テーマ:素顔の薬師丸ひろ子に迫る
・心の中のベストフィルムまとめ 角川映画
・薬師丸ひろ子@SONGS
歌手として歩いた40年
歌手活動40周年スペシャルメドレー
いつも癒される笑顔だなあ!
お互い会ったことあるかどうか分からないままスタートして
大泉:ご無沙汰しております(ww
共通の知人を通して紹介してもらったことまで覚えてるってスゴイな
●これまでの活動を3分にまとめた
東京生まれ
小さい頃は人見知り 幼稚園
こんな小さい頃から面影同じ!
『野性の証明』オーディション
中学生の時、知らぬ間に送られた写真がきっかけで合格
それでこの演技はほんと天才!
映画は大ヒット
『セーラー服と機関銃』が空前の興行収入を記録
主題歌も80万以上の売上
このシングルレコード、実家にもあった気がするぞ
『探偵物語』
『Wの悲劇』
女優、歌手として頂点を極める
また角川映画シリーズ、劇場でかけてくれないかなあ
土曜ドラマ『熱の島で~ヒートアイランド東京』
これは知らないな
『ALWAYS 三丁目の夕日』
日本アカデミー賞最優秀助演女優賞
連続テレビ小説『あまちゃん』
毎朝、話が楽しみだったな
第65回NHK紅白歌合戦(2014年)
初出場は意外
17歳から錚々たるソングライターが手掛けた名曲を歌い続けている
大泉:この世界に入ったのは自分の意志ではなかった?
ひろ子:幼稚園の時の写真もありましたけれども非常に消極的でした
大泉:でもやることやること全部成功してるじゃないですか
ひろ子:
本当に運とかがあると思うんですけれども
たまたま皆さんがどんな映画が面白いか
どんな監督がいいかということを考えてくださるブレーンの方がいて
その方たちの思っていることと
世の中の時代と空気と合ったんじゃないかなと思います
そこで私が何かしたとか
例えば私自身がアイデアを出したなんてことは全くないですし
大泉:
謙虚でいらっしゃる
自分の意思でなくても才能を人々が放っておかない
私も実はそうなんです
私もとあるディレクターに騙されているうちに世に出た
今回歌手デビュー40年記念のアルバムが出た
大泉:いろんなお話を聞かれてるんですよね?
ひろ子:
こういうのも初めての試みだったんですけれども
なんか怖いじゃないですか
皆さんが自分のことをどう思ってるか知るとか聞くっていうのは
歌を歌い始めて40年
自分の人生もそこまで積み重なってきて
いろんな方との出会いがあったので
私自身もそういうことを伺ってみたことがないから
この機会に聞いてみたいなと思いました
●ドキュメンタリーを演出した上野修平(テレビ番組演出家)
『薬師丸ひろ子が見たサハリン縦断1000 km』など
海外ロケ中心のノンフィクション番組を数多く演出
上野:
薬師丸さんは見た目よりずっと行動的で
しかも単独行動が好き
海外一人旅も好きで、旅の手配から車の運転まで全て一人でやってしまう
ひろ子:
それはそうです
若い時も思い立ったら結構一人でどこでも行きますし
そういう意味ではとても感謝してるのは
『セーラー服と機関銃』という歌が大ヒットして
そのぶん周りが大変になった時に
学校へは誰も守ってくれないし
当たり前ですけど電車で行かなきゃいけないし
『セーラー服と機関銃』のあの衣装は私の学校の制服だったんです(!
すごく恥ずかしかったりもしたんですけれども
でも学校に行くためには電車に乗らなきゃいけない
当たり前のことを踏まなければいけなかったので
そこで自分で行動するというか
その力は培われたと思っています
大泉:自分を守るのは自分しかないみたいな
ひろ子:
そうです
仕事で学校に行かないということはなかった
学校を一日も休んだことがない
それを繰り返すことによって
人の目を避けることであったりが多分上手になった
時代も良かったと思います
今だったらすぐ写真とか撮られるから
皆さん温かく見守ってくれました
大泉:
危ない目にあわなかったですか?
