メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

エドワード・ゴーリーの優雅な秘密@練馬区立美術館(2019.11.8)

2019-11-09 16:08:39 | アート&イベント
エドワード・ゴーリーの優雅な秘密@練馬区立美術館
2019.09.29(日)~ 2019.11.24(日)

情報を見つけてから、ずっと行こう行こうと思いつつ先延ばしになっていた

ゴーリーを美術館で取り上げてくれるなんて、本当に嬉しい!

「作家別」カテゴリー内の「エドワード・ゴーリー」に追加します


【ブログ内関連記事】

濱中利信コレクション「エドワード・ゴーリーの世界」@ヴァニラ画廊

濱中利信コレクション ~エドワードゴーリーの世界2@銀座ヴァニラ画廊

beco cafe mystery night vol.5 エドワード・ゴーリーの世界@西荻窪(2015.9.12)


前回、「親が来た ドタバタ記録 2日目(2019.10.7~9)」で練馬駅で降りたが
西武池袋線てものすごく複雑で分かりにくい

中村橋駅に来るのは3度目か




練馬区立美術館×貫井図書館

サンツ中村橋商店街


美術館に行く道中に、ゴーリーのイラストがプリントされた旗がなびいていて
どれも違う絵で、すでにテンションが上がる↑↑↑

 


美術館の前はステキな公園があり、トピアリー
私の好きな動物型の遊具がたくさんあった
前回あったっけ???






















作者さんが気になり、受付にこの遊具のポストカードがあり
作者名もあったけれども、メモり忘れてしまった・・・

平成27年4月に「美術の森緑地」としてリニューアルしたのか→pdf

(作者/工房)
a-鞍掛純一/M-CRAFTS
b-あきびんご/M-CRAFTS
c-古賀忠雄/日本美術総合
d,e,f-鞍掛純一/黒谷美術
g-島田紘一呂/黒谷美術
i,j,k,l,m- 鞍掛純一/ラッキーワイド
h-内山翔二郎/日本大学芸術学部
n-ナガクラトモヒコ/ラッキーワイド

家族連れがたむろして、たくさんの子どもたちが
遊具で楽しく遊んでいた


美術館の自動ドアにもゴーリーのイラストがある






中にも写真スポットがあり、館内のいろんな所に
イラストのパネルが隠れていて楽しい♪♪♪



 


まず、楽しみなのは入場チケットとチラシ
やっぱり凝ってますv



 


入り口も期待感を煽る




第1~3まで展示室があり、行き来自由だけれども
そのたびにチケットを見せる必要がある

これまで観た作品も多いけれども
原画、スケッチ、まだ私が読んでいない本もあって貴重

ほとんどが「個人蔵 東京」とあるから
これらのほとんどは濱中利信さんのコレクションなのでは?


もらった目録を見返して、初見の作品をメモ
書籍もそうだけど、柴田元幸さんの和訳は絶妙だと毎回思う

ゴーリーは言葉遊び、造語も多く、意味が分からないものも多い
その世界観をなんとか日本語で伝えるためには
相当な語彙力とセンスが必要

そして、どの作品1枚にも無限のストーリーがあるから
つい1枚の隅々まで魅入ってしまう

そして、必ずどこか意外な所に妙な生き物が潜んでいるのを見つけると
小躍りしたくなるほど楽しい


【目録からメモ抜粋】

・傾く屋根裏
・具体例のある脅威君
・死の菱形 アルファベット
・ウィローデイルのトロッコ またはブラック・ドールの帰還
・ビネガー・ワークス
・子供部屋の壁模様
・思い出した訪問 人生から取られた物語
・金メッキのこうもり
・青いアスピック
・もうひとつの彫像
・鉄分強壮薬 あるいは寂しい谷間の冬の午後
・中国風オベリスク 四つ目のアルファベット
・オズビック鳥
・錯乱のいとこたち あるいは何でもいい
・薄紫のレオタード あるいはニューヨーク・シティ・バレエに通いつめること

