メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

「心動く絵本を探す旅 イタリア・ボローニャ」@世界はほしいモノにあふれてる

2019-07-25 15:33:12 | テレビ・動画配信

イタリア・ボローニャ国際絵本原画展 2019@板橋区立美術館


【内容抜粋メモ】

ヨーロッパ最古の大学が生まれた街
900年以上も前に大学が誕生して以来 数々の天才学者が生まれてきた
コペルニクスもその一人

イタリアでは試験と卒論が無事に終わればいつでも卒業できる


ボローニャは絵本の聖地「The Bologna Children's Book Fair」



毎年春に開かれる 世界最大の 児童書見本市「ボローニャブックフェア」
この地を訪ねるのは ベストセラー児童書編集者 ポプラ社編集者・高林淳一さん




『おしりたんてい』を世に送り出した人物
フランス、フィンランド、チェコなど7カ国で翻訳出版された






高林さんが今回ポローニアで探すのは「子どもたちの心が動く絵本」

た:
次のページをめくりたくなるものとか
この話を最後まで絶対読みたいと思わせるもの
そういうのものが心が動く絵本なのかと思っています


ボローニャブックフェアが開催されたのは今年の2月






参加者はおよそ3万人
児童書を専門にする 国際見本市は、世界でここ唯一

世界80カ国 1500近くの出版社が集まり
最新の本をめぐる情報交換や版権の売買を行っている


商談スタート
まずはユニークな企画を生み出すことで知られる フランスの出版社を訪ねた
紹介されたのは、まだ発売されていない 仕掛けのある不思議な絵本




「人生において消えて無くなるものや 変わりゆくものは たくさんあります
 眠気は消える 小さな傷は治る 後は残らない 音楽は飛んでいく」

半透明の紙をめくると、イラストの一部が消え、意味が変わる





た:
コンセプトは面白いですけど
イラストがたぶん日本人にはちょっと馴染みがないから
こういう企画モノはもうちょっと親しみやすいほうがいいかな

すかさず担当者は、日本人にもウケそうなイラストの絵本を持ってきた
ページごとに変わる熊のイラストを通して
色の名前などを覚えられるようになっている






た:
日本でやったらもうちょっとテキストがあって
単語を覚えるとか どういう話なのかというの逆に気にする

今度は ストーリーのある絵本を持ってきた 担当者も粘る



母親と娘の話です 同じ1日を 親子がどう過ごしているか
 2つのイラストを通して伝える


 左ページは母親の視点を元に描いた日常の1コマ
 右ページは同じ時間を娘がどう過ごしているか描いた

 例えば 買い物をするため 母親は駄々をこねる娘を叱る
 一方、娘はスイーツしか見えていない

 

 母親が眠気を抑えながら会議をしている間
 娘は昼寝なんかしたくないと思いつつ眠りに落ちていく」

た:
すごい面白いですね 視点が二つあるのは
片方の視点から描くことはよくあるんですけど
お互いの気持ちを理解できるっていう、すごい面白い試みだと思いますね


世界的ベストセラー作家にもアタック
児童書作家ジェフ・キニーさん(アメリカ)
世界トップクラスの売れっ子作家




児童書『グレッグのダメ日記』は シリーズ累計発行部数 2億3000万部を超える




主人公の少年は「モテたい」「人気者になりたい」「お金持ちになりたい」のに失敗ばかり
そのユニークさが受けて 世界60以上の言語に翻訳・出版されている




た:是非日本でも新刊を書籍化できたらいいなと考えています

J:
子どもが本に触れる経験は大切なことだと思います
Web 上で物語を読むよりもアイデアが広がり、情緒豊かになると思います

最新刊を日本で紹介するチャンスを得た


駆け出しの絵本作家やその卵たちが絵の売り込みにくる
連絡先を添えた 名刺代わりのイラストが壁一面を覆い尽くす




20年前から貼り続けるイラストレーター:
出版社の人が通りかかって 気づいてくれるんじゃないかと思って
やらないと後悔しちゃう 運命をかけなきゃ だから貼っちゃうの