熱烈なファンがウワーってきちゃうとか
ひろ子:
それは何度も
ファンの方とかいうんじゃなくても怖い思いをしたことがありますし
小田急線で学校に通ってた時は(小田急線は一般人でも怖いからな/汗
幼稚園から小学校までずっとあって
小学生が気を遣って周りを囲んでくれるんですよ
小学生に守られて そんな大学生もどうかと思うんですけどww
小学生が「みんな見てるから」って言って
生垣みたいにバリケードを作ってくれて
大泉:
余計目立ってるみたいな
なんだあのバリケードで囲まれてるの
薬師丸じゃね?みたいな(ww
ひろ子:
そういうことってやっぱり
今の自分にとって当たり前のことを当たり前に教えてもらったことが
自分がもっと自由になるために役立ちました
そこでしっかりバリケードで守っていただいてたら
やっぱり怖くて、全然大丈夫なのに
自分の足で踏み出していけなかったんじゃないか
だから上野さんがびっくりされるっていうのは
別に私、仕事だから自分一人で行くわけじゃなくて
すごい培われています
大泉:運転も一人でなさる?
ひろ子:
そうですね
30代くらい 自分で現場に運転して行ってた
1回、自分の車でメイクさんと移動していた時に
夕景のシーンの時に道がわからなくなっちゃって
これはもう大責任問題ですw
間に合ったんですけど、日が沈んじゃいそうで
結局は撮れたんですけど
こういう迷惑をかけちゃいけないなっていうか
それ以来そこは慎むようにしています
(素で面白くて、かつ上品なんだよな
●山崎貴(映画監督)
『 Always 三丁目の夕日』など数々の話題作を手がける
山崎:
映画の打ち上げで『Woman Wの悲劇より』を歌ってもらった
しかも1度歌ってもらったその後に
調子にのってもう1回リクエストしたけど
薬師丸さんは嫌な顔をせずもう1回歌ってくれた
ひろ子:意外とよく歌うんでw
大泉:気軽に歌いたくないっていうのはないですか?
ひろ子:
やっぱりステージの上に立って歌を歌っていると
皆さんの表情とか顔が見えてくるんですけど
なんかね、喜んでくださってるのかなって表情が伺えるですよね
大泉:泣いてるスタッフも多いんじゃないですか?
ひろ子:思い出が重なると、そういうことも
大泉:
薬師丸さんレベルになると
映画を見てこの世界に入ったっていう人も多いから
ひろ子:そうですね 私なんか最年長に近くなってきてますから
●鈴木孝夫(音楽ディレクター)
『探偵物語』『メインテーマ』『Woman Wの悲劇より』など
薬師丸ひろ子の楽曲制作を担当
鈴木:薬師丸さんはボクシングが好き
アレクシス・アルゲリョ:
ニカラグア出身のプロボクサー 3階級制覇の元世界王者
ひろ子:
日本に見えた時はお目にかかったり、ご飯をご一緒したりとか
ボクシングでは知らない方はいないという
非常にジェントルマンで
写真があって、ちょっと自慢だっていうこともあるんですけど
ボクシングが好きな俳優仲間に見せると
みんなありえないって言って
「薬師丸さんが思っている以上にこの写真は貴重だし、意味があるんですよ」って言われます
マイク・タイソンが初めて日本に来た時も
一番最初の奥様とお母様を連れて原宿に一緒に買い物に行ったりとかしました
大泉:交友関係が謎すぎる
ひろ子:
ちょうど学校の謝恩会があった会場と
チャンピオンが泊まっていたところが同じで
一緒に写真を撮ったり
なぜボクサーになったのかという話を聞きました
大泉:素顔が逆にわからなくなってきた/爆
●40周年スペシャルメドレー
♪セーラー服と機関銃
柔らかい静かな音にアレンジ
私もまたカラオケで歌いたいなあ
こんなに透明な声は出ないけど
♪あなたを・もっと・知りたくて 作詞・松本隆 作曲・筒美京平
うわーーーーー! この曲も大好き! 『古今集』に入ってるかな?
