ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

オステオスぺルマム(スケッチ&コメント)

2011-03-21 18:21:14 | スケッチ


オステオスぺルマム

江嵜企画代表・Ken



「花のスケッチを楽しみにしています」と、昨日、表通りを歩いていたとき、お嬢ちゃんとご一緒だった、同じマンションにお住まいの奥様から言葉をかけられた。

先日も、「Kenさんのスケッチ&コメント」愛読者のお一人から、震災のニュースが続く中、花のスケッチをいただくと、ホットします、とエ―ルを送っていただいた。

日本画家の森田りえ子さんから、最初に花の絵の手ほどきを受けた。後を継がれた日本画家、猪熊佳子さんにご指導をいただくようになってからも、花の絵を続けている。

六甲ライナー、魚崎南駅下車、徒歩5~6分のところにコ―ナン魚崎店がある。大型量販店であるが、ガーデニング用材や鉢植えの花や球根を売っている。

昨日の昼過ぎ、なんとなく店に立ち寄った。小ぶりだが愛くるしい花と目が合った。舌をかみそうな名前だが、オステオスぺルマムと言う花だった。早速、自宅に持ち帰ってスケッチした。

ヤフーを検索した。花言葉は、元気、無邪気、変わらぬ愛、ほのかな喜び、と出ていた。時節柄ピッタリではないかと自画自賛している。

16年前、神戸は震災に遭った。今回の東北関東大震災は、地震、津波、原発と3重苦である。よからぬ風説も飛び交い、騒然としているやに伝えられる。神戸のときも風説は飛んだが、今回は原発がらみだから、比較にならないくらい深刻だ。

そんな中、80歳のおばあちゃんと16歳のお孫さんとが二人揃って救出されたという、嬉しいニュースが世界をかけ巡った。

限りある命である。一日一日を大切に生きたいと、思いを新たにした次第である。(了)


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スクレラ分析による、照射(放射能障害等)の分析方法

2011-03-21 15:38:34 | 診断即治療と虹彩学
3月27日の 臨床実践熟 では、特別に放射能障害等によるスクレラに出るサイン分析の方法を説明致します。


講習でのスクレラ分析は、欧米でのスクレオロジー(白目の分析)を基本に組み立てた当方の分析方法で、当方ではガンの治療等で放射線治療を受けた方々(被爆した方々)のスクレラ分析を参考にするものです。

福島原発での事故による「放射能障害」を心配する声が多くて、放射能障害の検査をする機関が電話対応だけで大変なようですので、ほんとうにその可能性のある方々を優先して検査を受けてもらいたいと感じたことから、機会のある方は当会のスクレラ分析を受けてほしいと思い、講習に入れることにしたものです。

過去にスクレラの講習を受けた方々も、スクレラを写真撮影をして、サインが出てない場合は、患者さんにそのようにお伝えして安心してもらいたいと思います。

目的は、ほんとに必要な人だけに、放射能被爆検査機関で検査が受けられるようにして欲しいというところにあります。

なお、現代医学との整合はされておりませんので、その点ご了承くださるようお願い申し上げます。


本来なら、ここにスクレラ写真を掲載して解説したいのですが、何度も悪用された経験がありますので、今回は責任の持てる方々だけに分析方法を教えることにしました。

ご了承ください。

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ブラジル移民の先駆者:平野運平の足跡(スケッチ&コメント)

2011-03-20 10:08:57 | スケッチ



ブラジル移民の先駆者:平野運平の足跡

江嵜企画代表・Ken



日伯協会のお世話をしている同窓のTさんから案内があり、午後2時からブラジル移民の先駆者、平野運平について、ブラジリア大学、根川幸雄准教授の話を聞いた。この日は、たまたま、朝9時から猪熊佳子山科教室があり、神戸、山科、神戸と往来する忙しい一日となった。

東北関東大震災で犠牲になられた方に黙とうを捧げた後、講演が始まった。会場の神戸山手にある海外移住と文化の交流センター大ホールに集まった大勢のブラジルファンが、質疑応答時間含め約2時間の講演を堪能した。いつものように会場の様子をスケッチした。