商談ブースには長蛇の列
売り込みを受け付けてくれる出版社にここぞとばかりに卵達が群がる
この日はドイツの出版社が限定1時間でイラストをチェック





「あなたの絵とても気に入ったわ
 でも私たちの出版社には美しすぎる絵です 洗練されすぎていて」


高林さんもこうした新しい出会いを大切にしている




絵本作家 ガイア・ステッラさん:
キャリア9年目だが他人の作品に絵だけを提供する仕事がほとんど
絵と物語を組み合わせた 自分の作品と呼べるものを作りたいと売り込みを続けている

多くの色が人の感情を伝えられると思います
私自身、絵を描きながらそう感じます
それぞれの色に言いたいことがあるというか




た:
より多くの才能の人が 絵本という形で表現できるような状況を作りたいですし
世界に押し出してあげられる手助けを出版社としてやれるんじゃないかなと思う


イラストの展示も行われている
イラストだけをあえて並べることによって、絵の多様性をより感じてもらうのが狙いだ
(見どころがたくさんすぎて1日じゃ見きれないね!




高林さんが気になる絵があった




た:
やっぱり絵本の絵って 完成した1個の絵じゃなくて
ちょっと不完全で、次どんなことが起こるのかなと期待させるのが
ページをめくらせる時の一つのモチベーションや
ワクワクした気持ちに繋がると思うんですけど
まさしくコレはそうだなと思って

例えば一本だけ剥けたバナナとか
ものすごい大笑いしている動物とか
違う動物なのに抱き合ってるとか

これってどういう流れでこうなったんだろうとか
どういうお話があるんだろうってすごい想像させる
すごい興味がある 才能を感じられる


作家が来場していることが分かり訪ねた
スイスの絵本作家パロマ・カノニカさん




た:結構意外な組み合わせの動物を描いている これは何か意味があるんですか?

P:
動物のイラストは親友のことを思って描いたものだった
特別な友情 あり得ない友情は絆が深くて不思議だと思ったからです
友情とは、人が生きていく上で支えになるものです
出会いを恐れていては友情は生まれません


<高林さんが選んだ2冊>

海外のフェアを10年間くらい通った中で
よりすぐりの2冊を今日選んでご紹介させていただきたいなと思います

『まる まる まるのほん』




た:
2010年に出版界全体に電子化の波があった
どうやって紙のほうが面白いっていうことを伝えようかなって
日々悩んでいた時代だったんですけど

「本をゆすってみよう」




た:
この本の面白さっていうのは 紙で印刷したものは動かないだろうっていう
子ども達の固定観念を逆手にとって、紙だからこその面白さを追求した
ひとつの形なのかなという意味で


ブックフェア初日
訪ねたのはイギリスの出版社「The Quarto Group」

た:新しい作品で強いメッセージ性のあるものを探しています

紹介されたのは 自信のないヒキガエルの物語




ある日、森の動物たちは氷の上で歌やダンスを披露するコンテストを開催
それぞれの技を披露する中、一人だけ自分には才能がないと参加しないヒキガエル

その後、動物たちに引っ張り出されてしまったヒキガエルは 思いがけない力を発揮して
なんとコンテスト一位に輝いてしまう




担当者:
誰でも隠れた才能を持っているんです 自分でそれに気がついていないだけで

た:
良いメッセージですね
キャラクターが強い人の中にいると
自分で何ができるんだろうかとか
人に誇れるものなどないとか思うんだけど
意外と言われたらあるんだと思うんですよね
そういうのに絵本を通して気づくというのはやっぱり面白い


斬新な企画が得意なフランスの出版社「Bayard editions」

担当者:
文章のない赤ちゃん向け
床の上で自由に広げられる 赤ちゃんが触って楽しめる絵本




カラフルな本が多い中 高林さんが目を留めたのは 地味な色の絵本

た:全ページ泣いてるんですね




担当者:
ご覧の通り2色しか使われていません 色が使われているのは主に涙
子どもたちの涙には いろんな種類があることを 教えてくれる
もしかしたら 言葉にできない想いを 涙で伝えているのかもしれない
人には見られたくない涙かもしれない