ゴーリーはニューヨーク・シティ・バレエにハマっていた
作品のストーリーは、バレエの花形女優に惚れ込み過ぎて
精神病院に入れられ、自殺した男の悲劇

・失われたライオンたち あるいは間違った封筒を開けたこと
・折れたスポーツ
・荒れ狂う潮 あるいは黒い人形のごたごた
・ドッグイヤー・ライド・ポストカード 刈込造形(トピアリー)的悲劇
動物やバスタブなど、さまざまなトピアリーに襲われている人々w

・音叉
・忠告詩
・憑かれたポットカバー クリスマスのための気落ちした気色悪い気晴らし
・ペニー・キャンディ

「おぞましい二人」
実際にあった「ムーアズ殺人事件」がモチーフ
男女が何人もの子どもを殺した凄惨な事件で
それを絵本にした際は物議を醸したが
ゴーリーはこの事件を描かざるを得ない衝動に駆られたそう



「母親に宛てた絵封筒」
長方形の白い封筒を横に使い、絵本と同じクオリティの絵が描かれている/驚×5000
これは捨てられない! というか、後世に残ることを前提に描いているかのよう
宛名もデザイン化されていて、完成度高すぎ+珍しくカラーだし


「表紙・挿絵原画 ゴレオグラフィ」
ハーマン・メルヴィルほか他の小説の表紙画も良い
400点以上あるってものすごい多作/驚

H.G.ウェルズの『宇宙戦争』の表紙画まであって上がった!




「ポスター」
『ミカド』衣装デザイン、セットデザイン ほか
着物風なのに、足はふくらんだ形の派手な模様
サングラス、シルクハットなどの和洋折衷間が可笑しい


テレビ『ミステリー!』シリーズ
よく出て来る前身黒い男たちは警官だろうけれども
「都市伝説」に出て来る黒いスーツの男にも見えてきた

「野原のUFO」なんて作品もあり初見!
タイトル通り、野原にUFOが不時着?していて
近隣の男?が警官に訴えているが、当惑している警官の絵w


自身作の『ドラキュラ』『ミュージカル ゴーリーの詳細』などもある

『ボストン・ブックフェア』


「版画」
・両手を後ろに回すフィグバッシュ

ゴーリー作品にはたくさんの謎の生物が出てくるのが大好き
フィグバッシュは真っ黒で、手脚が長い鳥???

「空飛ぶ犬の自画像」もカワイイ

ゴーリーが描くネコも愛情が溢れ出ている
自身の愛猫6匹をモデルにしている
唯一、物語の中で殺されないキャラクター




「リトグラフ」
・バッカスの饗宴 ほか


「ゾウ」
晩年はゾウにハマった
これまでの狂気漂う線画ではなく、水彩画のようなタッチの絵もあり貴重


「ぬいぐるみ」
うろんな客や、私の大好きなブラックドール、フィグバッシュなど

「ポップアップブック」
「のぞいてみてください」と書かれていて、本の丸い部分を覗くと
一番奥の絵が見える むしろ、蛇腹状の本体に描かれた
さまざまなヒトや生き物のほうが気になるw
これはショップでも売られていた


終の棲家として選んだ「エレファントハウス」は公開されているそう
見に行きたいなあ・・・




本にもなってる

『ELEPHANT HOUSE』


「どんどん変に…―エドワード・ゴーリーインタビュー集成」
ずっと気になっていて、まだ読んでいないインタビュー本
ここからの抜粋もパネルに載っていた

絵は全て印刷するサイズで描いている
 注文によっては大きなサイズも描くが」(ポスターのことか?

「時々、気になるところを修正して貼りつけることはあるが
 全体を描き直す気にはなれない」

(そりゃそーだ この無限の線を全部描き直すのは無理!

