思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

いまこそ読んで頂きたいー『憲法否定の発言は、首相として不適格ですので、辞任すべき』ー質疑つき

2015-06-15 | 学芸

二年以上前のわたしのBlogですが、いまこそ熟読してほしいです。

露骨な憲法否定の発言は、首相として不適格ですので、安倍首相は辞任すべきです。(拡散希望)

2013-04-29 | 社会批評

安倍首相は、過去に例を見ない露骨な「日本国憲法」否定の発言を繰り返していますが、これは、社会契約論に基づく近代民主主義への挑戦と言えます。

「人権思想と人民主権」に基づく近代民主主義では、公務員(政治家と官僚)の思想と行動を縛るものとして主権者である市民が「憲法」を制定するのです。99条にあるように、主権者である国民が為政者が順守しなければならない理念を提示し、彼らに順守義務を負わせているのですが、自民党や維新の会は、それとは逆に、一般国民にタガをはめるのが憲法であるかのような発想をもちます。

縛られる側の人間が、自分たちの思想・立場を有利にするためにする憲法改定の画策は、近代民主主義に基づく憲法の精神=立憲主義の否定であり、到底許されるものではありません。戦前の天皇主権(現人神という国家宗教)時代からの国家権力者の家系にある自民党の保守派たちによる日本国憲法の全面廃棄の画策は、立憲主義による民主制の根を断とうとする陰謀とさえ言える行為なのです。

内閣総理大臣が率先して近代民主主義(人権思想と人民主権)に基づく憲法の全面廃棄を行おうとすることは、原理次元における違反行為であり、安倍首相は、現行憲法の下で首相を続けるこはできません。即刻辞任を求めます。なお、安倍首相が憲法の本質的意味について無知なのは、先月行われた参議院での質疑でよく分かりました。以下をご参照ください。
安倍首相「有名な憲法学者」の名にポカン 「芦部信喜知らないって…」支持者もドン引き

以下は、先日のブログのコピーですが、質問者のよしくんぱっとさんとのやり取りを読まれると、この件について分明な理解が得られると思いますので、ぜひご覧ください。

 
(2013年4月)

安倍首相の言動は、明白な憲法違反です。 (拡散希望ー皆さまよろしく)

2013-04-23 | 社会批評

近代民主主義における憲法は、主権者である国民が為政者を縛るためにある、という立憲主義は、民主制国家の常識です。

縛られる側の為政者、それも最高権力者である内閣総理大臣が率先して憲法改正(しかも全面廃棄)を企てるというのは、酷い話であり、明白な憲法違反というほかありません。

新聞もテレビもこの間違った首相の行為を批判し正さないのは、近代憲法の意味の基本すら知らない証拠です。

 一体、大学で何を学んだのか、また、大学教師は、何を教えているのか。わが国の知的退廃は留まるところがありません。

武田康弘

(Facebookへの追記)

憲法の全面廃棄→新憲法の制定ということは、社会体制の変革時(王政から民主政とか、民主政から軍政とか・・)にしか出来ないこと。こんなことも分からない人ばかりが跋扈するのにはゾッとします。意味論・本質論なき教育の成果。(武田)


ーーーーーーーーーーー

よしくんぱっと  2013年4月24日 04:21

誰だったら憲法改正を企ててよいのですか?

ーーーーーーーーーーーーー

タケセン(武田康弘) 2013年4月24日 12:04

部分改正ならば、国民の一般意思を代議者である国会議員が提起することはOKです。ただし、どこまでも主権者の一般意思の範囲であり、政治家独自の思想で国民を誘導するものであってはなりませんので、【国民的議論】に基づくことが必須です。議員内討論ではなく、国民的議論こそが絶対要件です。

まして、今回のように、憲法の全面廃棄(=体制変革)を目がけることを時の内閣総理大臣が主導して行うことは【根源的な憲法違反】(革命、クーデター)としか言えません。99条に反する無法行為であり、民主制を形骸化させる首相独裁となります(ヒトラーと同じ論理)。

ーーーーーーーーーーーーー

よしくんぱっと2013年04月24日

ということは、憲法総入れ替えみたいなことをするのは、“合法”的には誰もできないのですか?あるいは、部分改正を繰り返せば国会議員にもできる?