セリフも入ってカワイイ
♪メイン・テーマ
ほんとうにスペシャルすぎる
♪探偵物語 作詞・松本隆 作曲・大瀧詠一
♪Woman “Wの悲劇”より 作詞・松本隆 作曲・呉田軽穂
どれも永遠の名曲ばかり
声量もすごい出てる
●宮藤官九郎
Q:薬師丸ひろ子さんを一言で言うと?
宮藤:
難しいですね・・・
頼もしいかな
どんな作品でもどんなシーンでも絶対面白くしてくれるから
わりと頼もしいなと思っていつも見ています
Q:出会いは?
もう20年くらい前だと思うんですけれども
ドラマ『コウノトリなぜ赤い』(2001年)
“カウンセラー役の薬師丸ひろ子と刑事役の宮藤官九郎が初共演したサスペンスドラマ”(面白そう
薬師丸さんが主演だったんですけど
僕が確か刑事の役だったと思うんですけど
それで共演したのが最初です
われわれの時代からすると思い切り角川映画で見ているから
雲の上の人みたいなつもりで
やべー薬師丸ひろ子だ!と思って現場に入ったら
なんかすごく気さくで
覚えてるんですけど「宮藤さん、これ」って言って
スーパーとかで売ってる切り落としのバームクーヘンあるじゃないですか
端っこみたいな、あれ勧められたんですよ
ええー!?って 薬師丸ひろ子がこれ買うの?!と思って
すごい覚えてるんですけど
それからいろんなものを「宮藤さん、これ」って言って
チョコレートの欠けたやつとか
なんであんな特価品のお菓子ばかりくれたんだろうと思いましたw
これ本人見るんですか?
すいません よりによってこんな話して
もっと素敵な話すればよかった
まあいいやw
その時の印象がすごく強くて
我々が勝手に思っていたイメージと違うって思って
ちょっと自分の感覚といつもズレてる感じが
すごいいいなと思って
ひろ子:ありがたいコメント、ありがとうございますw
大泉:宮藤さんの作品に出られるときというのはどうですか?
ひろ子:
もう楽しいです
今は年齢的にも頼りがいがあって、優しくてっていう
お母さんの役もやらせて頂いてますけど
宮藤さんの作品ではそういう役が一度もないんです
自分で一番心がけているのは
楽しい作品でも、どんな作品であっても
宮藤さんは本当に一言一言のセリフを大事にして
そのことによってどんなことをやっても
人に嫌われない、ブレないキャラクターというのを
作り上げていらっしゃると私は思っているんです
なので言いにくいセリフとか
ちょっとこれ恥ずかしいかなって思っても
絶対てらわずに、宮藤さんの書いた通りに
一字一句間違えないで演ることによって
自分が宮藤さんの本に乗っかれるというか
そういう風に思ってるんです
●連続テレビ小説『エール』(2020年)
これは半分まで見て、結局消しちゃったな
3分に及ぶ讃美歌の独唱シーンが大きな話題となった
あの名シーンにはこんなエピソードがあった
大泉:
元々はドラマの中で歌う予定ではなかったという話を聞きましたが
地面を叩いて悔しがるシーンだったそうですね
ひろ子:
いやー難しいなあと思って
時間の流れの中で戦争の部分が出てきて
私たちは本当に戦争の辛さとか怖さとか
それを表現できるのかって
そういう作品を演るときに不安になりませんか?
大泉:なりますね
ひろ子:
そういう時、何が自分を支えるのか
自分が演じていて正解が見つからないというか
そういう時に、ちょっと振り返ってみると
光子さんという方がキリスト教徒で
ドラマの中でいつもご飯をいただく時に
みんなでお祈りしてとか
そういう布石があったので
そういうことがそこの中で活かせないかなということで
監督も本当に賭けだったと思いますけど
そういう風にセッティングしてくださいました
♪うるわしの白百合 讃美歌 第496番
とても明るい歌 かなりの高音
ピアノひとつに合わせて歌った
讃美歌てどれくらいの数があるんだろう?
全部に日本語の訳詞があるのかな
●SONGS PAYLIST 影響を受けた俳優・アーティスト~高倉健さん
大泉:デビューの時のお相手でございますものね
ひろ子:
当時私は13歳から14歳になる時で
高倉さんは当時47歳だったんですよ、まだ!