講師の根川先生は、たまたま今回の東北の地震発生の時刻に仙台でブラジル日系移民の研究調査中だった。帰路バスに閉じ込められ、郡山の避難所で3日過した。不便な郡山での避難所生活のあいだ、改めて平野運平の足跡を読み直した。原始林開拓過程で、ブラジル移民をマラリアが襲った。多くの犠牲者が出た。干ばつと特にバッタの被害は甚大だった。日系ブラジル人に対する差別、偏見にも見舞われた。平野運平自身もマラリアで志半ばで34歳でなくなった。

彼の遺志は後続の移民たちに受け継がれ、コーヒー、綿花の栽培へ拡大、成功をおさめた。これは平野運平が乏しい資金をかき集め、土地を購入したことが大きい。コーヒー耕地労働者は教育の機会がなかった。借地農家は寺子屋式教育が受けられた。同じ日系ブラジル人の中でも、「平野植民地」以外の日系ブラジル人に間では争いが絶えなかったと言われる。

ブラジル日系移民は、特に子弟の教育に力を入れた。1917年に旭小学校を開校、翌18年に日本人会を発足した。31年に、平野の没後、後進が31年に高等科を開設、33年には、7代目校長に平川照正氏が就任、日本語とポルトガル語の授業を始めた。「平野植民地」が生んだ人の中には、畑中仙太郎がいる。彼は「昼行燈」と言われながら、終生移民保護に努めた。彼の息子の畑中タダオは、1955年、ブラジル初の地方自治体首長(バストス市長)になった。

平野運平はブラジルに理想郷を作る夢があった。平野の死後も彼の遺志をついだ後継者が数々の苦難を乗り切った。今回地震に遭われた東北のみなさんの姿に重ね合わせた。東北の皆さんも、必ず苦難を乗り切って行かれるに違いないと話された言葉が特に印象に残った。

日系移民の当時の様子は文庫本の「輝ける青き空の下で」(北杜夫著)に詳しい。会場で回覧された。平野運平の足跡は「平野廿五周年史」に詳しい。「平野廿五年史」によれば、「第二世教育の為め植民地全経費の八割を傾倒した」というくだりがある。いかに日系ブラジル人が後進の教育に力を入れたかが伺えると根川先生は話を終えた。

根川先生はもともとブラジルには一切関心がなかったそうだ。それが今、ブラジルの檻子になっておられる。日本滞在が延びているが近々ブラジルに戻り研究生活を続けられる。日本とブラジルのかけ橋として益々のご活躍を期待したい。(了)


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日本リスクは欧米のリスク、そこで初めて協調介入が実現した(学校で教えてくれない経済学)

2011-03-19 08:40:17 | 経済学
G7(7ケ国財務相・中央銀行総裁会議)によるドル買い・円売り介入が18日実施され、一時1ドル=82円台までドルは下落した。NY時間午後5時過ぎ時点では、1ドル=81.13円前後で取引されている。

18日付けのWSJ紙によれば、日本の介入のあとフランス、英国、ドイツ、イタリア、ECBが追随した。NY外国為替市場での米FRBによる介入は最初nominal(名ばかり)だった。本気かどうかいまだ疑問視している、との為替トレ―ダ―の感触を紹介していた。いずれにしろ先進国による為替介入はユーロが急落した2000年来初である。

日本時間19日朝のCNBCテレビを見ていると、JapanRisk(日本リスク)という言葉が、コメンテーターの口から盛んに飛び出してきている。18日付けのWSJ紙も日本の隠蔽体質を盛んに批判している。これは日本の体質であるから有る面防ぎようがない。しかし、外国人の目から見れば、肝心なことをDisoclose(開陳)しないことに対する不満は根強い。