どうして、こうした異様に細かい線画になるかは自分でも分からないそう





「人生における私の使命は、皆をできるだけ不安にさせること
 人は皆、不安になるべき
 世界は不安なものだから」




【ショップ】

ショップも楽しみにしていた
売っていたのは、定番のポストカードほか、これまで和訳された書籍
ピンバッヂ、トート、ブラックドール!、タロットカードなどなど

今回の展覧会特製のクリアファイル
複製の小振りな額縁入りイラスト

思ったほど種類はなく、美術館の一角の狭いスペースにおさまっていた
マステもあり、壁紙のイラストがあまりに暗くてよく分からないw

いろいろ気にはなったが、私はコレクターではないので買いません/謝
でも、絵本から離れている間に、また新刊が次々出ているからチェックしなきゃ


一番気になったのはこちら

エドワード・ゴーリーの優雅な秘密 展覧会公式図録 河出書房新社




濱中利信 著
柴田勢津子 著
カレン・ウィルキン 著
柴田元幸 訳
小山太一 訳

今回の展覧会の作品が載っているほか、濱中さんらの談話?などかなり濃い内容


MOE (モエ) 2019年12月号
(エドワード・ゴーリー|付録 ヒグチユウコ「ラブレター」ポストカード) 雑誌 2019/11/2 発売




ゴーリーとヒグチユウコさんまで載っている!
パラパラと見たところ、かなり詳しく、多彩な記事満載で
ゴーリーファンにはたまらない



【今回の展覧会の謝辞に載っていた名前】
濱中利信
柴田元幸
森下訓子
甲明造
赤井駒子


【その他のチラシ】





DO会 第22回 銅版画展




受付の右側にもう1つ展示室があり
銅版画展の講師に習った人たちの作品が展示されていたのも合わせて観た

銅版画はこれまでも時々観てきたけれども、その製作工程は緻密で謎で興味がある

それぞれの好みが出ていて、ダークな色調の中にも
丹念に創られた独特の世界観があって良かった

銅版画の会の方々も来ていたのか、話が盛り上がっていた


***

外は気持ちのいい秋晴れ
というより、もう立冬だっけ?

昼と夕方以降の寒暖差が激しすぎで10度以上

入る時にサラっと見た遊具とともに
大好きな巨木も久々堪能

さまざまな樹があり、どれも立派で青空に映える
あたたかい樹皮に触れるとパワーがもらえた/感謝

  


***

その後、駅近くの郵便局に寄り、やっとミッフィー切手をゲット




それから、何気に毎回楽しみにしている柴犬ハガキも入手 冬ver.




***

いったん帰宅し、夕方から予約していたいつもの美容院へ
夕方のほうが空いていて、入った時の客は私1人
終わる頃にもう1人女性客が入ってきただけ

また担当の女性といろんな話をして楽しかった
ハワイが大好きで、この冬はマラソンに参加するそう/驚

マラソンといっても、海岸沿いの道路を1kmほど走る
誰でも気軽に参加できるもの

ホノルルマラソンとなると本格的なんだなあ
42.195kmって「いだてん」みたい/驚

ポイントカードがようやく1枚終わったため
ヘアトリートメントをもらった 使わなそうだが

週に1回、コンディショナーをつけずにこれを使うといいそう

 