なのにあれだけスタッフの皆さんが健さんの前に出て緊張して
ピンと糸が張り詰めたような空気感の中で尊敬されて
振り返るともっとお歳だったんじゃないかなっていう気がするんですけれども
それでいて本当に目立たないスタッフの若い助手さん達に
いつも気を配っていて、よく見ていて
「君偉いなあ」とか「頑張ってるなあ」とか声をかけられるんですよ
本当にそうやって現場っていうのは
スタッフの皆さんみんなで作っているものだし
悪い空気ってやっぱりすぐ伝わるというか
みんながこの仕事に誇りを持って臨んでるっていうことが
とても大事だっていう風なことを
私は子どもでしたけど高倉さんに見せていただきました
大泉:(周りを見回して)君、頑張ってるな(ww
ひろ子:
でもたった1回しか共演したことがない
そんな子どもを本当にお亡くなりになるまで
ずっと気にかけていただいて
もうなんかありがたい以外の言葉があったら伝えたいくらいです
大泉:ずっと薬師丸さんのことを気にかけていらっしゃった
ひろ子:
はい
何もそんな人に褒められるような偉いことなんてしていないのに
とにかく褒めて褒めて大きくしてもらったという感じです
●松任谷由実さん
大泉:本当に子どもの頃から憧れだった?
ひろ子:
荒井由美さんの時代ですね
曲をなぞらえて一生懸命練習して
ユーミンの素敵な言葉
理解もできないことが多かったですけれども
本当に素敵だなと思って憧れて一生懸命自分で歌っていました
大泉:♪Wの悲劇 を書いてもらうわけですよね
ひろ子:
もう人生の全ての運を使い果たしたんじゃないかなって、20歳で思いました
私に曲を作ってくれるってどういう事?っていう
大泉:初めてこの曲を聴いた時、どういう気持ちですか?
ひろ子:
なんて綺麗な曲なんだろう
美しいんだろうという風に思いました
これも映画の主題曲としてラストに流れるということで
そのラストシーンを撮っている時も非常に辛いものがあって
監督が「もっと!もっと!」って言って
こっちも精一杯やってるつもりなのに
「もっと!」に応えられなくなった時に
もぬけの殻状態というか、無の状態になったんですね
監督に泣けとか笑えとか言われるんじゃなくて
自分の好きな時に笑って、自分の好きな時に泣いてっていう風に
もう私はそんな人生を歩むんだって最後のシーンの時に思ったんですよ
歌を聴いた時にものすごく切なくて
そのシーンを撮っていた時の自分とシンクロして
最初歌ってる時は切ない気持ちになって
もちろん嬉しい気持ちもあった中でですけど
(この映画のラストシーンってチェックのワンピで
女優らしくお辞儀して別れるシーンだっけ?
最後に撮影シーンが流れて、何度も撮り直していた記憶があるような?
大泉:実際にレコーディングの時とかにお会いしたんですか?
ひろ子:
あんまり覚えていなくてw
未だにお目にかかっても目なんか見られないです
下を向くと、靴を見てもユーミンだし
手を見てもユーミンだし
どこ見てもユーミンなんですよ(ww
お食事とか連れてってくださった時も
何を食べたか覚えてないです
それくらいやっぱり未だに私の中では
お目にかからないほうがいいくらいの変な自分になるっていうか
あんまり自分でも感じたことのない自分がいるのでww
大泉:まだマイク・タイソンと飯食ってるほうがいい?
ひろ子:そうです いっぱいいろんな質問してw
大泉:40周年ということで、またもや曲を書いてくださった
ひろ子:
呉田軽穂さんとして♪Wの悲劇 から37年ぶりになるんですけれども
曲を提供して頂いて、なおかつ今回は呉田軽穂さんが
歌詞を書いてくださっているということで
せっかくためていた運がまたここでなくなるような感じがしますw
大泉:37年ためればもう十分でしょう
♪Come Back To Me~永遠の横顔 作詞・作曲/呉田軽穂
女神みたいだな
ユーミンぽいポップでカワイイ曲
歌い終わってそのまま次回のゲストの紹介になっちゃった
幸せな時間だった
同じ時代を駆け抜けた知世ちゃんも40周年!祝
・心の中のベストフィルムまとめ 角川映画
・薬師丸ひろ子@SONGS
歌手として歩いた40年
歌手活動40周年スペシャルメドレー
いつも癒される笑顔だなあ!
