぐらいのところにも「無量寺灸」があり、関西では有名で、ある程度の年齢の方なら、だいたい知っているようです。
私が聞いた話では、農繁期が済んだ頃に、無量寺を訪れてお灸をしてもらうらしいのですが、このお灸が「打膿灸」というやつで、聞いただけでも「アツー!!!!!」となります。
こちらのサイト に打膿灸が紹介されていますが、便宜を図る目的で抜粋して掲載しておきます。
=================================
【医学古今】 現代人に嫌われる打膿灸
【大紀元日本3月26日】打膿灸(だのうきゅう)は中国で化膿灸(かのうきゅう)、或いは瘢痕灸(はんこうきゅう)と呼ばれ、古代によく使われた灸療方法の一つです。この治療効果は非常に高いのですが、現代人にはあまり人気がないようです。
打膿灸とは、大豆ぐらい大きさのモグサを背中や腹、足などの施灸部位に数回施灸した後、その部位に膏薬を塗り、灸痕の化膿を促して排膿させるという方法です。古代には腫瘍、脈管炎、喘息、慢性胃腸疾患、慢性ウイルス性肝炎、頻尿と遺尿、腰痛症や関節痛、高血圧症、肺結核、虚弱体質、冷え症、不妊症などにこの方法が広く使われていました。しかし、現代では中国でこの方法を使う人は少なくなり、日本では東京都墨田区の遍照院灸点所、大阪市南区の無量寺などの灸点所しか行われていないようです。
この方法があまり普及しない原因としては、直接皮膚を火傷させるため、かなりの痛みがあることや、施灸後2週間ぐらいは膿を排出するため、日常生活に困難をきたすことなどが挙げられます。また、皮膚に痕が残ってしまうことも嫌われる原因となっています。
これらの問題を気にしなければ、難治性の病気も治る素晴らしい治療法なのです。
(漢方医師・甄 立学)
=================================
私も打膿灸はしたことがないのですが、若い鍼灸師で、「経験のために!」と打膿灸をしてきた方がいました。
この勇気には感服しました。
が、私には勇気がありませんのでしません。(^_^;)
さて、先日遠くから来られたお嬢さんの話です。
耳がおかしくて、歩くときにバランスが取れずフラフラする感じがするとか、足の運びが不自然な感じがするとか訴えていました。
そこで、股関節の具合を診るために、たったまま膝を挙げてもらいましたら、膝の挙がりは90度ぐらいで、膝を挙げると同時に、胸が膝に付く感じで猫背になるのです。
はい。これは「整体鍼」の適応症です。
そこで、整体鍼を施してから、ついでに整体鍼で使うテストをいくつかしてもらいました。
それから再び立ってもらい、先ほどと同じように膝を挙げてもらいましたら、スッと膝が挙がり、猫背になりません。
内心「やったね!」と思いながら、他の治療などをしました。
一応の治療が済んでから、再び足挙げテストをしたら、本人も笑い出すほど足がスッと挙がるのです。
「わかりますか? 足の挙がり具合」と聞くと、笑いながら、
「はい。軽いです。足だけ挙がっています」と言っていました。
そこでちょっと能書きを話したのですが、ニコニコするだけで、私の話はあまり聞いてないようでした。
そして、着替えを済ませてブースからでて来て、
「なんか、真っ直ぐ立っている感じがします。歩くのもマシみたいです」と言っていました。
傍で見ていたスタッフも、一目瞭然の変化が嬉しかったようで、時間の合間をみて、スタッフ3人で、「ああでもない」「こうでもない」「こうだったんじゃない」「いや違う。こうだったと思う」などと、整体鍼の診断と治療法の練習をしていました。
無量寺灸の痕も一目瞭然ですが、整体鍼での治療効果も一目瞭然です。
この様子だと、 今度の臨床実践塾 も「こうでもない」「ああでもない」と、進行に時間がかかりそうです。
この分だと参加者全員に実技を覚えてもらうには場所が狭いようなので、来月辺りからは広い会場を借りて、参加者が満足できる講習会場にしなければならない。
今度の講習が済んだら、近くの貸会議室を利用する予定で会場の下見にでも行ってみようと考えています。
ずっと即効治療の研究をしてきましたが、この整体鍼も即効性があり、「基本整体鍼」「応用整体鍼」「特殊整体鍼」と、続々即効性のある治療法が組み立てられそうで、ドキドキしています。