画・江嵜 健一郎
紅葉葵の花が今年も元気に咲きました。6月はじめから咲いていたグロリアスと選手交代である。つぼみが次々と出番を待っているので7月から8月にかけて通りのひとの目を止めてくれるに違いない。少し離れて遠慮がちに咲いていたグロリアスを一輪入れてスケッチ、自宅で仕上げた。
紅葉葵は北アメリカ原産。日本へは明治時代に入った。花は広げると直径20センチはある。晴れやかな印象を受ける花である。ヤフーで花ことばを調べた。「温和」、「派手」、「魅惑」、「努力の賜物」と出ていた。
「温和」は「大きな花から温かく包容力のありそうなイメージから生まれた。」「穏やかさ」という花ことばもある。「派手」は「赤く大きな花のイメージから出た。」「魅惑」は「人を誘うような華麗な花のイメージから生まれた。」
「努力の賜物」は「地上部を枯らし、地中で冬を過ごす。厳しい冬を経て、ようやく大きな花を咲かせるイメージから生まれた。」とあった。
お礼肥しは毎年忘れないようにやる。どの花にも共通して言えることであるが、下草は徹底して取るようにしている。水ごころ,魚ごころという言葉がある。花にも気持ちが伝わるようで、手を掛ければ必ず花が答えてくれるのが一番嬉しい。
実は14日(金)お昼前に出かけスケッチした。花は横向きに咲いていた。同じなら正面に花をドンと置いて描きたい。日曜の16日、朝7時過ぎに更地に出かけた。「お待ちしてましたのよ」と言わんばかりに咲いていた。絵心を大いに刺激されて一気にスケッチした。
後日談がある。先日、2年振りに更地の前でばったり会ったご婦人になんと今度は最寄り駅の阪神御影のエスカレータを上がったところで会った。これから更地に行くと言って改札に入ろうとした。
「ちょっと待って」と引きとめられた。先日、たまたま渡した桔梗とグラジオラスのコピーの絵を「スマホの「待ち受けに」に入れた。「画伯」と会えてすっとした。」とスマホを見せながら話した。次いつ会えるか分からないと思っていた。「神様が会わせてくれましたね。急ぎますので。」とひとことご婦人に声をかけ改札に入った。
花を描いていると元気をもらえる。花を介して様々なご縁をいただける。花にひたすら感謝である。(了)