お互い会ったことあるかどうか分からないままスタートして
大泉:ご無沙汰しております(ww
共通の知人を通して紹介してもらったことまで覚えてるってスゴイな
●これまでの活動を3分にまとめた
東京生まれ
小さい頃は人見知り 幼稚園
こんな小さい頃から面影同じ!
『野性の証明』オーディション
中学生の時、知らぬ間に送られた写真がきっかけで合格
それでこの演技はほんと天才!
映画は大ヒット
『セーラー服と機関銃』が空前の興行収入を記録
主題歌も80万以上の売上
このシングルレコード、実家にもあった気がするぞ
『探偵物語』
『Wの悲劇』
女優、歌手として頂点を極める
また角川映画シリーズ、劇場でかけてくれないかなあ
土曜ドラマ『熱の島で~ヒートアイランド東京』
これは知らないな
『ALWAYS 三丁目の夕日』
日本アカデミー賞最優秀助演女優賞
連続テレビ小説『あまちゃん』
毎朝、話が楽しみだったな
第65回NHK紅白歌合戦(2014年)
初出場は意外
17歳から錚々たるソングライターが手掛けた名曲を歌い続けている
大泉:この世界に入ったのは自分の意志ではなかった?
ひろ子:幼稚園の時の写真もありましたけれども非常に消極的でした
大泉:でもやることやること全部成功してるじゃないですか
ひろ子:
本当に運とかがあると思うんですけれども
たまたま皆さんがどんな映画が面白いか
どんな監督がいいかということを考えてくださるブレーンの方がいて
その方たちの思っていることと
世の中の時代と空気と合ったんじゃないかなと思います
そこで私が何かしたとか
例えば私自身がアイデアを出したなんてことは全くないですし
大泉:
謙虚でいらっしゃる
自分の意思でなくても才能を人々が放っておかない
私も実はそうなんです
私もとあるディレクターに騙されているうちに世に出た
今回歌手デビュー40年記念のアルバムが出た
大泉:いろんなお話を聞かれてるんですよね?
ひろ子:
こういうのも初めての試みだったんですけれども
なんか怖いじゃないですか
皆さんが自分のことをどう思ってるか知るとか聞くっていうのは
歌を歌い始めて40年
自分の人生もそこまで積み重なってきて
いろんな方との出会いがあったので
私自身もそういうことを伺ってみたことがないから
この機会に聞いてみたいなと思いました
●ドキュメンタリーを演出した上野修平(テレビ番組演出家)
『薬師丸ひろ子が見たサハリン縦断1000 km』など
海外ロケ中心のノンフィクション番組を数多く演出
上野:
薬師丸さんは見た目よりずっと行動的で
しかも単独行動が好き
海外一人旅も好きで、旅の手配から車の運転まで全て一人でやってしまう
ひろ子:
それはそうです
若い時も思い立ったら結構一人でどこでも行きますし
そういう意味ではとても感謝してるのは
『セーラー服と機関銃』という歌が大ヒットして
そのぶん周りが大変になった時に
学校へは誰も守ってくれないし
当たり前ですけど電車で行かなきゃいけないし
『セーラー服と機関銃』のあの衣装は私の学校の制服だったんです(!
すごく恥ずかしかったりもしたんですけれども
でも学校に行くためには電車に乗らなきゃいけない
当たり前のことを踏まなければいけなかったので
そこで自分で行動するというか
その力は培われたと思っています
大泉:自分を守るのは自分しかないみたいな
ひろ子:
そうです
仕事で学校に行かないということはなかった
学校を一日も休んだことがない
それを繰り返すことによって
人の目を避けることであったりが多分上手になった
時代も良かったと思います
今だったらすぐ写真とか撮られるから
皆さん温かく見守ってくれました
大泉:
危ない目にあわなかったですか?
