ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

世界はポスト・カダフイ―で動き始めた、NYダウ191ドル高、ユーロ115円

2011-03-04 09:25:25 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



『After Caddafi,リビア破壊史とカダフイ後の絶望」と題して、現代リビア史専門家、ダ―ク・バンデウオール(ダ―トマス大学准教授)が、近着のニュ―ズウイーク(NW)日本版に、「カダフイなき後のリビアをどうするのか」「それは容易なことではない」と指摘していた。「カダフィは、地域社会を破壊して各部族を対立させ、未来の政治指導者となりうる若い世代の頭を抑えつけて来た。石油の利権の分捕り合戦を各部族勢力が始めかねない」と書いた。世界はカダフィなきあとに目を向けて動き始めたところに注目したい。

同誌は別ページで「バーレーン危機にサウジが怯えるわけ」と題して、カリル・マーフィー記者が、「サウジもバーレーンもイスラム教スンニ派の王族が支配している。さらに問題なことは、不当な扱いを受けていると不満を募らせるシーア派の被支配層を抱えているからだ。サウジの王族が安心して眠れる日はまだ遠い。」と書いた。3月3日のNY原油(WTI)相場は、前日比32セント下げ落ち着いていているが,依然として101.91ドルの高値である。

一方、サウジでは株価が値下がりを続けている。株価は全てではないが、身の危険も顧みず株式投資に陶酔している水鳥などいない。まずその場を離れる。逃げることは何も恥ずかしいことではない。餌が摂れ、水が飲めるようになれば水鳥は必ず戻ってくる。昨日、NHK/BS「おはよう世界」(世界の扉)を見ていたら中国人3万2,000人のリビア脱出大作戦の様子を伝える中国国営テレビを紹介していた。これには中国政府は国民の安全に十分配慮していますよとPRしている面もうかがえるとNHK/BSのアナウンサーは解説していた。尖閣では絶対に譲らない。パンダは日本に送る。中国は外交の基本を文字通り教科書通り実行している。

一方、3月3日、NY株式市場は、ヴェネズエラ、チャべス大統領が、カダフィに仲介の手を差し伸べたという未確認情報が流れたことや原油相場の落ち着きなどから、不安定な中東情勢を片目でにらみながらも、前日比191ドル高、12,258ドルと大幅高で取引を終了した。今朝の「おはよう世界」(経済情報)に出演した大和キャピタル・マネジメント、三梄健児氏は、世界有数の投資家のウオレン・ヴァフエット氏が「アメリカには投資のチャンスあり。住宅問題も一年以内に回復を始める」と太鼓判を押したことも影響したと解説していた。

3日のNY外国為替市場では、トリシエECB総裁が、ECB(欧州中央銀行)理事会後の記者会見で「インフレ懸念から次回(4月)の理事会で利上げの可能性はある」と発言したことを受けて、ユーロが対ドルで一段高となり、つれて対円でも1ユーロ=115.06~10円で取引された。日本円は対ドルでも売られ、1ドル=82.39~42円で取引された。米は金融緩和政策を継続する。ヨーロッパは利上げに動く。お金は利回りから低きから高きへ流れる。定石どおりに動いた。

今朝の「おはよう世界」でモスクワでは高品質で信頼感が高い日本商品が大変な人気だと報じていた。 領土問題が暗礁に乗り上げているが、これにはメドベージエフ大統領の北方領土訪問を、菅総理が「許しがたき暴挙」と評したことが響いていることとロシアの軍や保守派の影が見え隠れしていると石川慎介特派員は解説していた。

地球は一つである。世界ではさまざまな見方があり、複雑な動きを日替わりで展開している。ひとりでも多くの日本の若い世代が、世界の動きに是非もっと目を向けて欲しい。(了)

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N証券講演会:辛坊治郎氏(スケッチ&コメント)

