★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

白禿大明神を訪ねる(香川の神社172)

2018-04-10 16:01:26 | 神社仏閣


浄願寺内にあるコノハゲー白禿大明神。

コノ禿げさんは、屋島の太三郎狸の弟分である。太三郎は、お大師様(←またお前か)が道に迷っていたところ、案内をして仏教に媚びを売ったという卑怯もの。彼らが寺の中にいけしゃあしゃあと神仏分離をものともせずに居座っておるのはそのためなのかは知らないが、とにかく、抹香臭さにかけては狐の及ぶところではない。狐はどちらかというと、硝煙臭さが漂う。ともかく、やつは、うまいこと屋島で縁結び、子宝、家庭円満の神様としてがんばっている。ただ、妊婦に似ているだけだろこのハゲっ


で、弟分なのであるが、なんと源平合戦の時に、戦を避けて高松市内に逃げてきたという、敵前逃亡というまずもって死刑確実の狸なのであった。案内板によると、――浄願寺に住み着いた彼は、贖罪のつもりだったのであろうか、

「近くの老夫婦の貧しい生活を救うため茶釜に化けて売られてゆきました。」




……

「茶釜は毎日磨かれるので、狸の頭は禿てしまい痛い痛いと泣きました。」

ほぼホラーみたいな展開です。狸というのは、カチカチ山といい、なにかサド的な……。一説によると、浄願寺のお坊さんが、あまり泣くのでお供えを三つあげたら泣き止んだのだそうです。だから、

「今泣いたんだれかいの 浄願寺の禿狸 おかざり三つでだぁまった こんな歌が残されています。」

教育者として、申し上げたい。コノハゲは絶対嘘泣きをしていたぞ。このタヌキがっ(メタファー)



境内社の皆さん?