熱烈なファンがウワーってきちゃうとか
ひろ子:
それは何度も
ファンの方とかいうんじゃなくても怖い思いをしたことがありますし
小田急線で学校に通ってた時は(小田急線は一般人でも怖いからな/汗
幼稚園から小学校までずっとあって
小学生が気を遣って周りを囲んでくれるんですよ
小学生に守られて そんな大学生もどうかと思うんですけどww
小学生が「みんな見てるから」って言って
生垣みたいにバリケードを作ってくれて
大泉:
余計目立ってるみたいな
なんだあのバリケードで囲まれてるの
薬師丸じゃね?みたいな(ww
ひろ子:
そういうことってやっぱり
今の自分にとって当たり前のことを当たり前に教えてもらったことが
自分がもっと自由になるために役立ちました
そこでしっかりバリケードで守っていただいてたら
やっぱり怖くて、全然大丈夫なのに
自分の足で踏み出していけなかったんじゃないか
だから上野さんがびっくりされるっていうのは
別に私、仕事だから自分一人で行くわけじゃなくて
すごい培われています
大泉:運転も一人でなさる?
ひろ子:
そうですね
30代くらい 自分で現場に運転して行ってた
1回、自分の車でメイクさんと移動していた時に
夕景のシーンの時に道がわからなくなっちゃって
これはもう大責任問題ですw
間に合ったんですけど、日が沈んじゃいそうで
結局は撮れたんですけど
こういう迷惑をかけちゃいけないなっていうか
それ以来そこは慎むようにしています
(素で面白くて、かつ上品なんだよな
●山崎貴(映画監督)
『 Always 三丁目の夕日』など数々の話題作を手がける
山崎:
映画の打ち上げで『Woman Wの悲劇より』を歌ってもらった
しかも1度歌ってもらったその後に
調子にのってもう1回リクエストしたけど
薬師丸さんは嫌な顔をせずもう1回歌ってくれた
ひろ子:意外とよく歌うんでw
大泉:気軽に歌いたくないっていうのはないですか?
ひろ子:
やっぱりステージの上に立って歌を歌っていると
皆さんの表情とか顔が見えてくるんですけど
なんかね、喜んでくださってるのかなって表情が伺えるですよね
大泉:泣いてるスタッフも多いんじゃないですか?
ひろ子:思い出が重なると、そういうことも
大泉:
薬師丸さんレベルになると
映画を見てこの世界に入ったっていう人も多いから
ひろ子:そうですね 私なんか最年長に近くなってきてますから
●鈴木孝夫(音楽ディレクター)
『探偵物語』『メインテーマ』『Woman Wの悲劇より』など
薬師丸ひろ子の楽曲制作を担当
鈴木:薬師丸さんはボクシングが好き
アレクシス・アルゲリョ:
ニカラグア出身のプロボクサー 3階級制覇の元世界王者
ひろ子:
日本に見えた時はお目にかかったり、ご飯をご一緒したりとか
ボクシングでは知らない方はいないという
非常にジェントルマンで
写真があって、ちょっと自慢だっていうこともあるんですけど
ボクシングが好きな俳優仲間に見せると
みんなありえないって言って
「薬師丸さんが思っている以上にこの写真は貴重だし、意味があるんですよ」って言われます
マイク・タイソンが初めて日本に来た時も
一番最初の奥様とお母様を連れて原宿に一緒に買い物に行ったりとかしました
大泉:交友関係が謎すぎる
ひろ子:
ちょうど学校の謝恩会があった会場と
チャンピオンが泊まっていたところが同じで
一緒に写真を撮ったり
なぜボクサーになったのかという話を聞きました
大泉:素顔が逆にわからなくなってきた/爆
●40周年スペシャルメドレー
♪セーラー服と機関銃
柔らかい静かな音にアレンジ
私もまたカラオケで歌いたいなあ
こんなに透明な声は出ないけど
♪あなたを・もっと・知りたくて 作詞・松本隆 作曲・筒美京平
うわーーーーー! この曲も大好き! 『古今集』に入ってるかな?
セリフも入ってカワイイ
♪メイン・テーマ
ほんとうにスペシャルすぎる
♪探偵物語 作詞・松本隆 作曲・大瀧詠一
♪Woman “Wの悲劇”より 作詞・松本隆 作曲・呉田軽穂
どれも永遠の名曲ばかり
声量もすごい出てる
●宮藤官九郎
Q:薬師丸ひろ子さんを一言で言うと?
