思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ベルリオーズの世界ーコミュニティ創設

2007-10-26 | 趣味

ミクシィ内にコミュニティ【ベルリオーズの世界】をつくりました。
以下にその案内文と、「ベルリオーズの音楽の聴き方」と「ファウストの劫罰」についての記事をコピーします。

(参加される方は、ミクシィのメンバーになる必要がありますので、わたし宛にメール( shirakaba2002@k.email.ne.jp )を下されば、ご招待します)

【ベルリオーズの世界】

想像的創造力そのもののようなベルリオーズの音楽を愛でるためのコミュニティです。
形式による統一ではなく、情熱が自ずと形式を与えるようなベルリオーズの音楽のほんとうの素晴らしさは、専門の音楽学者や批評家にはよく分からないようですし、音楽学校で型どおりの音楽教育を受けた演奏者もまたその真価を知らない人が多いように思えます。
想像力がそのまま音になったようなベルリオーズの音楽は、機械化が進み、技術主義が支配し、叙情性が失われた現代では理解され難いのかもしれませんが、人間の自由と情熱と叙情性の回復のために今もっとも注目されて然るべき、と思っています。
わたしは、人間は「想像力動物」(ホモ・イマージネス)だと考えていますが、ベルリオーズほど想像力を刺激する音楽は他にないと感じて三十数年がたちます。同じ気持ちを持つ方はもちろん、これから聴いてみようかな?痺れてみたいな!(笑)という方、ぜひぜひご参加下さいね。

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【ファウストの劫罰】

ベルリオーズは、「幻想交響曲」だけが有名ですが、その真価は劇音楽にあります。
まず一曲という方、「ファウストの劫罰」をぜひお聴き下さい。
演奏は、シャルル・ミンシュの全曲盤、アンドレ・クリュイタンスの抜粋盤などの名演がありますが、わたしは、ジョルジュ・プレートル指揮の全曲盤をお勧めします(クリック)。
エレガントで強く分かりよい演奏です。録音は古いのですが、最新録音のように切れがよく美しい音ですし、二枚組みで1000円は、超お買い得です。余白には、若きベルリオーズの恐るべき天才性が刻印された「クレオパトラの死」が収められています。

35年前に買ったLPは、イギリスからの輸入盤でした。音質が国内盤よりよいと言われていたので購入した記憶がありますが、今も現役(笑)です。
これは、1970年にパリで録音されたもので、ファウスト役のテノールのニコライ・ゲッタ、マルガリート役のメゾソプラノのジャネット・ベーカーが指揮者のジョルジュ・プレートル(46才)と共に笑顔で写っています。フランスの威信をかけてつくられて3年目のパリ管弦楽団、その熱気が伝わってくるようなリハーサル風景の写真もあります。
このフランスの自由主義者・プレートルは、今年で83才ですが、来年1月のウイーンフィルのニューイヤーコンサートを指揮するそうです。

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ベルリオーズを愛して三十数年、突然思い立って今日、【ベルリオーズの世界】というコミュニティを立ち上げました。
劇音楽で長い曲が多いので、あまり一般的ではないようですが、天才という言葉はベルリオーズのためにある、わたしはずっとそう思ってきました。イマジネーションの化身のような音楽は、生涯の宝になります。

聴き方には、ちょっとしたコツがいります。大きな壁画を見るように聴くのです。細部を見るとか、一つひとつの音符を追いかけるのではなく、全体をそのまま感じ取るようにします。理屈や言葉で説明しようという構えを持つと、全くお手上げになります。
イマジネーションを喚起し、解放する音楽なので、全曲をまとめて聴く必要はありません。
大きく構えてアバウトに接すると、そのよさを堪能できます。

みなさん、ぜひ【ベルリオーズの世界】を知ってください。


武田康弘




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