ーーーーーーーーーーーーー
タケセン2013年04月25日

民主主義の原理である人民主権の憲法が成立した後では、社会体制そのものの変革を意味する憲法の全面廃棄はありえないはずです。
全面改訂のためには、各地で市民運動が起き高まることが絶対的条件ですが、人民主権の原理を変えようとする主権者(国民)の運動が起きるとは、非現実な想定です。
したがって、全面廃棄するというのは、社会契約思想による近代民主主義とは異なる思想(わが国の場合では明治の国体思想=天皇中心主義)による革命しかありえません。
安倍首相の思想は、そのような国体革命(維新)を議会を通じて行おうとするもので、その点においてヒトラーの思想・手法と全く同じです。

ーーーーーーーーーーーーー

 

結語 (問答)2013-04-27 12:44:42

 

よしくんぱっと 2013年4月25日 23:58

で、その安部首相が「議会を通じて行おうとするもの」は違法なんですか?

ーーーーーーーーーーー
タケセン 2013年4月26日 08:07

具体的な法律には抵触しないようにしながら憲法の理念を否定するという手法ですが、憲法は実定法ではなく理念法ですので、これに反する行為は、量刑のある実定法違反という次元の話ではなく、民主制の根源ルールに反する行為と言えます。

ーーーーーーーーーーー
よしくんぱっと 2013年4月27日 03:31

「具体的な法律には抵触しないようにしながら」「民主制の根源ルールに反する」行為をおこなうのは、法律的には合法ですか?

ーーーーーーーーーーー
タケセン 2013年4月27日 09:30

実定法では、具体的な個々のケースについてしか規定できません。それらを成立させている理念次元の憲法は、実定法と同一次元(同じ平面)では語れないのです。

権力者が、この次元の相違を利用して、実定法上では明確な違反とはならないようにしながら民主制の土台を崩し、中身を骨抜きにする行為は、歴史的に各国で繰り返し行われてきました。支持率8割〜9割を誇ったヒトラーの恐怖政治は代表的なものです。選挙での勝利を背景に【人権】を制限・抑圧して、愛国主義による思想統制を行いましたが、戦前の日本も「天皇現人神」という民主主義に反する思想を、一定の民主的手続きを経て全国民に強要したわけです。

そのようなおぞましい政治を防止するために、第二次世界大戦後に『世界人権宣言』が国連で採択され、また近年では『こどもの権利条約』が成立しました。これらは、多数では縛れない個人の権利を定めたもので、形式的合法性(各国の実定法)の下での横暴・抑圧を防ぐための「根源ルール」(人権という哲学思想)です。

というわけで、「民主制の根源ルールに反する行為」を実定法には抵触しないように行うことは可能です。
したがって、結論はYESです。

ーーーーーーーーーー
よしくんぱっと 2013年4月27日 10:12

なるほど、勉強になりました。ありがとうございました。


この記事に出てくる安部総理もなかなかのものですね。
http://www.j-cast.com/2013/03/30171884.html?p=1

「法学部卒で憲法を論じるのに芦部信喜知らないって!?」

ここでも、ちょっと怖い安部総理。憲法のことはほとんど何も知らずに改憲をしようとしているんですね。
ーーーーーーーーーーーーーー

武田康弘

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安倍政権は「独裁の始まり」=小林、長谷部氏が痛烈批判 ヤフーニュース(時事通信)ほか

2015-06-15 | 社会批評

以下は、ヤフーニュースです。貼り付けます。

安倍政権は「独裁の始まり」=小林、長谷部氏が痛烈批判

時事通信 6月15日(月)19時38分配信

 憲法学者の長谷部恭男早大教授と小林節慶大名誉教授は15日、日本記者クラブで記者会見し、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案について「憲法違反」との見解を重ねて示した。この中で、小林氏は「憲法を無視した政治を行おうとする以上、独裁の始まりだ」と安倍政権を痛烈に批判した。
 長谷部氏は、安全保障関連法案を「合憲」とする9日の政府見解について「何ら批判への応答になっていない。反論できないことを、むしろ如実に示したものだ」と酷評。小林氏は、政府見解が合憲と判断する根拠として最高裁による1959年の砂川判決を挙げたことに触れ、「引用は珍妙だ。(裁判で)日本の集団的自衛権はどこにも問われていない」と指摘した。
 長谷部氏は、自身を含む安保法案反対派の憲法学者に与党内から批判が出ていることにも言及し、「今の与党の政治家の方々は、都合の悪いことを言ったときには侮蔑の言葉を投げ付ける」と不快感を示した。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

