メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『黒の奔流』(1972)

2024-10-02 13:12:55 | 映画
原作:松本清張 監督:渡辺祐介

出演
貝塚藤江:岡田茉莉子 多摩川渓谷の旅館の女中
矢野武:山崎努 弁護士
若宮正道:松村達雄 弁護士会会長
若宮朋子:松坂慶子 娘
由基子:谷口香


※プラス松竹対象作品

「岡田茉莉子さん出演作まとめ」に追加します


途中からまんま『陽のあたる場所』になってた/驚
執着で相手をつなぎ留めてもどうにもならないのになあ


【内容抜粋メモ】
電車が通ると揺れる貧乏法律事務所
興奮して結婚詐欺だと訴える母親(菅井きん)

矢野:
訴えるのか示談にするのか決めないと
法律上の制裁を期待するのは難しい
娘さんの男性認識の正しい目を養うか



事務所の女性社員と寝てる矢野
あわよくば若宮のお嬢さんをお嫁にもらいたいと狙っている



弁護士会館
若宮が娘・朋子と事件の話をしている

アベコンツェルン御曹司・阿部タツヒコの殺人事件
起訴されたのは貝塚藤江25歳
奥多摩に突き落とした 極刑の死刑

フジエ:私はやっていません

面会で当時の事情を聞く矢野
奥多摩駅まで2km フィルムを買ったのが17時半頃







アベが案内してくれと声をかけて山道を戻った
吊り橋の手前で旅館までの道を教えて別れた 18時5分頃

土手のそばで30分ほどたたずんでいたが誰も見ていない
体を与え、金をとって突き落としたというのが検察側の推測
橋にTAとイニシャルのついたアベの万年筆が落ちていた

部屋で着替えているのを同僚のモリモトに見られた
乱れた髪を直してて、質問しても何も答えなかった

裁判の検察:
5万円は貯金というが、そんな大金を財布に入れるだろうか?
下着まで当夜に洗っているのは証拠隠滅のため

裁判・矢野:
決めてがないのに起訴したのはおかしい
自殺や過失死の可能性を消している
唯一の物的証拠は万年筆だけ
犯罪には直接結びつかない
証拠品をわざわざ持ちかえるのはおかしい

往復に約1時間かかる
55分の過剰時間 13分間でできる犯行だろうか?
和服で走れば通常より遅くなる

新たな証言者・食堂の女性(吊り橋の手前に住んでる):
アベがフジエと歩くのを18時過ぎに見た

フジエはウソをついていたのを認める
フジエ:橋を渡ってから別れました 不利になると思ったから

また新たな証人
バスに乗った女性が18:50に聞いた男の絶叫はアベのものかは分からない
橋から落ちた時の絶叫かもしれない
現場から旅館に5分で帰ったことになる

アベの私生活は正しくなかった
死の前日、女性のもとに立ち寄っている
数千円しか持っていなかったのは女性に与えた可能性もある
フジエは無罪である

若宮と朋子も裁判を見ている

強盗殺人事件の判決は、無罪
フジエは涙を流して矢野を見る

新聞でも大きく報じられる

ビールで祝杯を上げる

矢野:
プレッシャーからやってもいないのにやったと言ってしまう人もいる
辞める女性の代わりにフジエを雇ってもいい
アパートを探してやらんと

フジエ:何も差し上げるものがない 先生さえよかったら私の体を
矢野は断るが下心みえみえ



翌日、記者から取材を受ける
フジエを雇ったのも美談として載せると請け合う
山村産業の顧問弁護士の席もある

若宮の家でも祝杯を出される
若宮:君の勝負はこれからだ 娘ともども期待してるからね

テレビでドリフターズやってる

矢野はフジエのアパートに来る
慌てて隣りからビールを借りて出す

フジエ:はしたないこと言って怒ってると思った バカだから、私・・・
矢野:裁判が終われば男と女だ

2人は関係をもつ

フジエ:こうなる予感がしてた

矢野:
君たちのような弱い人の味方になりたい
周りの目があるから慎重に行動しよう

フジエ:私ずっと影の女でいいんです

矢野:いったん無罪が決まれば、二度と同じ事件で裁判を起こすことはできない
(これが犯罪に使われる小説がたくさんあるよね 見直さないのか?



矢野とフジエがデキてることに気づいてる岡橋

岡橋:
気をつけたほうがいい
若宮先生のお嬢さんも女ですから
ホテルのマッチなんか持ち歩くものじゃないわ

岡橋はフジエにも忠告する

岡橋:
あの人はあなたに道草食ってるだけ
気をつけないと雑巾みたいに捨てられるわよ
若宮先生の娘はとても私たちの敵じゃない



朋子といい雰囲気で帰る矢野
矢野:僕は亭主関白ですよ
朋子:私、ついていけるかしら







フジエが玄関前で待ってる

フジエ:先生、岡橋さんとも関係してるんですね

矢野:
余計な詮索はしないでほしい
一生影の女でいいと言ったのは君だ
オレといるか離れるかも君の意志だ



若宮:頭取が朋子との媒酌人になると言って聞かない

レストランにフジエが来て、わざわざ矢野から見える席に座って見つめる

矢野は朋子を家まで送る
フジエが公衆電話からかけるが無言(コワっ

フジエのアパートに来て責める

フジエ:
影の女でいいって言ったこと撤回します
生まれてくる子どものために父親がほしい
結婚してください

矢野:
オレの子どもか分からない
もともと愛しちゃいなかった
無学なお前とオレが釣り合うと思ってるのか!
日陰者らしくしてりゃいいんだ!
鉄格子で臭い飯を食べてたかもしれないのに誰のお陰だと思ってる!

フジエ:
あなたは私から離れることはできない
アベ殺しの真犯人は私です

あの男と吊り橋を渡った
私を強姦してみせるとゴルフ仲間と賭けていた

アベにレイプされる

アベ:
銭を払うと強姦にならない せっかく賭けしたのにオレの負けだ
銭払うとパンパンと変わらない
貧乏人は銭、銭ってかなわないなw

アベともみ合って、崖から落ちた
5万を盗んで走って逃げた
ちょうど外人のクルマが通りかかった 通行止めの看板が読めなかった

アベの革表紙の手帳を見せる

フジエ:
私、先生を誰にも渡したくない
若宮先生のお宅に行きます
裁判所へ行って、矢野先生は共犯者だって言います!

矢野:法律でかたがついてる やれるもんならやってみろ!



フジエをアパートから尾ける矢野
若宮家からすぐ出て来るフジエ
女中:矢野が急用で来ると言っていた

事務所から出て来るフジエ
フジエ:明日、出直してきます

矢野:なんとか知恵を貸してくれ

岡橋:
六本木あたりに洋裁店が欲しい 500万かかる
交換条件よ フジエを事故死に見せかけて殺すのよ
私が証言してあげる
過失死にするか、事故死にするか

フジエは裁判長に真実を手紙に書く

矢野はフジエを家に呼ぶ

矢野:
この家にずっと住んでもらいたい
バラされるからじゃない
朋子さんとの結婚はやめる
もう一度、君といっしょに裸で出直そうと思う
生まれてくる子どものためにも結婚しよう

裁判長への手紙を破る
矢野:2、3日、旅行しないか?



クルマで湖畔の旅館に泊まる
女中:オフシーズンで人が少ない
矢野:釣りに出るからボートを出したい
女中:明日は霧が出る
フジエは泳げない

矢野は眠らずに考えているのを疑うフジエ



釣り道具を乗せてボートを出すと霧が出てくる








フジエ:
私を殺そうと思ってるんでしょ
昨夜、あなたの目を見て分かった

矢野:お前はこのボートと一緒に眠るんだ

ボートの栓を抜く

矢野:自分の命を守るために相手を助けられなくても罪にはならない

フジエは果物ナイフで矢野を刺す
フジエ:先生は私だけのもの!

裁判長にまた手紙を書いた
「2人で死を選びます アベ殺しも私です」





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