メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『思い出のマーニー』(2014)

2016-03-24 19:52:08 | 映画
映画『思い出のマーニー』(2014)
原題:When Marnie Was There ジョーン・G・ロビンソン著
監督:米林宏昌
声の出演:高月彩良、有村架純、松嶋菜々子、寺島進、根岸季衣、森山良子、吉行和子、黒木瞳 ほか


trailer


なんとなく、ウエストールの『ゴーストアビー YA Dark』『禁じられた約束』に似てる話じゃないかと想像しながら観てみた。


あらすじ(ネタバレ注意

「この世には目に見えない魔法の環がある。
 環には内側と外側があって、この人たちは内側の人間。そして私は外側の人間。
 でもそんなのはどうでもいいの。私は私がキライ」


喘息の佐々木アンナ(12歳)は、両親、祖母を失くし、養母ヨリコ(極度の心配性)と住んでいるが“おばちゃん”と呼んでいる。
父はいつも出張中。

ヨリコ「あの子、いつもふつうの顔なんです。もっと表情がある子だったんです。やっぱり血がつながってないせいかな」

療養のために大岩の伯父叔母の家に1人で行く。いろいろ心配するヨリコ。
アンナ「メエメエうるさいヤギみたい」


崖の上のサイロは何十年も使ってない。子どもらが肝試しに行く。塔のような建物がある

東京でヨガの先生(!)をしている娘の部屋をそのままにしているところに世話になる。
カバンの中には「なんでもいいのであったことを書いてください」とハガキがたくさん入っていた。

 
2階から入り江が見える、ほんとうにいい所だなあ!

「ちかみち」の草むらを通って郵便局に行き、向こうから来る村の子から逃げると、洋風の立派な屋敷が見える。


「なんだろ、あのお屋敷知ってる気がする」

中を覗くと、すっかり荒れ果てて、誰も住んでいない様子。
うっかり昼寝をしてしまい、干潟が満ち潮になってしまい、無口なおじさん・トイチが船を漕いで来てくれる。
振り向くと屋敷に明かりがともっているように見えた。

叔母「“しめっち屋敷”には近づかないほうがいい。
   ずっと外国の人が使っていたけど、何回か持ち主が代わって、今は空き家のままだから」

窓に明かりがある夢を見る。
その部屋には金髪の少女がばあやに髪をすいてもらっていた。


アンナはスケッチに行く。
ゴミ拾いをしている村のコらは、トイチを「10年に一度しか喋らない」とからかう。

ノブコという1歳上の女の子がいる家に連れて行かれ、七夕祭りに誘われて、断れないアンナ。



丘の上で屋敷の絵を描く女性に出会う。
また霧の中の夢を見る。


気乗りのしない七夕祭りに行くと、札幌から来たことをうらやましがられる。
短冊に願い事を書いてと言われ「毎日ふつうに過ごせますように」と書くアンナ。
ノブコにアンナの眼の色が青みがかっていると言われて、「放っておいてよ、太っちょ豚!」と言ってしまいケンカ状態になる。


「私は私のとおり・・・醜くて、不機嫌で、バカで、不愉快で・・・だから、私は私がキライ」アンナは泣き出す。

 
親が亡くなった時、親戚たちはアンナを引き取りたがらずに押し付けあっていた。


船にロウソクの火がともっているのを見て、1人で船を漕いで屋敷に行くアンナ。
オールが動かなくなり「ロープをこっちに投げて!」と少女に言われて、なんとかたどり着く。

アンナ「私の夢の中に出てきたコにソックリ」
少女「私、どうしてもあなたと知り合いになりたいの」

ボートは少女のものでアンナのために置いておいたという。

「あなたは私の大事な秘密よ。誰かに知られたらメチャクチャにされるだけだもの。私たちのことは秘密だよ永久に!」




毎日、満潮の時間が待ち遠しくなるアンナ。
今度は少女からボートを漕いでやって来る。
入り江の奥にピクニックへ行こうと誘われる。

「名前はマーニー。私たち一晩に3つずつ質問しましょう」
アンナは喘息で、おばちゃんは厄介に思ってること、マーニーは、2歳の時からばあやと執事と一緒に住んでる、
2人とも一人っ子だと知る。
大岩家での生活を聞かれて急に思い出せなくなる。気づくと1人きり。

マーニーの屋敷での盛大なパーティに誘われる。
ドレスアップしたマーニー。

ママは派手な性格で、1輪の花のためにみんながお金を出す。
マーニーも男性からダンスに誘われているのを見る。
幼なじみのカズヒコに嫉妬するアンナ。
アンナにも踊りを教えるマーニー。