宮藤:
難しいですね・・・
頼もしいかな
どんな作品でもどんなシーンでも絶対面白くしてくれるから
わりと頼もしいなと思っていつも見ています
Q:出会いは?
もう20年くらい前だと思うんですけれども
ドラマ『コウノトリなぜ赤い』(2001年)
“カウンセラー役の薬師丸ひろ子と刑事役の宮藤官九郎が初共演したサスペンスドラマ”(面白そう
薬師丸さんが主演だったんですけど
僕が確か刑事の役だったと思うんですけど
それで共演したのが最初です
われわれの時代からすると思い切り角川映画で見ているから
雲の上の人みたいなつもりで
やべー薬師丸ひろ子だ!と思って現場に入ったら
なんかすごく気さくで
覚えてるんですけど「宮藤さん、これ」って言って
スーパーとかで売ってる切り落としのバームクーヘンあるじゃないですか
端っこみたいな、あれ勧められたんですよ
ええー!?って 薬師丸ひろ子がこれ買うの?!と思って
すごい覚えてるんですけど
それからいろんなものを「宮藤さん、これ」って言って
チョコレートの欠けたやつとか
なんであんな特価品のお菓子ばかりくれたんだろうと思いましたw
これ本人見るんですか?
すいません よりによってこんな話して
もっと素敵な話すればよかった
まあいいやw
その時の印象がすごく強くて
我々が勝手に思っていたイメージと違うって思って
ちょっと自分の感覚といつもズレてる感じが
すごいいいなと思って
ひろ子:ありがたいコメント、ありがとうございますw
大泉:宮藤さんの作品に出られるときというのはどうですか?
ひろ子:
もう楽しいです
今は年齢的にも頼りがいがあって、優しくてっていう
お母さんの役もやらせて頂いてますけど
宮藤さんの作品ではそういう役が一度もないんです
自分で一番心がけているのは
楽しい作品でも、どんな作品であっても
宮藤さんは本当に一言一言のセリフを大事にして
そのことによってどんなことをやっても
人に嫌われない、ブレないキャラクターというのを
作り上げていらっしゃると私は思っているんです
なので言いにくいセリフとか
ちょっとこれ恥ずかしいかなって思っても
絶対てらわずに、宮藤さんの書いた通りに
一字一句間違えないで演ることによって
自分が宮藤さんの本に乗っかれるというか
そういう風に思ってるんです
●連続テレビ小説『エール』(2020年)
これは半分まで見て、結局消しちゃったな
3分に及ぶ讃美歌の独唱シーンが大きな話題となった
あの名シーンにはこんなエピソードがあった
大泉:
元々はドラマの中で歌う予定ではなかったという話を聞きましたが
地面を叩いて悔しがるシーンだったそうですね
ひろ子:
いやー難しいなあと思って
時間の流れの中で戦争の部分が出てきて
私たちは本当に戦争の辛さとか怖さとか
それを表現できるのかって
そういう作品を演るときに不安になりませんか?
大泉:なりますね
ひろ子:
そういう時、何が自分を支えるのか
自分が演じていて正解が見つからないというか
そういう時に、ちょっと振り返ってみると
光子さんという方がキリスト教徒で
ドラマの中でいつもご飯をいただく時に
みんなでお祈りしてとか
そういう布石があったので
そういうことがそこの中で活かせないかなということで
監督も本当に賭けだったと思いますけど
そういう風にセッティングしてくださいました
♪うるわしの白百合 讃美歌 第496番
とても明るい歌 かなりの高音
ピアノひとつに合わせて歌った
讃美歌てどれくらいの数があるんだろう?
全部に日本語の訳詞があるのかな
●SONGS PAYLIST 影響を受けた俳優・アーティスト~高倉健さん
大泉:デビューの時のお相手でございますものね
ひろ子:
当時私は13歳から14歳になる時で
高倉さんは当時47歳だったんですよ、まだ!
