JR京都線車内風景
江嵜企画代表・Ken
JR湖西線山科駅を午後5時22分発の姫路行き新快速電車に乗った。予定通りだと遅くとも6時半には自宅最寄駅住吉に着く。それがなんと午後8時20分を過ぎていた。高槻駅1つ手前の山崎という駅で電車は止った。車内アナウンスによると摂津富田と茨木の間で5時43分に人身事故が発生したというのである。人身事故を起こしたのは山科駅午後5時17分発の快速電車であろう。
仏さんには悪いが手際よくやってくれれば3~40分待てば電車は動くと高をくくっていた。ところが動き出したのは午後7時である。その間なんども「ご迷惑をおかけしております。しばらくおまちください。」のアナウンスを聞かされた。
1時間ほどたって、「1両目と9両目の扉を開けますから」というアナウンスがあった。なぜかとおもったが、それぞれの車両にはトイレがあるからである。8両目までは網干行き、9両目から姫路行きで列車は連結していないため往来不能である。ところがアナウンスがあってから「只今、連絡を取っておりますからしばらくお待ちください」を何度も繰り返すのである。ドアの上に蓋があり、車掌が手でドアを開けた。ぞろぞろと客が移動してきた。
京都まで約4分、京都から高槻まで約9分だから本来なら5時33分ごろには高槻駅に着いく。着いたのは午後7時を廻っていた。
高槻駅の次は新大阪駅である。奇妙にもほとんど客は乗らなかった。あとがいけない。「大阪駅で乗り降りに時間がかかっております。しばらくお待ちください。ご迷惑をおかけします。」をここでも何回もくりかえす。
大阪駅でもひとはほとんど乗って来ない。諦めて阪急や阪神に乗り換えたのだろうか。「大阪駅で乗り降りに時間がかかっております」というのは、アナウンス・マニュアルに書いてあるのだろう。謝ればいいとでも思っているのだろうか。
この日、山科で猪熊佳子日本画教室があった。来年の干支トラの絵を色紙に描いた。クレマチスの絵をほぼ仕上げた。ご機嫌で帰宅出来るはずだった。なんとも後味が悪いというか、JRの対応のまずさを改めて痛感した次第である。時間待ちに2枚スケッチした。そのうちの一枚である。気がはいっていないのがひと眼でわかる。絵は心の鏡であるから怖い。(了)