「また私を探してね」


アンナは道端で寝ているのを見つけられる。
昼間に行くとやはり荒れ果てた屋敷。

ヨリコのところにアンナが来た時、とても喜んでいたことを話す叔母。
ヨリコが送ってきたアンナの写真もいっぱいあるという。


マーニーのことを忘れていたことに気づき、屋敷に行っても会えず、雨が降る。
絵描きの女性と再会。

「そのコ、私の知ってるコに似てる。とってもいいコだった」
「1週間も会ってない。私が忘れてたから怒ってるのかなあ」

女性ヒサコの描いた屋敷は素晴らしい絵。
人が越してくるから、改修工事が進んでいると話す。



「あなた、マーニー?!」

東京から越してきたサヤカは屋敷内を案内し、古いままの2階の部屋を見せてもらう。

「前はあなたの部屋だったんでしょ? あなた何度もここを見てたでしょ?
 棚の隙間からあなたの日記を見つけたの」

「パーティで花売りのコとダンスをして、ばあやが私を閉じ込めてしまった」
日記のその後は、破いてある。

アンナ「マーニーは私がつくりあげた空想の女の子なの」
サヤカ「マーニーは本当にいるのよ。私また探してみるね」


アンナ「あなた、誰なの・・・?」

また霧の夢を見て、マーニーが出てくる。アンナの描いた自分の絵を見てとても喜ぶ。

「会いたかった。私の部屋に来て。私は屋敷のそばから離れられないの」


森でキノコを採る2人。

アンナ「あなたは恵まれた人。私、あなたならよかった。
    私もらいっ子なの。両親が死んで、時々思うの。許さない、私を一人ぼっちにしてって」

マーニー「あなたを養女にしてくれた人こそ、本当に親切な人なんじゃないかしら?」

アンナは、おばちゃんは自治体から養育費をもらっていることを知り、それを隠していることに傷ついていた。

アンナ「もし、私が本当の子どもならお金をもらわない。私に分からないようにして。
    私にバレるんじゃないかっていつも気にしていて、もう私、なにも信じられなくなった」

マーニー:
私はあなたを愛しているわ。
私のママは大抵旅行している。パパは仕事で年に2回くらいしか帰ってこない。
両親が帰ってくるとパーティを開いて、私は世界で一番幸せだと思う。
いつまでも友だちでいてくれる? ばあやはイジメるの。
悪いコはサイロに閉じ込めてしまうと言われて本当に怖かった。

アンナ「そんなヒドイ話聞いたことないわ!」

マーニー「あなたは恵まれているわ。私、あなたならよかった」

アンナ「私もマーニーのことが好きよ。なんか私たち入れ替わっちゃったみたいね。
    ね、サイロに行こうよ。お化けなんか出ないってちゃんと確かめにいくの」


マーニーはひどく脅えて、アンナのことをなぜかカズヒコと呼ぶ。
雨になり、サイロはうなり声を上げる。



アンナは、子守唄を歌う老女の夢を見る。
カズヒコがマーニーを迎えに来て、2人は行ってしまう。

アンナ「あなたまで、私を!」


日記の破れていた部分が見つかり、カズヒコがマーニーをサイロに連れていこうとしていると書かれていた。
アンナは雨の中に倒れていて、高熱にうなされていた。

夢の中でまた湿原に行く。
アンナ「絶対に許せない。私を置いて黙って帰るなんて」


マーニーは部屋に閉じ込められていた。

「あなたにさよならを言わなければならない。だからお願い、許してくれるってゆって!」
「もちろんよ、許してあげる、あなたが好きよマーニー。けっしてあなたのことを忘れないわ。永久に!」

 
満ち潮に流されるアンナ。笑顔で消えるマーニー


サヤカが見舞いに来て日記の続きを見せる。
ヒサコの絵の後ろにあったという。

ヒサコ:
昔、小さい頃よく遊びに行ってた。ほんとは両親からほったらかされてた可哀相な子だった。
ばあやと、メイドにはイジメられていた。
札幌に越して、幼なじみのカズヒコと結婚し、2年後エミリが生まれた。

カズヒコが病死して何年か後に、マーニーはショックでサナトリウムに入った。
娘は全寮制の学校に入れられ、13歳になった時には親を恨んでいた。
口論が絶えず、エミリは男と家出した。おなかには赤ちゃんがいた。

自動車事故で2人とも亡くなり、マーニーが引き取った。
その翌年亡くなった。もう10年前のことよ。
寂しい人だけど、いつも前を見ていた。あなたもマーニーに会ったのね。


夏休みが終わり、札幌に戻ることになる。
トイチ「青い窓に閉じ込められた少女。昔の話だ」

おばちゃんが迎えに来る。
「あなたに話さなければならない。自治体からお金をもらっているの。でも、気持ちは変わらないわ」


おばちゃんは古いアルバムの中から屋敷の写真を見せる。

「施設の人が言っていた、あなたのおばあさんのものだって」

写真の裏には「わたしの大好きな家 マーニー」と書いてある。
子守唄を歌っていたのはマーニー。サイロの話も思い出す。

アンナ「わたしとっても幸せなんです」おばちゃんを初めて“母”と呼ぶ。






これは、ジブリ作品永久1位の『ナウシカ』の次に好きになりそうな感じ。

主題歌:♪Fine On The Outside/Priscilla Ahn
挿入歌♪アルハンブラの思い出/フランシスコ・タレガ

どちらの曲もステキ。作品の余韻にとっても合ってる。





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