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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

ストレスに効く眼球運動

2008-09-21 09:31:45 | こころ
 
 僕も時々あるんだけど、イヤなことが頭から離れなくて、寝つきが悪かったり、せっかくの休日を鬱々と過ごしてしまったりすることがある。ものすごく損をしたようで、週明けにも気分的な疲れを引きずることになる。
 きょう話をするのは〈眼球運動〉といって、そういう不快な気分やストレス、さらにはPTSD(心的外傷後ストレス障害)にも効くというもの。武藤清栄という臨床心理士の通信教育テキスト『職場のメンタルヘルス・マネジメントコース』(日本能率協会)から引用させてもらう。

〔Aさん:不快な気持ちの人  Bさん:眼球運動の補助者〕
 1.Aさんは目をつぶり不快な体験を思い出す(ツラいだろうけど、その時の状況・気分をできるだけリアルに)。数十秒その気分を思い出したあと、パッと目を開ける。
 2.BさんはAさんの顔の前30cmのところに人差し指を立てておき、左右に40cmの幅で平行に動かす。Aさんはその指を、顔を動かさないように目でしっかり追う。この20往復(後半10往復は少々速めに)を1セットとし、数セット行なう。
 3.1セット終わるたびに、Aさんは目をつぶって深呼吸をゆっくりと5回ほど行なう。なお、後のセットではさらに指を速く動かすが、Aさんがそれをしっかり追えるほど効果は高い。
 4.Aさんは両手を組んで思いきり頭の上に持っていき、伸びをして終わる。

 なお、これは2人で行なうものだが、効果は落ちるものの、1人でもできるそうだ。

 そもそも、なぜこれでストレスが解消できるかと言うと…。
 ストレスを抱えている人、自分を見失っている人は、目がうつろというか視線が定まらないというか、今の目の前の現実に向き合えていない。「目は心の鏡」と言うように、この運動をすることで視線を安定させ、情緒を司る前頭葉を落ち着かせる、ということのようだ。

 ところで、悪いイメージがなくなったとしても現状が変わるわけではない、と思う人もいるかもしれない。それはその通りだろう。でも、いいイメージになれば、現状を打開するための知恵も生まれやすくなるというもの。少なくとも、要らないイメージに支配されている時間が少なくなる分、自分らしく快適に過ごす時間が増えるのは間違いのないところ。
 ヤな上司や取引先の顔や声がこびりついてたまらない方、はたまた昔のトラウマに悩まされている方、簡単にできますので、良かったらやってみて下さい。
 もちろん、重い症状の方は、専門医にかかられることをお勧めします。中には、この眼球運動で治療してくれるお医者さんもいるかもしれません。

 ストレスを解消する方法は、呼吸法とか他にもたっくさんありますが、あまり知られていないようですので、紹介しておきます。

〔写真は、ご存知『20世紀少年』より。感じが何となくこの眼球運動に似ているもので〕


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