なのにあれだけスタッフの皆さんが健さんの前に出て緊張して
ピンと糸が張り詰めたような空気感の中で尊敬されて
振り返るともっとお歳だったんじゃないかなっていう気がするんですけれども
それでいて本当に目立たないスタッフの若い助手さん達に
いつも気を配っていて、よく見ていて
「君偉いなあ」とか「頑張ってるなあ」とか声をかけられるんですよ
本当にそうやって現場っていうのは
スタッフの皆さんみんなで作っているものだし
悪い空気ってやっぱりすぐ伝わるというか
みんながこの仕事に誇りを持って臨んでるっていうことが
とても大事だっていう風なことを
私は子どもでしたけど高倉さんに見せていただきました
大泉:(周りを見回して)君、頑張ってるな(ww
ひろ子:
でもたった1回しか共演したことがない
そんな子どもを本当にお亡くなりになるまで
ずっと気にかけていただいて
もうなんかありがたい以外の言葉があったら伝えたいくらいです
大泉:ずっと薬師丸さんのことを気にかけていらっしゃった
ひろ子:
はい
何もそんな人に褒められるような偉いことなんてしていないのに
とにかく褒めて褒めて大きくしてもらったという感じです
●松任谷由実さん
大泉:本当に子どもの頃から憧れだった?
ひろ子:
荒井由美さんの時代ですね
曲をなぞらえて一生懸命練習して
ユーミンの素敵な言葉
理解もできないことが多かったですけれども
本当に素敵だなと思って憧れて一生懸命自分で歌っていました
大泉:♪Wの悲劇 を書いてもらうわけですよね
ひろ子:
もう人生の全ての運を使い果たしたんじゃないかなって、20歳で思いました
私に曲を作ってくれるってどういう事?っていう
大泉:初めてこの曲を聴いた時、どういう気持ちですか?
ひろ子:
なんて綺麗な曲なんだろう
美しいんだろうという風に思いました
これも映画の主題曲としてラストに流れるということで
そのラストシーンを撮っている時も非常に辛いものがあって
監督が「もっと!もっと!」って言って
こっちも精一杯やってるつもりなのに
「もっと!」に応えられなくなった時に
もぬけの殻状態というか、無の状態になったんですね
監督に泣けとか笑えとか言われるんじゃなくて
自分の好きな時に笑って、自分の好きな時に泣いてっていう風に
もう私はそんな人生を歩むんだって最後のシーンの時に思ったんですよ
歌を聴いた時にものすごく切なくて
そのシーンを撮っていた時の自分とシンクロして
最初歌ってる時は切ない気持ちになって
もちろん嬉しい気持ちもあった中でですけど
(この映画のラストシーンってチェックのワンピで
女優らしくお辞儀して別れるシーンだっけ?
最後に撮影シーンが流れて、何度も撮り直していた記憶があるような?
大泉:実際にレコーディングの時とかにお会いしたんですか?
ひろ子:
あんまり覚えていなくてw
未だにお目にかかっても目なんか見られないです
下を向くと、靴を見てもユーミンだし
手を見てもユーミンだし
どこ見てもユーミンなんですよ(ww
お食事とか連れてってくださった時も
何を食べたか覚えてないです
それくらいやっぱり未だに私の中では
お目にかからないほうがいいくらいの変な自分になるっていうか
あんまり自分でも感じたことのない自分がいるのでww
大泉:まだマイク・タイソンと飯食ってるほうがいい?
ひろ子:そうです いっぱいいろんな質問してw
大泉:40周年ということで、またもや曲を書いてくださった
ひろ子:
呉田軽穂さんとして♪Wの悲劇 から37年ぶりになるんですけれども
曲を提供して頂いて、なおかつ今回は呉田軽穂さんが
歌詞を書いてくださっているということで
せっかくためていた運がまたここでなくなるような感じがしますw
大泉:37年ためればもう十分でしょう
♪Come Back To Me~永遠の横顔 作詞・作曲/呉田軽穂
女神みたいだな
ユーミンぽいポップでカワイイ曲
歌い終わってそのまま次回のゲストの紹介になっちゃった
幸せな時間だった
同じ時代を駆け抜けた知世ちゃんも40周年!祝