今日も濃くて、楽しい1日でした~
1年に1回はゴーリー展をやって欲しい/願



コメント

浅間山~江戸時代の大噴火!衝撃の1日に何があった?@ブラタモリ

2019-11-09 12:10:43 | テレビ・動画配信
久しぶりに「ブラタモリ」を観た
アナウンサーもかわっていてビックリ

浅間山について深く掘ってくれていて面白かった
いつも新幹線の窓から白い煙が上がってるのが見えた

鬼押出園は、私も小さい頃連れて行ってもらったことがあると思うが
もう覚えていない



【内容抜粋メモ】

鬼押出園






タ:この溶岩はすごいね

アナ:
北側斜面には浅間山の火山活動から生まれた鬼押出溶岩が作る絶景が広がっています
鬼押出園は、年間25万人もの方が訪れる人気の観光スポット


30年近く浅間山を研究している日本大学教授 理学・火山地質学 安井さんがガイド


浅間山は日本を代表する活火山




今年の夏にも小規模な噴火が観測されました

安井さん:時々すごい噴火をするんです


●鬼押出溶岩は、江戸時代「天明の噴火」で流れ出した

「天明の噴火」
日本史上有数の大噴火
その年の5月9日から約90日続いた




たくさんの絵図や記録が残されている
グラフの棒は噴火の強さを表している




1ヶ月ぐらい開いて少し大きな噴火がおきた
だんだん感覚が狭まり、急に激しくなり8月4日が1番すごい大噴火しました
名づけて「クライマックス噴火」

しかしこの噴火は衝撃のラスト1日の始まりにすぎませんでした
それからの24時間で不可解で謎だらけの出来事がいくつも起きた




周辺にはレジャー施設が数多くあり、観光地としても大人気のスポット
馬にも乗れるんだ いいなあ




山岳に広がるのは一面のキャベツ畑
日本一の生産量を誇ります ※夏と秋のみ




浅間山が今の姿になったのは天明の噴火が関係しています


8月4日18時~8月5日0時




安井さん:
この溶岩もその時の痕跡なんです
実はラスト1日のプロローグ
クライマックス噴火でもたらされたもの
オープニングに特徴がある

溶岩の中を見ていただくと赤い
鉄が酸化した 空気に触れてるんですね

そこがまず変なところの第一点

溶岩は普通どんなふうに流れますか?

タ:火口からドロっと液体が流れる

歯磨き粉のチューブを絞ったような感じ
あの中にもし何かが入ってたら、空気に触れない
なのでこんなに赤くなるというのがフシギ

本来は空気に触れない岩の内部がなぜ赤いのか?
その答えはクライマックス噴火の絵図に描かれている




「プリニー式噴火」
赤いものがシャワーみたいに河口の近くに落ちてきています
「溶岩噴泉」と言ったりします 噴水みたいに
これが鬼押出溶岩を作っている




「溶岩噴泉」
マグマが噴水のように空中に吹き上げられる現象で
鬼押出溶岩は、一度空気に触れ
マグマのしぶきが流れ出したものなので岩の中まで赤い
すごく珍しい現象

火口は同じ山頂に一つ
火山の常識ではなかなか考えられなかったこと
クライマックスの時にすごい勢いで流れてきた

クライマックス噴火によって流れ出た溶岩は、この後数時間かけて流れ続けます
その一方で、また別のところで変なことが起きた

鬼押出園から西へ2 km の場所に移動


午前0時~朝6時まで
普通の森林地帯のあちこちに番号がついていて、深い穴が開いている




大きな60番を測ってみたら直径1m 深さは50 m 以上




浅間山にはこうした穴が1000以上ある




巨木が焼かれて、空洞になった「樹型」と言うんです
(びっくり! 噴石の落ちた跡かと思った




樹型は溶岩によって作られます
高温の柔らかい溶岩が木の周りを覆うと、木はそのまま燃えて空洞が生まれます
これを「溶岩樹型」と言います

ハワイのキラウエア火山で安井さんが撮ってきた写真
木の樹皮の模様が刻印されている




この穴には樹皮の模様が見えない
キャベツ大の石がぎっしり詰まっている 不思議ですよね

浅間山の樹型はどれを見ても内側に木の模様がなく、石がぎっしり詰まっている
これは果たして溶岩樹型なのか?

これは「火砕流」だろうと




火砕流とは、高温のガスとともに、軽石や火山灰などが凄まじいスピードで流れ下る現象のこと
浅間山の樹型は溶岩ではなく、火砕流の軽石や火山灰によって作られたと考えられている

普通は新幹線並みのスピードが出る 300km/hとか
木は倒されるか燃えてしまうか、なぎ倒されてしまう

タ:やさしい火砕流?

普通、倒された後に横になるけれども、立ったまま
優しい火砕流
世にも奇妙な、世界にここしかないのではないか
溶岩噴泉と同時に起こった ミラクルな噴火です

どうして火砕流の樹型ができたのか解明しきれていない
現在も安井さんをはじめ研究者の皆さんが調査に取り組んでいます




明朝6時~お昼の12時まで
浅間山から北へ8キロの場所に移動

「遊園地」




アスレチックのある「自然遊園 森の体験」
ここで天明の噴火がもたらしたものが目撃できる

ここが天明の大噴火の最後の日の衝撃的なことがわかる場所
岩が多いんです これも溶岩 天然の状態

この遊園地にはたくさんの溶岩があります
しかも巨大なものばかり




実はこの巨石は全て天明の噴火でもたらされたものなんです
大きさを一緒に測っていただけますか?