2011-03-03 10:09:05 | スケッチ


N証券講演会:辛坊治郎氏

江嵜企画代表・Ken



N証券主催の投資セミナーが神戸ポートピアホテルで開かれ、辛坊治郎氏が講演されると知り家族と出かけた。

この手の講演会の常であるが、お年を召した方がほとんどで、男女併せて約1000人の人が熱心に話を聞いておられた。会場の様子をいつものようにスケッチした。

講演会の後軽く食事を済ませた後話題の映画「英国王のスピーチ(The King's Speech)」をシネ・リーブル神戸(078-334-2126)で堪能した。

辛坊氏の話は昨年秋にも聞く機会があった。時間差で政界のウラを読むというタイトルだったので、どんな面白い話を聞かせてくれるか楽しみだったが、菅さんは絶対に辞めないというご託宣以外はなぜか印象に残る話が聞けず残念だった。

証券会社主催ということもあり、年金は早晩破たんするから、一人一人が自分自身で将来を考えて、生活設計を建てておかないととんでもないことになると強調しておられた。

政治評論家も頼りにならない時代になったと指摘した後で、経済の専門家の話も当てにできない。ある専門家は中国からの輸入額が日本のGDPの2%に過ぎないから大したことはないという程度の人が多いと某氏の名前を例に挙げておられた。

一方、映画「英国王のスピーチ」の方は、主役のジョ―ジ6世を演じたコリン・フア-ス、妻エリザベス役のへレナ・ボナム=カ―タ―はじめ粒ぞろいの役どころをわきまえた演技は見所が多かった。

随所にユーモア溢れる対話も楽しませてくれる。幼いときからの吃音というコンプレックスを抱えたジョージ6世の映画のエンディングで見せる感動的な演説も見ごたえがあった。

辛坊氏の講演を影が薄く感じたのは映画「英国王のスピーチ」のおそらくいたずらであろうと思う次第である。(了)

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原油相場一時100ドル突破嫌気、NYダウ168ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2011-03-02 08:49:19 | 経済学
CNBC電子版(28日付け)のロイター電記事によれば、米財務省は、中国の米国債保有残高を、2010年末時点で1.16兆ドルへ2月15日予測数字から2,684億ドル上方修正した。同時に米財務省は、英国の12月末の米国債保有残高を2,721億ドル下方修正した。ほぼ同額が相殺された。かねてから指摘されていた中国の英国ブローカー経由の米国債取引の存在が今回裏付けられた格好だ。

中国は、人民元の急激な切り上げを嫌い、人民元売り・ドル買いを一貫して継続、米ドルをひたすら貯め込んで来たことが中国の米国債1兆ドル突破の背景である。中国のインフレ対策に人民元切り上げが必要だと中国人ストラテジストは指摘したと先のロイター電の記事で指摘していた。ただ、中国がドル買いにブレーキをかければ、ドルは暴落する。

在NY,ドイツ銀行、為替ストラテジスト、AlanRuskin氏は「中国が米国の財政赤字ファイナンスに一段と踏み込んだ(commitment)ことを意味する。その結果、米国は中国に益々拘束されることになろう。」と語ったとロイター電は紹介している。中国に首根っこを抑えられた米国。巨額の米ドルを抱えた中国。米中がひずみを抱えたまま進めば、マグマが増殖し、バランスを取るためにエネルギー放出の作用が働き、地震が起こるだろう。

一方、3月1日のNY株式市場は、中東情勢の先行き不透明から、NY原油(WTI)先物相場が一時バレル100.63ドルへ反発、重質油ブレント相場も116ドルを突破した。これを嫌気してNYダウは、先週末比168ドル安の12,058ドルで取引を終了した。ナスダック、S&P500種共に値下がりした。

この日発表された2月の米サプライマネジメント協会(ISM)米製造業景況感指数が2004年5月来の高水準を記録したが無視された。バ―ナンキ米FRB議長が原油高など商品市況高騰に言及したことも相場の下げをリードしたなどと今朝、ブルームバーグ(NHK/BS)に出演した専門家は話していた。