けれども抱きしめてもらえれば どんな涙も引っ込んでしまう
涙が止まると 絵本には黄色が差し込み始める
そしてラストには 色鮮やかな 世界が現れる






著者は今まで誰も語ったことのないテーマを扱いたかったそうです
子ども達に「泣いてもいいんだ」と思ってもらいたかったそうです

た:
悲しい時はその気持ちを出していいんだねと
表現の仕方がいいなと思って面白い本だと思います


その時、会場で思いがけない人と出会った


大人気児童書作家・原ゆたかさん
代表作は『かいけつゾロリ』 30年以上のロングセラー






奥さんは、絵本作家・原京子さん
夫婦で旅行にきても、ついつい次の本のことを考えてしまう




原さんは買い付けた海外の絵本から最新巻のインスピレーションを受けた

は:
これちょっと楽しそうだし ページをめくりたくなるので
ゾロリの参考にできないかなと思って

私があまり描いたことのないような本が山ほどあるので
ここからインスピレーションを得て
何か面白い山が描けないかなと思って



これなんかはすごく色が綺麗だったんで
こういう色使いって 自分でも試せないかなって買いました



動物をいっぱい描かなきゃいけないので

ゾロリの弟子「イシシとノシシ」
きびだんごを100個配って、100匹のいろんな動物が家来についたって話なので
和風だったのが少し西洋的な部分が入ってくるんじゃないかなって
自分でもワクワクしています


ボローニャ展には地元の美術学校もブースを出していた




「国立ボローニャ芸術学院」
日本の美術大学に相当し、世界中から学生が学びに来る
絵本作家を目指す学生が作品を見せてくれた

学生:この夫婦はもっと明るい性格なんですが、妻は考え込む性格なんです






日本では今 新しい絵本作家が生まれにくい
生計が成り立ちにくいためだ
この学校の留学生も今は日本人はゼロ
一方で中国人はイタリア人に次いで最も多い

(親に言えば「絵本なんて食っていけない」と反対されそうだもんね
 それに創造性を育むような教育、環境がない

学生:
これは今描いている物語「夜の冷蔵庫」です
想像するんです 夜になったらジェラートとか食べ物は何をしてるんだろうって




た:
子ども達は興味ありありますよね
夜中におもちゃは何をしているんだろうとか
身近なモチーフですごい面白いと思います


ファッションデザインの仕事をやめて ボローニャに来た留学生 リ・シェン・ユさん




夢を支えてくれるのはそれぞれ夢を追いかけているルームメイト
仲間の遠慮のない意見が頑張る力になると言う




リ:
絵本の魅力は文章では語ることのできないものを描けること
いつか誰かが私の描いた絵を気に入ってくれるといいなと思います


<ボローニャの食>
街には品質の良い作物や乳製品が多く集まる
名物料理は 日本でボロネーゼとして親しまれているパスタ





ボローニャのミートソースは イタリアの中でも別格
肥沃な土地から生まれた牛肉、豚肉、生ハムまで何種類もの肉が 贅沢に使われている


「トルタ・ディ・リーゾ」



街の女性:
おばあちゃんの、そのおばあちゃんの
そのまたおばあちゃんの時代からのケーキよ

シェフ:
お米が入っている イタリアは ヨーロッパのお米の主要生産国
貴族の方々がお米を薬として考えていたところがありまして
お米をお菓子の中に入れる メニューがたくさんあったそうなんです






児童書専門店「Giannino Stoppani Libreria per nagazzi」




創業は1983年 13世紀の宮殿の一室を改修して再利用している
街で人気の絵本から、世界各国の絵本までが手に入る

子ども達が海外の絵本を読む機会を増やしたいと
街の有志がお金を出してこの書店を開いた
書店はボローニャブックフェアと共に歩んできたと言う

店長シルバーナ・ソーラさん:
世界中の出版社の本を見て選び、お客さんに紹介できるという
素晴らしい機会があります この豊かな文化財をね



(子どもと一緒にゆっくり選べるスペースがあるって良いね


た:
東京オリンピックが控えているということもあって
外国人の人っていう一括りではなくて
どういう生活をしているのか、どういう考え方をしているか
そういうものをわかって、また触れ合えたら
きっとその後の人生が全然違ういい経験になるのかなって
各国の絵本は多様な生き方、様々な価値観があることを教えてくれる