歩幅で約20m
奥行きも2mはありそう
重さは約1000トンはありそう

赤色立体図を見ると、この生々しいところが全部、鬼押出溶岩
今いるのは端のあたり

拡大するとつぶつぶの一つ一つが巨大な岩塊
無数の巨石がなぜかこの一帯にだけ点在しています
こんなことは世界中を探しても浅間山でしか見られない




さらに不思議なことが
山頂から距離も結構離れていますよね

タ:転がってこないということだよね


「火山弾」
火口から飛び出したマグマの破片が空中で固まったもの

火山弾でこんな大きなものは飛ばない
火口から8 km もありますし
なのでちょっと常識的には考えにくい
大規模な何かが一瞬にして起ったんでしょうね


浅間山の中腹へ移動
ここに巨石群出現のきっかけを物語る痕跡がある

見晴台というところなんですか、霧で何も見えない
(まだロケの天気不安定は続いているのかなw

ここは約80m落差があり、だいぶ落ち込んでいる

赤色立体図で現在地を確認
目の前に断崖がある
この辺りは窪地になっている






「浅間山の麓に窪地」
この場所には鬼押出溶岩が流れ込んだので、複雑な地形になっていますが
もともとはこのような半円形の大きな窪地があったのではないかと考えられています
この窪地こそ巨石群湿原の鍵を握る痕跡がある

実は絵図にヒントがあるんです

タ:山腹でまた噴火ですか?




そこから流れ出している
この時は8月5日午前10時くらいに大音響があったと公文書に書いてある
なんと京都や中国四国地方まで聞こえたらしい
何かしらの大爆発があったのではないか

こういう絵図がいくつかあるんですね
この場所で何かしらの爆発があったのではないかということが考えられます

この窪地の正体は大爆発の痕跡だった
何らかの爆発が起こり、それによって巨石群が出現

さらにその衝撃で山体が地滑りを起こしたと考えられている




アナ:中腹で爆発することはあるんですか?

安井さん:あります 富士山のがそうですよね

タ:「宝永火口」は山の横ですから




巨大地震 富士山噴火から@歴史秘話ヒストリア


爆発したことはほぼ間違いない
それがどういう爆発かまだ分からない

大きい火口ができたが、この溶岩が後から流れ込んだので
浅間山は証拠隠滅を図って穴を隠してしまった
本来ならここに火口が見えるはずが隠れちゃったということ

この窪地は、山頂から流れてきた鬼押出溶岩で覆われてしまったため、未だ多くの謎に包まれたまま

私はここに何度もきて考えているけれどもなかなか難しい
人間なんかにはわかんないんじゃない?って試されている気がします


この大爆発についてはたくさんの研究者があらゆる説を論じている




例えば、超巨大な岩が飛来してきた
沼に溶岩が流入したのではないかという説もありますが、真相は不明
どうお考えになりますか?

タ:難しいですね、これは

タモさんでも分からない謎満載/驚


嬬恋村 鎌原という集落で起きた衝撃の出来事とは?
大爆発はある衝撃的な出来事を引き起こしてしまう
その現場は爆発地点から北に9 km

この辺もちょっと石がある

タ:畑を作るのも大変ですね




軽石も入っている
これがとても大事なヒントなんです
なぜこんなに石が畑から出てくるんでしょうね
爆発地点から9 km 離れた村の畑からたくさんの石が出てきた


「鎌原観音堂」
このお堂にこの村に起きた衝撃的な出来事がわかる痕跡がある

タ:
これは私知ってるんですよ
一度来てみたいと思っていた

橋の下に階段がある 人工的に掘られている






アナ:埋まっちゃったんですか?

本当は50段あったが、今は15段
地滑りがズルズルとどんどんこっちへ来た
(この下に村が埋まっている?! 怖い!