3月1日付けのWSJ紙日本版にTailrisk(テイルリスク)(発生する確率は低いが発生すると巨額の損出となるリスク)なる言葉を紹介する金融専門誌バロンズの記事が出ていた。「全ての耳目はサウジアラビアに集まっている。この王国が信心深い支配層と市民の不満を和らげる上で再び手腕を発揮すれば、原油場相場が下落する可能性は高い。サウジが沈静化すれば万事OKだ。」と書いていた。

サウジに波乱が起こる確率は極めて低い。しかし、発生すれば損害は巨額となる。原油相場WTI100ドル復帰とNYダウ168ドル下げは何をシグナルしているのだろうか。

米ドルが中国国内で莫大な量を伴って着実に積み上がって来ている。ドル暴落は中国に損害をもたらすからあり得ない選択である。サウジ同様、ドル暴落は中国にとって自己矛盾であり国益に反する。中国が米ドルを放棄する確率は極めて薄い。

からだのしくみと地震のメカニズムは非常に似ている。一言でいえばゆがみが内部で起これば、ゆがみを戻そうとする力が働く。テイルリスクへの備えが今こそ求められる。(了)

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キャベツがモンシロチョウを選んでいる?!(学校で教えてくれない経済学)

2011-03-01 11:17:30 | 経済学
「蓼食う虫も好き好き」ということばがある。広辞苑で引いたら、「苦い蓼を食う虫もあるように、人の好みは様々である」と出ていた。大阪茨木市在住の作家の佐藤眞生さんが地域広報誌のBird’s Eye最新号に、「キャベツは虫に対する毒性を持っていて、ほとんどの虫はキャベツを食べない。モンシロチョウは毒に対する耐性を持っているからキャベツを食べる」と書いておられた。

キャベツはモンシロチョウの幼虫に食べられてさぞ困っていると思いきや、佐藤眞生さんによると、キャベツがモンシロチョウを選んでいるというではないか。筆者は頭から虫が野菜を選んでいると思い込んでいた。

生育の良くないキャベツが虫に食われているそうだ。キャベツ同士で太陽の光を巡って互いに獲り合っている。青虫は日陰を好む。日光を浴びてしっかり結球したキャベツには青虫は入っていかない。日陰のキャベツは青虫に食われるというのである。自然の妙とはこういう世界のことを言うのだろう。

「蓼食う虫も好き好き」の言葉の由来をヤフーで調べてみた。中国南宋時代の随筆集『鶴林玉露』にある「氷蚕は寒さを知らず、火鼠は熱さを知らず、蓼虫は苦さを知らず、ウジ虫は臭さを知らず」と言われ、日本では江戸時代の狂言の台本『縄綯(なわない)』に「たでくうむしもすきずきと申すが。。。」とある、と出ていた。

「毒にも薬にもならない」という言葉がある。毒と言うことでは、大いに飛躍するが、先日、「ダ―ウインが来た」という番組をみた。猛毒フグに臆病な側面があることを紹介していて面白かった。フグが産卵のために川を上る姿も見せてくれた。ただ、フグを食べて命を落とす魚もいる姿も紹介していた。

こちら経済学である。経済の世界は食うか食われるかの厳しい世界だとよく言う。植物や魚の世界をみていると子孫を残すために彼らの方がよっぽど真剣に日々の生活を送っていることを教えてくれる。

今朝、テレビ東京系の番組「モーニングサテライト」を見ていたら、番組の最後に「今日のキ―ワード」として「少子化対策」というパネルを画面に写してさるコメンテーターが力説しておられた。

本来ひとに教えられて子孫を残したり残さなかったりするものではない。「少子化対策」「少子化対策」とバカの一つ覚えのように取り上げられている。思い上がりもほどがあると常々思っている。

いただきものの命であることを忘れて自分で子供を作るとか、作らないとかいった言葉を平気で口にする人がいる。それこそ天に唾する言葉であろう。

以前、虫をむやみに殺さないでという文を書いたことがある。日本の企業にも昔は企業の虫と言われる人が大勢おられた。それが経費節減の大義名分に次々ブルドーザーで押しつぶされている。

不景気を嘆くヒマがあるのなら、このような時代であればこそ、蓼食う虫も好き好きということわざに思いを致して欲しいと思う次第である。(了)





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