全ページ真っ黒の絵本@メキシコ



目の見えない少年が見ている世界はどんなものか
浮き出たイラストの線を指の感触を頼りに体感する一冊


自由なジェンダーをテーマにした絵本@イギリス
主人公のジュリアンは、人魚に憧れる少年
化粧やドレスアップを楽しむ姿が生き生きと描かれる



絵本は子どもたちがまだ知らない世界を教えてくれる


高林さんが今注目している作家 フランチェスカ・サンナさん
各国から注目を集める新鋭の絵本作家
2016年に初めて出した絵本が数々の賞を受賞

ある母親と2人の子どもが 戦乱から逃れるため 故郷を後にする難民の物語








た:
過酷な現実だけでなく 親子の強さと未来への希望を美しいイラストの力で伝えた
ただ辛さだけが伝わってくるわけじゃない
人間の強さが 表現できていて素晴らしいと思いました

比喩的な表現で 親子が男にお金を払ったり 国境を越えるシリアスな場面を
イラストでは 巨人が親子を 塀の下に下ろすという どこかファンタジックな表現に




高林さんが最も惹かれたのはラストシーン
一番のハイライトは 最後みんなで鳥に乗って逃げていく




た:
旅を続ける親子が渡り鳥のように
新しい住処へたどり着くことを願って物語は終わる
心も体も解放されて輝ける未来があるのかもしれないと思わせる
ラストのシーンはすごい印象的でした

サンナさん:
力強い印象を与えるエンディングを模索して
希望になるようなシンボルを探しました

た:
日本の子ども達に紹介できる
何か手助けができる 注目したい作家さんだと思います


サンナさんの活動拠点はスイス チューリッヒ
アトリエを訪ねた ビルの一室を 絵本作家3人でシェアして使っている






サンナさんは、親子のその後を2作目として製作していた
一人の少女にフォーカスを与え、新しい場所での生活を描く




少女の不安な気持ちをキャラクター化したもう1人の主人公がいる




新しい暮らしが始まるとともに 少女の不安は次第に膨らみ
身動きができなくなるほど大きくなってしまう




この物語の着想は 実際に子どもたちの生の声を聞くことで生まれたと言う




サンナさん:
20人くらいのクラスに行った時、新しく来たばかりの子が3人いました
言葉も喋れず、周りと関係が築けていませんでした

子どもたちが大人に伝えきれない思いを理解するためにあることをお願いした
抱えている不安を絵にしてもらったのだ

「ママがいないから怖い」




「暗闇が怖い」




「大きな声で鳴く動物が怖い」などなど

この難問と どう向き合えば良いのか サンナさんは悩み、必死に考えた

サンナさん:
違うバックグラウンドの人たちが一緒になる時には
それぞれの違う所を強調するのではなくて、共通するところに目を向ける
子どもたちが「自分だけが不安なのではない」と分かればいいなと思います






JUJU
ほんといいですよね 紙をめくる作業というのが私は大好きで
月で20冊ぐらい本を読むんですけど 絵本をいまだに求めるわけですよ
ツアーとかで全国を回ると、その土地土地の本屋さんに行って
そこの絵本を見たりするんですけど


<高林さん選りすぐりの2冊目>

『いのちの木』






た:
キツネが主人公なんですけど
実はこのキツネは出てきてすぐに亡くなってしまう
なぜ亡くなったか分からないまま話が進む

いろんな動物が現れて、キツネとの思い出を思い起こす
悲しみて泣き崩れるのではなくて

彼と寄り添ってきた人生をみんなでちょっとずつ話し合うことによって
キツネの人生を色鮮やかに再現していく

すると、思い出から芽が出てきて みんなの温かい気持ちが
木に育っていくっていう話なんですね

みんなの拠り所ができました
ラスト キツネはみんなの心の中に生きているんだね

(ストーリーを説明してもらうだけでも泣けてくる

これは、2013年に翻訳・出版したんですけれども
2011年に東日本大震災があって
子ども達の生活に大きく死の影とか死の存在っていうのは
すごい身につまされるような時代で

この本の一番いいところは
儚い命だから命の大切さに気づきなさいという話ではなくて
いかに人の命に向き合えるか

残された人も人生があるわけで
前を向いて歩くために、どうやって向き合うかという時も
この話がすごいシンプルな絵とシンプルなテキストで伝えられる

JUJU:
なかなかないですよね、切り口として
命あるうちに大切に生きましょうみたいな本があっても
亡くなった後に、その人の人生を讃える本て
これは子どもの頃に出会いたかったなと思いました


