思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ジョナサン・ノットの唯一の欠点。

2017-05-22 | 芸術

わたしは、大好きで、大絶賛を繰り返しているジョナサン・ノットですが、

ただ一つ、欠点があります。

「ブラームスの1番」や昨日の「ブルックナー5番」で顕著なのですが、

 休止の問題です。

楽譜通りの正しい休止のほかには休止がないことです。

それでは、すべてが一続きになります。それが欠点にならない曲もあれば、欠点になる曲もあります。

止まる、スキをつくることで、大きく呼吸ができ、音楽世界は深みと広がりを露わにします。音楽が深く落ちる・沈むので、大きくなるのです。

それは音楽に限らず何事でもそうです。

余るほどの能力を持ち、優しく豊かな人間性で、エロースあふれる音楽を次々と生みだす稀有な人物であるジョナサン・ノットを、わたしはとても敬愛しています。
彼が、もし、この休止=スキをつくることの重大さに気づき、成功すれば、21世紀のもっとも優れた指揮者(音楽家)になると思います。

頑張れ!ノット。



 写真は、2016年10月15日 サントリー・ホールで、
 見事な「ショスタコーヴィチ10番」演奏会終了後、
 わたしのブラボーに応えるノットさん。



武田康弘

 

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