CNBCによれば、NY原油(WTI)先物相場は、バレル20セント高、101.62ドルで取引され、小高く推移している。リビア情勢で、飛行禁止区域を設定に国連がお墨付きを与えた。いつでも空爆出来るお膳だてを作った。相場の世界は、先の日本リスク同様、不透明なことを一番嫌う。そこに付け込むのが投機資金である。ヘッジファンドはその代表である。

ほころびを見せるとほころびを突いてくる。傷口を見せると傷口をついて来る。ヘッジファンドはピラニアだと毛嫌いされる。ただ、ピラニアが魚に群がっている間に、人間は河を渡る。狩猟民族が何万年の間に身につけて来た本性である。アメリカ人の典型は、足元を蚊が刺した程度では動かない。ところがのど元を食いちぎられると察すれば猛然と襲いかかってくる。

今回の為替協調介入も、日本のためにやったように見えるだけで、日本のためだったらやらない。彼ら自身の身の安全を犯されるリスクが日本にあった。これ以上日本リスクを放置出来ない。彼らの下心を腹に収めておく必要があるだろう。

今回の為替市場への協調介入も投機資金を封じ込めることに最大の狙いがあった。しかし、ヘッジファンドは時に、ハイエナのような働きもする。ハイエナはライオンが食べた死骸の後始末をする。彼らもライオンのおこぼれで生活できる。それが持ちつ持たれつの世界である。あくまでライオンが中心であり、ライオンに歯向かってくる輩は殺戮される。

協調介入は全てよしでない。血生臭い世界であるという点を最低限度抑えておきたい。(了)

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G7ドル買い・円売り協調介入実施、1ドル81円台へドル急反発(学校で教えてくれない経済学)

2011-03-18 12:41:00 | 経済学
戦争が終わった年の1945年の12月に、疎開先の姫路の奥から神戸に戻って来た。当時「爆弾池」と称した米軍の爆撃で出来た大きな池が神戸の自宅近く至るところにあった。神戸三宮駅前は焼け野原だった。日本人の多くは戦災の打撃で茫然としていた。ところが三宮駅前の土地が次々朝鮮人に買い取られ、それがパチンコ屋に姿を変えて行った。

3月11日午後2時46分、東北に大地震が襲った。次々に被害の実態が明るみに出て来る度に心が痛む。しかし、外国人の日本株投資額は震災無関係に増えていると今朝のテレビ東京の番組が流す二ユースを聞いていて65年前の神戸の様子を思い起こした。危機に際しての判断、行動が外国人と日本人では決定的な差が出る。

日本時間18日朝、G7財務相・中央銀行総裁による電話会談が行われ、ドル買い円売りの協調介入が実施されたと伝えられる。東京外国為替市場で、一時1ドル=76円台まで売られていたドルが買われ、1ドル=81円台まで急激に戻した。東京、欧州、カナダ、アメリカと時間差でドル買い円売りの協調介入が順次進められると午前10時のNHK二ユースが報じた。

外国人の考え方は実に分かり易い。自分自身に危害がふりかかってくるとなればまずその場を離れる。ドル売り・円買いに動いた。日本株を売った。G7が協調介入に踏み切ったと伝えられ、ドルが売られ、つれて日本株が反発した。

日本を放置すれば、自らの半導体部品の調達もままならない。GMが日本調達の部品が入らず一部工場の操業停止を発表した。日本を殺すと自分の命も脅かされかねない。自分の身が危ないと判断した結果、円売り・ドル買いに動いたに違いない。

外国人は水鳥と同じだと見ておけば分かり易い。何が起こっているかどうか分からないと動物は不安心理にかられる。今回の原発問題に対する日本の対応が一例である。相場の世界は、不透明なことを極端に嫌う。

オバマ米大統領はワシントンDCにある在米日本大使館をおとずれ、アメリカはあらゆる手段を尽くして日本を助けると発言し、お見舞いの署名をしたと外電が伝えた。為替協調介入、全て一連の動きとして誰かがシナリオを書き、筋書き通り動いているのであろう。