旅の終わり 街の中心地に出かけた高林さん
今、イタリアの子ども達がどんなことに関心があるか知りたいと思っていた


ボローニャの公共図書館 サラボルサ「Biblioteca Salaborsa」
19世紀 証券取引などに使われていた建物を改装し、2001年現在の図書館となった



(建物自体がまず美しい 光がいっぱい入って 創造性がある
 吹き抜けが高くて こういう環境なら本当に心が豊かになると思う
 証券取引所なんかよりも全然いいねv


た:
公共図書館が子どもたちと本当の大事な出会いの場になっている
ということはあるんですけれども 実際イタリアの子ども達って
図書館で本と出会えてるのかなとか
どんな本が並んでいるのかなと興味があったので


児童図書室
児童書部署責任者 ニコレッタさん:
これを履いていただけますか
ここは0歳~3歳の小さな子どもたちのためのスペースだからです






この図書館は年代別に分かれている
ここは赤ちゃんと その家族だけが利用する「べべ」という部屋

小さな子どもたちは床にいることが多いので、床を清潔にしておく必要がある

た:
背に国旗のシールが貼られているんですけれども
この国旗の書籍ということなんですか?




ニコレッタさん:
そうです この図書館には94ヶ国の本を揃えています
ボローニャでは4人に1人の子どもの親のどちらかが他国の出身です
子ども達が様々な言語に触れる機会を提供できるようにしています

(日本も近いうちにそうなるだろうな


児童図書室はさらに2つ部屋がある
(大人で絵本が見たい場合は ちょっと一人では行きづらいかなあ




思春期の部屋(10歳~18歳くらいまでの子が利用する
試験前の勉強に集中したい学生が多く利用していた



(私も友達と一緒に図書館に行って試験勉強をしたことがあるけど
 実際行くと、色んなお喋りに夢中になっちゃって 勉強にならないんだよね




女子学生:
私はアメリカの歴史を勉強するために図書館に来ています
明日、試験があって絶対に成績を取りたいの
年齢ごとに部屋が分かれているのはとても良いと思います


読書サークル
定期的に開かれ、地元の小学生から高校生まで参加する
サークルでは 自分が選んだおすすめの本を紹介し合う



(意外と年齢に幅があるんだ/驚
 本が好きでも こうしたグループに参加するのは面倒くさいんだよなあ




少年:
本のタイトルは『道』です
お父さんと息子は終末の世界に住んでいて
親子の絆が生まれていくんだけど それがすごく良かったです




少女:
この時代の女の人は、やってはいけないことがたくさんあって
私は時々泣いちゃいました

自分の言葉で語るのがこの読書会のルールだ
次に盛り上がった話題は、本を読んでいる時の気分について

少女:読書を止めたら私じゃなくなっちゃう 読者は自分の一部なので

(私もこの年代の頃が一番読んでたかもしれない


少年:
僕は“ディスレクシア”(文字の読み書きに困難がある)
本を読むのがすごく大変です
だから本を読んで理解できた時はすごく幸せです
そういう風に感じられるのは「バーバパパ」を読んでいる時です

少女:
私にとって本はツリーハウスみたいなものです
本を読んでいれば嫌なことはツリーハウスの下の川を流れていくから安心できる(同感


た:
とにかく子ども達がすごく自発的に発言するのがびっくりして
本を通して人生のことを学んだりする子もいるって言ってましたけど
本をきっかけにして話し合う機会を作れるのも一つ本の楽しみだと思うので
その辺は是非日本でもやってみたいなと思いましたね

***

日本の教育は右ならえ 「国に従ういい兵隊」を育てつづけている
親も教師も世間も「いい学校」「いい会社」へ行けば「幸せ」と言うのに、実際は違う
子どもたちは騙されたと思い、大人と社会に「不信感」を持ち、「無気力」につながる

SNSで自分の意見を述べているつもりでも
小さい頃からの「刷り込み」からはなかなか脱出困難だ

さまざまな国の、美しく、多様な文化を体感することはとても大切
人生を豊かにし、幅広い視点を与えてくれる



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