畑の下もずっと埋まっている

アナ:ポンペイみたいですね


「ポンペイ」
イタリアの古代都市 約2000年前のベスビオ火山の噴火によって埋没した


ここは日本のポンペイと呼ばれている
謎の大爆発が引き起こしたのは、想像を絶するほどの大規模な地滑り
その大量の土砂が村を丸ごと埋めてしまったのです




この土砂は鎌原村近くの吾妻川へ流れ込みます
さらに合流する利根川の氾濫も引き起こし200 km 以上離れた千葉の銚子まで到達
史上稀に見るこの現象は1500人もの死者を出す大災害となったのです




ポンペイと違うのは、ポンペイは火砕流で熱かったが、ここはどうもそれほど高温ではなかった


当時、鎌原村は宿場として栄え、570人が暮らす大きな集落だった
しかしこの災害で477人が亡くなり、助かったのはわずか93人
この階段を登った人だけが助かったとも言われ
「生死を分けた15段」として語り継がれてきました






実はこの階段は40年ほど前に発掘調査が行われた
今日はその当時発掘を担当された先生にお越しいただきました

嬬恋郷土資料館名誉館長 松島さん




「発掘の様子の写真」




これをずっと掘ってきますと50段まで掘ってきた時に頭が出てきた
背骨が曲がっていて、もう普通の形ではない

また掘っていくと、また頭が出てきて
この背骨も曲がっている
折り重なるようになっている

その後いろいろ検討してみまして
先に出た人は背負われてる人
後から出てきた人は背負っている人
そのように判断しました

なんだか泣けてきた(涙
あともうちょっとだったのに…


およそ200年ぶりのその後の調査で、背負われていたのは60代以上の女性
背負っていたのは40代~50代の女性ということがわかりました

復元された顔はとてもよく似ていて、親子だったのではないかと考えられています




災害の日に、家にいては助からないから背負って見捨てることができなかった
もしこの若い人が背負わなければ助かったと思う

この二人の方は、今日の我々に「生きる」ってこと
当時も命を大切にしていたことを具体的に示してくれていると思っています


この村で唯一埋まらなかった観音堂
15段の階段を登ってみる

タ:お参りしましょう

このお堂には鎌原の人たちが毎日数名いらっしゃっています
このお堂を守っていらっしゃる方で、この方達こそ生き延びた93人の子孫の方々




タ:皆さんは何代目に当たるんですか?

7代か8代目くらいですね

タ:先代から当時の話を聞かれることもありますか?


鎌原観音堂奉仕会 鎌原さん:
どっちかと言うと、話を聞くっていうより
年を取ると自然とここへ来るんだよっていうことで来てるんですけど
来ているうちにいろんなことを覚える


「まわり念仏」
ここでは200年もの間、鎌原の皆さんが集まって毎月念仏を唱えています
災害の記憶を風化させることなく、地下に眠る先祖を弔い続けているのです




ようやく天明の噴火は収束に向かっていく
ただもう一つこの日を締めくくる出来事がまだある
エピローグにふさわしい出来事

最後に向かったのは浅間山の麓にある森林


昼の12時~翌日0時まで




タ:池がありますね

結構透き通っている 綺麗な水 湧水
その奥は溶岩

「末端崖」 溶岩流の末端に生じた崖

ここまで溶岩が来て、湧水のところでたまたま止まった

タ:
すごいところにいるんだな
地すべりの土砂が流れたところでしょう
溶岩はまだ熱いですよね

温められた水って何ですか?


「温泉」
あの日ここで温泉が出るようになった
溶岩の熱で湧水が温められた温泉の誕生




湧水は約20年 温かい状態が続き、土塁で引き湯して利用された
6 km 先の麓まで土塁が築かれ、そのお湯が利用されました

その工事をになったのが被災した鎌原の人達でした
新しくできた温泉、そして土塁工事は
悲しみに包まれた鎌原の人たちの復興への第一歩になりました

正直、温泉がいつ出たという時間はわからないが、これはかなり奇跡的

タ:最後の最後に恵みがきた


ナレ:
火山は一瞬にして恵みにもなる
そんなことを浅間山は教えてくれているのかもしれません

タ:
本当に単純な火山かと思っていました
ようやく全貌が分かりました
ありがとうございました



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