民主的人間になり、民主主義社会をつくるためには、
小学生からの順を踏んだ【自問自答と自由対話】の授業=練習が不可欠です。
それがないと、「私」にとっても「公共」にとっても一番大切な、なにがほんとうなのか?どう考えるのが妥当なのか?を思案し、対話する能力が鍛えらないからです。
家庭と学校で、大元に戻して考え・話す「哲学」の実践をしないと、議論を避けるか、または「ディベート」という勝ち負けのゲームに陥るほかありません。
ちなみに、ソフィストたちのディベート(言語勝負・言語技術)を徹底的に批判したところに生まれたのがソクラテスの問答法=哲学なのです。
「自問自答と自由対話」により、幼いころから「自己決定」(=自由と責任)する鍛練をしなければ、民主主義社会をつくることはできませんし、その鍛練が人間を民主的な存在にしていくわけです。厳しく批判し合いながらも、相手の存在価値を認め合うという≪民主主義の倫理≫は、その鍛練から生まれるのです。
武田康弘