メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

絵本『金曜日の砂糖ちゃん』 酒井駒子/作 偕成社

2021-11-12 13:58:41 | 
「作家別」カテゴリー内に追加します


『金曜日の砂糖ちゃん』ブラティスラヴァ世界絵本原画展金牌

酒井駒子 その他の著書:
リコちゃんのおうち
ロンパーちゃんとふうせん

2003年初版 2011年第14刷
さすがにとても人気があることが分かる

偕成社はたくさんいい絵本を出版しているなあ


私の好きな手のひらサイズの小さな絵本だけれども
内容はとても濃くてぎっしり詰まっている

1冊の中に幾つもの作品が入っていた



金曜日の砂糖ちゃん




とにかくかわいい!

自宅の庭だとしても、地面に直接子供一人でぐっすり寝ているなんて
よく考えればちょっと不思議な気がするけれども
それも絵本の世界

原画では1枚の絵の中に女の子と自然、動物が
横並びに描かれていた気がするけれども
絵本に収める際は上下にも配置されている


草のオルガン
これも原画を見た
この絵がまさかダンボール紙に描かれているなんて
絵本からは想像もつかない

周りの黒い線の縁取りも手描きの質感がそのまま出ていて
どうやって印刷物として色や質感を再現したのかもとても気になる
微妙な色合いなどを印刷物にするのも大変だよね


寂しいことがあって
つまらないことがあって
知らない道を通って帰る少年






草原の真ん中に1本の木が立っているというのは
私が一番大好きな風景







木の下にあるピアノは音が出ないけれども
想像の中で弾くとカラスやバッタ、蝶々などがやってくる







とても繊細な子供の顔や体の線に比べると
大きな樹の描き方はとてもシンプル







工事のヘルメットをかぶったおじさんが来て
ヘビが出るから危ないと注意する

ヘビにも会いたかったと思う少年


こうゆう何もない草むらってどんどん減ってるよね
小さい頃、こういうところをたくさん見つけて探検して
いろんな想像力を養ったのはとても貴重な経験となって
いつまでも心の奥にある


夜と夜のあいだに
夜中に目が覚めた女の子は
母親のシュミーズを着て








触ると叱られる糸と針をクッキー缶に入れて
鳥かごの扉を開けて







こっそり玄関から外に出て
それきり戻っては来ないのでした







この原画も見て、最後の文章にびっくりした!

シュミーズが大きくて、胸やお尻が覗いているのも可愛い
こうした憧れや、やっちゃいけないと言われると
余計にやりたくなることってあるよね

鳥は籠の戸を開けてもすぐには飛び出さないんだな
自由にしてあげたいという純粋な気持ちが伝わる

顔立ちや、家具などもやっぱりヨーロッパっぽい

けれども、このコは一体どこに行ってしまったのか???
外に王冠をかぶった犬たちが迎えに来ているようだから
お城にでも行ったのかしら?

どこか現実と寓話が混ざった不思議な世界


本の注文は電話、 FAX 、メールでも受けつけていると書いてある
大きな図書館や書店などが身近にない場所でも手に入るのはいいことだね


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