最近は宮沢賢治の動物について勉強してて、頭が「気のいい火山弾」みたいになってきたので、デジタル世界が懐かしく「トロンレガシー」を観た。わたくしは、インベーダーゲームすらやったことがない、絶滅危惧種「非ゲーム脳装備型人間」なのでよくわからんが、旧「トロン」が作られた80年代は、まだコンピューターが別世界を形成するとかいう発想が面白いと考えられていたのであろう。この新「トロン」もその延長である。だからというわけでもないが、デジタル世界で生まれた女性が現実世界にもきて「朝日が綺麗だわ~」とかいう結末は、チェスタトンもびっくりのアナクロニズムであった。コンピュータが発達するにつれて、やっぱりこれはそれがそろばん、紙芝居、糸電話、図書館を発達させるものではあっても、別に人間の能力自体を高めるものではなかったので、われわれはやや焦っているのではなかろうか。
結論:このトロンの世界に行ってみたい