福島原発問題は見通しは依然不透明である。ただ特別送水ポンプ車の導入で、原子炉冷却について、今のところでは、一応改善が見られると外国人は認識した。のど元過ぎれば熱さ忘れることのないよう原発問題は日本国民全体のテーマである。国民全部が目を光らせるべきだろう。

一方、17日のNY株式市場は、前日比161ドル高、11,774ドルで取引を終了した。福島原発の動きに一応の成果が出たことも相場を助けた。たたき売られていた東電株が買い気配でスタートしたことにも現れている。この日発表されたフィラデルフィア連銀発表の景気指数が予想を上回って好転した。直近の米新規失業保険申請件数が減少した。原油相場が再び101.42ドルへ反発したなど、NY相場を支援する材料が出たことも相場を支えたと「モーニングサテライト」に出演したT&Cフィナンシャル、和田康之氏は解説していた。

災いを転じて福となすという言葉がある。日本は壊滅的打撃を受けた戦後の苦難を乗り越え経済大国への道を歩んだ。16年前の神戸・淡路大震災も多くの方々の支援のお陰であるが乗り切った。テレビ画面を通じて見る限りであるが、高校生のボランタリー含め、被災者の粘り強い頑張りが伝えられ元気をもらっている。今回の危機を糧にして一回りもふたまわりも逞しくなって行く日本の姿を期待したい。(了)

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エンジェルアイズ:べラルゴ二ウム(スケッチ&コメント)

2011-03-18 07:02:20 | スケッチ


エンジェルアイズ:べラルゴ二ウム

江嵜企画代表・Ken



神戸に2日つづきであられが降った。東北の被災地はもっと寒いに違いないと心が痛む。

久しぶりに神戸三宮のフラワーショップ「潤」を訪れた。店の棚にいままであまり見かけない花が並んでいた。手に取ってラベルを見たら、エンジェルライズ・べラルゴ二ウムと出ていた。家に持ち帰ってスケッチした。

ヤフーで調べたら、原産地は南アフリカ、鉢植えで鑑賞する時は明るい室内で差し支えないが、陽光を好むので戸外が最適と出ていた。乾燥を好む。ただ、雨に当てないでくださいとも書いていた。戸外で雨に当てないで下さいと書かれると地植えもどうしたものかと考えてしまう。

スケッチをしながらあらためて気付いたが、小さなつぼみが一杯ついている。大げさでなくスケッチをしている間にぐんぐん成長して、いつの間にかつぼみが赤みを帯びて来たのには驚いた。

原発のニュースを連日見ていると正直頭がおかしくなる。その点スケッチをしていると何もかも忘れる。これもまたスケッチの効用かもしれない。(了)


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原発問題解決に、日本政府からの真摯かつ迅速、具体的メッセージを世界は渇望している

2011-03-17 08:33:26 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)




「犯罪の芸術」スリの落日、「アメリカの地下鉄から名物が消えていく。カード時代の若者に受け継げなかった職人芸」、という小見出しを付けた記事が直近のニュ-ズウイーク誌日本版(ジョー・コ―ハン記者)に出ていた。

地下鉄はスリの絶好の稼ぎ場所であることは日本でも昔はそうだった。今は知らない。関西では大阪地下鉄、なかでも御堂筋線梅田駅がスリの本場だと、昔元スリの話を聞く機会があった。

大阪の地下鉄では、スル人、金を受け取る人、財布を受け取り、即車外に逃げる人と分業している。そして大事なことは、電車が梅田駅に停車中に全ての仕事を完了することと話していた。

東北沖大地震では、スリならずボランタリーを装って金目の物をせしめるドロボーが横行していると、知人からいただいたメールの中で知った。16年前の神戸の震災のとき全壊した阪神青木駅前の実家に、留守中に2度ドロボーが入った。大阪住の江区に避難していたため、毎日大阪と神戸を往復した。自宅マンションにも幸い1回だけだったが留守中にドロボーに入られた。その時は電気製品だけ盗まれた。