また、以下は産経新聞です。

安保法制 山崎拓、亀井静香ら4長老が反対表明 「大きな禍根を残す」

 山崎拓元自民党副総裁と亀井静香元金融担当相、藤井裕久元財務相、武村正義元官房長官が12日、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見し、安倍晋三政権が進める集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備について「国民は納得しておらず、大きな禍根を残す」と反対の姿勢をアピールした。

 山崎氏は安保法制の整備で自衛隊の他国軍への後方支援が随時可能になることを引き合いに、「自衛隊が血を流し、相手方も血を流させることになるのは間違いなく、必要のない法改正だ」と主張。亀井氏は「こういう基本的な問題については、国民の意思を問うのが当たり前だ」と強調した。

 また、藤井氏は「世界の警察官をできなくなった米国が日本に肩代わりを求めている」との見方を示した。武村氏は「日本は専守防衛を貫いたから世界から信頼を得たが、このままでは外国の戦争に巻き込まれる」との懸念を示した。

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【池上さんのアホっぽい解説】 泥 憲和  まちがっている韓国建国の説明

2015-06-15 | 社会思想

【池上さんのアホっぽい解説】          泥 憲和

(以下は、Fb)

 韓国は根っからの反日国なんだそうだ。
 その理由は

◇韓国は憲法前文で独立運動を称えている。

◇それは日本からの独立を目指す運動であり反日運動だった。

◇よって韓国は反日を国是とする国家である。

 なんか頭痛くなるな。
 池上さんの解説がどんなにトンデモか、リンク先を読んでもらえればわかる。

 ここでは補足としてアメリカ合衆国とイギリスの関係について確かめたい。
 池上さんはアメリカ独立宣言を読んでみれば良いのだ。
 前半に、イギリスの悪口ばかり書いている。
http://aboutusa.japan.usembassy.gov/j/jusaj-majordocs-indep…

 イギリスはアメリカ市民に「権力の乱用と権利の侵害」を行い、そのことが「長期にわたって続き、人民を絶対的な専制の下」に置いてきたと述べて、イギリス国王の罪状を20項目以上も列挙している。

 ではアメリカ合衆国は反英国家なのか。
 まさか。
 イギリスはカナダと並んで最も親密な米国の同盟国だ。

 池上さんは、韓国の独立宣言はただの「神話」だという。
 理由のひとつは「自力で独立できなかった」ことだという。
 では、アメリカ市民は自力で独立できたのか。
 どうだろう。
 フランスとスペインの参戦がなければ負けていたかも知れない。

 大韓民国臨時政府の宣言は、まあ「ふかし」には違いない。
 領土もなく国民もいなかったから。
 そのことはしかし、世界史上で珍しくはない。
 建国宣言には二種類あるからだ。

 独立を達成してから「建国したぞ」と宣言するものと、
 独立運動を起こすために「建国するぞ」と呼びかけるものだ。
 大韓民国臨時政府は後者だった。
 アメリカ独立宣言も後者だ。宣言が出された当時、合衆国は存在していない。
 オランダ政府もブラジル政府も建国を宣言したときは、外国にあった名前だけの亡命政府だった。
 韓国と変わらんではないか。

 インドネシアの独立宣言もそうだ。
 スカルノはいまだ領土を持たず、政府機構も持っていなかった。
 政府軍として大日本帝国が残したインドネシア人部隊があるだけだった。
 そのこともあって独立宣言の日付に「皇紀」が使ってある。
 日本軍は敗戦後、連合国との取り決めに基づいて、スカルノ独立軍の戦いを鎮圧する側に回った。
 インドネシア憲法の劈頭には独立闘争を称える文言が飾られてあるが、闘争の相手には日本軍も含まれているのだ。
 だったらインドネシアも「反日のDNAを持った反日国家」だというのか。

 グタグタな理由でとなりの友好国をおとしめるような言説がテレビで堂々と流されることを、韓国の名誉のためではなく、日本という国の名誉のために悲しむ。

 泥 憲和 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする