これも板橋立中央図書館でヤングアダルトのコーナーで見つけた
「乙女の本棚シリーズ」として他にも太宰治、夏目漱石、芥川龍之介などがある
どれも正方形に近い、私の好きな手頃なサイズのハードカバーで
漫画のような絵ではあるが
どこか妖しく気になったので借りてみた
泉鏡花の名は知っていても
日本文学にあまり触れてこなかったのでよく知らないが
以前見た角川映画『帝都物語』に出てきた彼は
どこか浮世離れした洒落た感じだった
泉鏡花
明治6年生まれ
尾崎紅葉に師事
代表作『高野聖』など
金沢市にある生家跡は現在「泉鏡花記念館」となっている
ホノジロトヲジ
2015年よりフリーのイラストレーターとして活動中
キャラクターデザイン、イラストなどを手掛けている
夢野久作『瓶詰地獄』ほか
初出 文芸倶楽部第6篇 1895年
最初から最後まで原文を使っているのか
所々ふりがなを振ってあるけれども
まったく何のことか分からない単語もあり
今の日本語と似ているようで
まったくかけ離れているのにびっくりした
タイトル、イラスト、文章の雰囲気に惹かれて読んでみたけれども
ざっくりとしたストーリーしかわからなかった
どこかで知っている気がするのは
YouTube の朗読で聞いただろうか?
この時代感がなんだか椎名林檎ちゃんのことを思い出した
着物にブーツを合わせたりするモダンな感覚や
怪しげな雰囲気が物語とともに空恐ろしく
読みながら背中が寒くなった
こうしたホラーチックな物語にも惹かれるため
他のシリーズも読んでみたくなるけれども
最近はホラーが苦手で読むと気分が悪くなってしまうから迷う
<ストーリー>(間違っていたらすみません/謝
画師の男が医学士・高峰の手術に立ち会うため東京府(!?)にある病院に行く
外科室に入ると、助手3人、赤十字の看護婦5人、親族もみんな揃っている
病人の伯爵夫人は大分弱っているのに
気高く、美しく、慄然として寒気を感じるほど
高峰は全く感情を動かすことなく落ち着いている
看護婦が麻酔剤を注射しようとすると拒む夫人
それでは治療ができません
できなくてもいい
そばにいる夫は娘を連れてくれば
我儘も言わないだろうと腰元に言いつけるがそれも止める
眠らずに治療ができないなら、もうよしてください
その理由をようやく聞き出すと
私には一つ秘密があり
眠り薬はうわごとを言うと申しますから
それが怖くてなりません
夫:私にも言えぬことなのか
はい 誰にも聞かすことはなりません
看護婦は医者に言われて体を抑えようとするが
胸を切られても動きはしないから大丈夫だと言い張る夫人
少し間を置いて言い聞かせると言う夫
高峰:少しでも遅れれば取り返しがなりません
高峰はメスを取り、おもむろに胸をかき開けるが夫人は身動きもしない
メスが骨に達したと思われた時
一言「あ」と漏らして半身を動かす
痛みますか
いえ あなただから あなただから
でもあなたは私を知りますまい
高峰は真っ青になり
忘れません
その様子はあたかも二人の周りに誰もいないようだった
9年前、高峰がまだ医科大学の学生だったとき
小石川の植物園を散策していると
煙突帽をかぶった男とともに
3人の女性が歩き去り、高峰は思わず振り返る
ベンチに商人風の若者がいて
今の3人に比べたらどの女も比べ物にならないと話し合う
けれどももし言い寄られたらどうする
正直なところ私は逃げるよ
と言って言葉が途切れる
高峰:
真の美の人を動かすことあの通りさ
君はお手のものだ 勉強したまえ
その後高峯は高い地位になっても独身のまま
その後の文章が急展開して意味が良く分からなかったけれども
青山の墓地と谷中の墓地に
同じ日に亡くなったというのは
伯爵夫人と高峰のことだろうか?
ふたりは罪悪があるために天国に行くことができないと言う文章で終わる
これは不倫の話?
伯爵夫人の秘密とは自分を手術する担当医との関係のことなのか?
「乙女の本棚シリーズ」として他にも太宰治、夏目漱石、芥川龍之介などがある
どれも正方形に近い、私の好きな手頃なサイズのハードカバーで
漫画のような絵ではあるが
どこか妖しく気になったので借りてみた
泉鏡花の名は知っていても
日本文学にあまり触れてこなかったのでよく知らないが
以前見た角川映画『帝都物語』に出てきた彼は
どこか浮世離れした洒落た感じだった
泉鏡花
明治6年生まれ
尾崎紅葉に師事
代表作『高野聖』など
金沢市にある生家跡は現在「泉鏡花記念館」となっている
ホノジロトヲジ
2015年よりフリーのイラストレーターとして活動中
キャラクターデザイン、イラストなどを手掛けている
夢野久作『瓶詰地獄』ほか
初出 文芸倶楽部第6篇 1895年
最初から最後まで原文を使っているのか
所々ふりがなを振ってあるけれども
まったく何のことか分からない単語もあり
今の日本語と似ているようで
まったくかけ離れているのにびっくりした
タイトル、イラスト、文章の雰囲気に惹かれて読んでみたけれども
ざっくりとしたストーリーしかわからなかった
どこかで知っている気がするのは
YouTube の朗読で聞いただろうか?
この時代感がなんだか椎名林檎ちゃんのことを思い出した
着物にブーツを合わせたりするモダンな感覚や
怪しげな雰囲気が物語とともに空恐ろしく
読みながら背中が寒くなった
こうしたホラーチックな物語にも惹かれるため
他のシリーズも読んでみたくなるけれども
最近はホラーが苦手で読むと気分が悪くなってしまうから迷う
<ストーリー>(間違っていたらすみません/謝
画師の男が医学士・高峰の手術に立ち会うため東京府(!?)にある病院に行く
外科室に入ると、助手3人、赤十字の看護婦5人、親族もみんな揃っている
病人の伯爵夫人は大分弱っているのに
気高く、美しく、慄然として寒気を感じるほど
高峰は全く感情を動かすことなく落ち着いている
看護婦が麻酔剤を注射しようとすると拒む夫人
それでは治療ができません
できなくてもいい
そばにいる夫は娘を連れてくれば
我儘も言わないだろうと腰元に言いつけるがそれも止める
眠らずに治療ができないなら、もうよしてください
その理由をようやく聞き出すと
私には一つ秘密があり
眠り薬はうわごとを言うと申しますから
それが怖くてなりません
夫:私にも言えぬことなのか
はい 誰にも聞かすことはなりません
看護婦は医者に言われて体を抑えようとするが
胸を切られても動きはしないから大丈夫だと言い張る夫人
少し間を置いて言い聞かせると言う夫
高峰:少しでも遅れれば取り返しがなりません
高峰はメスを取り、おもむろに胸をかき開けるが夫人は身動きもしない
メスが骨に達したと思われた時
一言「あ」と漏らして半身を動かす
痛みますか
いえ あなただから あなただから
でもあなたは私を知りますまい
高峰は真っ青になり
忘れません
その様子はあたかも二人の周りに誰もいないようだった
9年前、高峰がまだ医科大学の学生だったとき
小石川の植物園を散策していると
煙突帽をかぶった男とともに
3人の女性が歩き去り、高峰は思わず振り返る
ベンチに商人風の若者がいて
今の3人に比べたらどの女も比べ物にならないと話し合う
けれどももし言い寄られたらどうする
正直なところ私は逃げるよ
と言って言葉が途切れる
高峰:
真の美の人を動かすことあの通りさ
君はお手のものだ 勉強したまえ
その後高峯は高い地位になっても独身のまま
その後の文章が急展開して意味が良く分からなかったけれども
青山の墓地と谷中の墓地に
同じ日に亡くなったというのは
伯爵夫人と高峰のことだろうか?
ふたりは罪悪があるために天国に行くことができないと言う文章で終わる
これは不倫の話?
伯爵夫人の秘密とは自分を手術する担当医との関係のことなのか?