震災時の神戸のドロボーは、3人から4人ひと組で、車でやって来た。見張り役、盗る人間、持ち出す者、積んで逃げる者、それぞれ分業制が確立していた。ある夜,倒壊マンションで探し物を長男としていた。通報があったらしく、どやどやと自宅に入って来た東灘警察署員に尋問される笑えぬ一件があった。葬式ドロボーは今も健在と言う。しかし、人の弱みに付け込み稼ごうとする輩は今も昔も変わらない。

大いに脱線した。ニュ-ズウイーク誌に戻す。「大地震の悲劇はまだ終わらない」のタイトルで、地質学者、サイモンウインチェスタ―氏が「巨大プレートの一角で地震が起きると、数週間後または数ケ月後に同じプレートの別の一角で大きな地震が起きることが少なくない。過去1年間に起きた地震チリ、ニュージーランド、そして日本の大地震は、引き金になる。まだ何も起こっていないのはどこか。答えはサンアンドレアス断層、つまりサンフランシスコ周辺だ。」と書いていた。

ニューズウイーク誌本号は、「津波対策に世界の知を結集せよ」のタイトルで、「04年のスマトラ沖大地震のあとも、世界は必要な取り組みを怠って来た、われわれはいつ本当の教訓を学ぶのか」とコスタス・シノラスキ(南カリフォルニア大学津波研究センター所長)が書いていた。

シノラスキ氏は「飛行機の乗客は、毎回、シートベルトを着用し、救命胴衣の使用法を学習させられる。同様に、世界各地の沿岸部を訪れたら、必ず津波の危険性と命を守るための行動を教わるようにすべきだ」と書いていた。

ただ、今回の東北大地震に関しては、外国からの報道は、津波より、むしろ原発問題に圧倒的に集中している。米海軍が太平洋岸を避け日本海接岸に切り替えた。中国政府が震災地周辺に在住する中国人に帰国かさもなければ日本西部への移動を勧告したなどの報道に端的に現れている。ドイツでは、ドイツ国内の原発『延命』を決めたメルケルの決断に対する抗議の広がりが追い風になって、ハンブルグ特別市議会で緑の党が躍進した。メルケル首相はは老朽化した原発7基を3ケ月間稼働を凍結すると発言した。

日本は、世界で唯一の原子爆弾被爆国である。ところが外国人の方がはるかに放射能被害にセンシティブである。原発問題の解決に向けて、日本政府の、真摯かつ迅速にして具体的メッセ―ジを世界は渇望している。(了)

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原発がダメなら火力、日本による石炭買いが増える?:15日のCNBC(学校で教えてくれない経済学)

2011-03-16 08:56:44 | 経済学
「あなたは日本政府の原発情報にconfident(確信して)いますか?」とCNBCテレビのキャスターが15日夜の番組に出たゲストに詰問していた。「日本人は最悪の事態を想定して動くことが苦手な人間のようだ。福島原発でいま何が起こっているかさっぱりわからない。」とイライラしながら喋っていた。事故発生のメカニズムを示すNHK作成チャ―トを紹介しながら解説していた。しかし、内容を腹に収めた上での説明でないためだろう、キャスターの目は、彼が信用していないことを正直に示していた。

15日のNY株式市場でも、日本の福島原発4号炉が爆発したニュースを材料に、NYダウは、一時前日比300ドル近く下げた。ただ、あと米FOMC(連邦公開市場委員会)が、米国景気は、住宅不振や失業率の高止まりは続くが、米景気は改善の方向にある。量的金融緩和政策としての6,000億ドルの国債買いは6月まで継続する。ゼロ金利政策は変更しないとの声明文を発表した後、投資家にやや安心感が広がり、前日比137ドル安まで買い戻され、11,855ドルで取引を終えた。ただ、原発関連銘柄のGE(ジェネラルエレクトロニクス)株は今朝も売られたと、16日の「モーニングサテライト」が紹介していた。

一方、日本株が、15日、日経ダウで1,015円暴落し、8,605円で取引を終了した。日経ダウ暴落を伝えた15日付けのWSJ紙は、ヘッジファンドが日本株を見切り売りしていると書き、「クライエント(顧客)に損をさせられない。」とファンド運用マネジャーの言葉を紹介していた。売るから下げる。下げるから売る。セリングクライマックスの様相を呈している。

津波と同じで、とにかく危険な場所からまず離れる。基本的な動物の本能であろう。

昨夜テレビを見ていたところ、15日午後10時31分に静岡県富士宮市で震度6強の地震が観測されたとのテロップが流れた。哀れなものである。からだが地震を覚えている。神戸にいても地震と聞くだけでびくっとする。現地では電柱が倒れた。スーパーの店内の品物が棚から落ちた。一部怪我人が出たなどと報じていた。16年前の神戸もそうだったから他人事に思えない。富士宮市といえば、日本列島に潜り込んでいる3枚のお皿(プレート)が丁度重なっている冨士山のお膝元の街である。気象庁は「東海地震の想定と違う」と発表した。

NY株式市場は、下げ止まりの気配が出て来たと15日付けのWSJ紙は書いた。一方、NY外国為替市場では、ドル売り、円買いの流れが止まらない。一時1ドル=80円台まで日本円が値上がりした。16日の「モーニングサテライト」に出演したJPモルガン、佐々木融氏は「世界的にリスク回避の円買いは当面続くだろう。」と解説していた。

「日本がこんな大変な時に、どうして円が買われるのですか?」とアナウンサーが聞いた。佐々木氏は「日本は貿易黒字大国である。日本人による海外資産取り崩しが止まらない。一方、外国人が日本資産から逃げる額は相対的に少ないからだ。」などと説明していた。

「原発がダメなら火力だ。日本の石炭買いが増える。」と15日のCNBCテレビが解説していた。(了)

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医者の見立てが一致した時が一番危ない、東北大地震が改めて教えている(学校で教えてくれない経済学)

2011-03-16 08:15:19 | 経済学
GEが福島原発1号機を供給していたとして、週明け3月14日、NY株式市場で、GE株は、先週末比2.2%安、19.92ドルで取引を終えた。NYダウは、一時、ろうばい売りから147ドル下げたが、0.43%,51ドル安、11,993ドルで取引を終了した。GEはジョイントベンチャー先の日立製作所や日本政府に技術的援助を申し出たと14日付けのWSJ紙でDonnaKardosYesalavich記者が書いていた。

テレビ東京系番組「モーニングサテライト」の15日朝の番組に出演した、堀古氏は「日本での地震災害で支払い額が大きく膨らむとして、ミュンへン再保険、スイス再保険など再保険会社やアフラックなど保険会社株が大きく値下がりした。」などと話していた。

日本では、東京電力はじめ日本政府の説明も奥歯に物が挟まったような言い方を続けている。余計な心配を住民に与えまいとする親心かもしれないが、世界のマスコミは一面トップで原発問題を連日取り上げている。彼らがいかに原発問題を自分自身の問題として受け止めていることを分かり易く教えている。日本に任せておけないと正直思っているのではないか。

14日付けのWSJ紙は、アフラック株は先週末比3%値下がりした。アフラックの利益の70%は日本での利益である からだと書いていた。日本関連ではウオルト・ディズニー株が1.6% 値下がりした。東京ディズニーとディズニ―シ―・テーマパークの10日間の閉館を嫌気したと書いていた。

原発は、このところ「きれいなエネルギー」の代表格としてマスコミにも盛んに取り上げられていた。日本の株式市場でも原発関連の銘柄が大幅に値上りしていた。その分反動もきつく、昨日,今日と原発人気で上げていた銘柄ほど値下がり幅が極端に大きい。不安人気を煽るつもりはさらさらない。しかし、安全なエネルギーであれば、都市のどまんなかに原発基地を建てればいいと日本人の多くは思っているに違いない。

一方、NY外国為替市場では、保険会社による賠償資金確保を目的として、債券などドル資産売却が加速するとの思惑から、ドルを売って円に替える動きから、1ドル=81.63~64円前後で取引された。「投機的円買いの動きである」などと「モーニングサテライト」に出演した、尾河真樹氏が解説していた。

14日付けのWSJ紙の記事に戻す。ChaseInvestmenntCounsel,プレジデント、PeterTuz氏は「日本の地震二ユースでテレビ画面から消えたが、中東・北アフリカの騒乱は全く収まっていない。」と指摘したと紹介していた。ただ、WSJ紙はNYダウの4営業日中の3日連続の値下がりはこの先さらに10%値下がりの始まりであるという見方と最近の値下がりは短命に終わるとする見方と極端に分かれていると書いていた。

医者の見立てが全て同じと言うことの方がむしろおかしい。意見が同じ案件は没にする勇気が今求められる。皆が言っているから大丈夫だろう、ということが一番危険だということを今回の不幸な東北大地震は改めて教えている。当り前のことであるが、自分の目、耳、足で確かめることが大事である。(了)

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京都文化の魅力:プリンスホテル京都(スケッチ&コメント)

2011-03-15 06:40:44 | スケッチ


京都文化の魅力:プリンスホテル京都

江嵜企画代表・Ken



「京都文化の魅力」と題して、日本画家、森田りえ子さんがパネラーの一人として出演されると聞いて、グランドプリンス京都の会場へ家族と出かけた。

東北大震災の犠牲者に黙とうをささげた後、会場を満席にした500人の参加者は、パネラー4名、永田萌氏(絵本作家)、森田りえ子氏(日本画家)、堀木エリ子氏(和紙作家)、市田ひろみ氏(服飾評論家)のトークを満喫した。

永田氏は、「京都を離れたら私の絵はない。なぜなら京都は自然が豊かで、歴史と文化がある」などと話した。

森田氏は「なぜ京都なのか?京都は楽しいからだ。他にない文化が凝縮されていて、絵のモチーフにこと欠かない」などと話した。

堀木氏は「京都にはアーチストを育ててくれる土台がある。京都には革新と伝統が混在している。そのエネルギーに刺激を受けている」などと話した。

市田氏は「京都のように1000年の歴史と伝統をそのままそっくり伝えている国は他にない。それが京都の強み。京都の文化は日本の文化である。その一つに125代続いている天皇家はすごい」などと話した。

コ―ディネ―ター、田中誠二氏は「京都の芸術家の全国に占める比率が1955年の約4.6%が現在1.4~1.8へ低下している。京都に何が必要なのか」とパネラーに問いかけた。

市田氏は「京都に町屋がなくなってから減り始めた。京都のお母さんがたが当然のごとくやっていたことがなくなった」などと話した。

森田氏は「金沢の小学校ではお花、お茶、書道が必習科目と聞いた。京都の絵描きがパワーダウンしている。大学で教えてもらえない。路頭に迷っている生徒が増えている 」などと話した。

堀木氏は「師匠との関わり、規律、気構えなど精神的なものを身につねばらない。精神的なものが文化の根底にある必要がある。師弟関係が今はお友だち関係になっている。」などと話した。

永田氏は「持続力がなければ文化は衰退する。外に出ていた若い世代も必ず京都へ戻ってくる。京都に帰って来た人の数も教えて欲しい。」などと話した。

市田氏は「叱らなくなった。叱られながら色々な物を身につけて来た」などと話した。

堀木氏は「幼稚園でならったことを思い出すことが大事だ。おはようと挨拶する。ありがとうと深々と頭を下げる。挨拶が出来ること、ありがとうが言えること、それが人間力である。人間力は文化力だ。」などと話した。

森田氏は「一つ付け加えたいことがある。それは京都の食文化である。京都の懐石料理がフランス料理の原点にある。」などと話した。

1時間半のパネルディスカッションをA4一枚に書ききれない。

いつものように会場の様子をスケッチした。さすがに着物姿が多かった。(了)

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