メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『森のプレゼント』 ローラ・インガルス・ワイルダー/作 朝日出版社

2021-04-26 16:13:45 | 
「絵本・児童書」カテゴリー内に追加します


私もテレビで「大草原の小さな家」シリーズを何度も再放送を見て育った世代

とにかく何でもできるお父さんとお母さん
丸太でできた小さな家がとても羨ましかった

昔は何でも手作りして工夫して
自然と共に生きていたんだよね


クリスマスって本来こういうものだよねというのが分かる1冊

今みたいにどこか高級ホテルに泊まって
恋人とご馳走を食べるとか
クリスマスケーキを買って食べるとかじゃなくて

家族が久々集まって
それぞれのために一番必要と思われるものを想像して
手作りして贈り合う

一年で一番のご馳走を何日も前から用意して
みんなで食べてキリストの誕生を祝う日

外の寒さも人の命を奪うほどだから
防寒のしかたも本格的!
道中何があっても寒くならないようにする工夫が素晴らしい


奴隷の歌を歌う場面がある
アメリカの開拓といえば
原住民のネイティブアメリカンを大量虐殺したタブーがある


原作はまだ読んだことがないが
きっとドラマと同様か
それ以上にあたたかい物語なんだろう

特にローラがもらった初めてのお人形は
どんなに素晴らしかったろうか!


安野さんといえば細かく小さく繊細な絵が
画面いっぱい描き込まれているイメージが強いけれども

この絵本ではそれぞれの場面を
丁寧に優しいタッチで描いていて癒される

動物たちも一人一人プレゼントをもらっている表紙画も温かい




【内容抜粋メモ】

クリスマスが近づくと、小さな丸太の家はほとんど雪に埋もれる

お父さんは戸口から納屋の家畜小屋までの道をつくる

夜はお母さんにプレゼントする板細工
唐草模様を彫り、☆もつけた飾り棚って
力仕事だけじゃなくて芸術家の域!!





お母さんはそこに大事な小さい陶器の人形を置く
(代々受け継がれてきたものなのかも






お母さんも大忙し
塩味の発酵パン、クラッカーなどを焼き
ベークドビーンズを煮て、パイやクッキーまで焼いてる/驚

メイプルシュガーをシロップにして
雪にかけるとすぐに固まって
いろんな模様のキャンディーになる!


クリスマス前日
イライザ叔母(母の妹)、ピーター叔父(父の兄)
いとこのピーター、アリス、エラたちがやって来る

みんな毛布や、バッファローの毛皮(!)にくるまれて
大きな荷物のように見える

鈴を鳴らしてボブスレーを引く馬





猫のブラックスーザンは納屋に隠れ
犬のジャックは大喜びする
(この2人の絵がないな


みんなで早速「写真ごっこ」をして遊ぶ
切り株から雪の上に飛びこみ型をつけていく遊び
楽しそう!






みんな暖炉に長い靴下をさげてベッドに入るが
興奮して眠れない





ピーターがレイクシティに用事に行っている間に起きた事件を話し始めて
聞き耳をたてるローラ

イライザが朝早く、手桶に水をくみに泉に出かけると
ヒトほど大きな飼い犬のプリンスが
スカートを引きちぎるほど引っ張った





怖くなって家に入ると家の前に寝て
少しでもドアを開けて出ようとすると
吠えたてて噛みつかんばかり

これまでにないことにビックリして
午後遅くまで閉じ込められたままで
ピーターが銃を持っていかなかったら
撃っていたかもしれないと話す

ようやく泉まで行くと
そこには手のひらほどの大きさの
パンサーらしい足跡があった

泉近くの木から動物を狙っていて
プリンスがいなければイライザに飛びかかっていただろう





怖くなかったの?とベッドの中で
ひそひそ話をする子どもたちを寝かしつけるために

お父さんはバイオリンで♪アーカンソーの旅人 を弾いて
悲しい奴隷の歌♪いとしのネリー・グレイ を歌う
(お父さんは音楽の才能もあるんだよね!






いとしのネリ―・グレイ
あいつらは君を遠くへ売ってしまった
こんなに恋しいのに
僕はもう君を見ることもできない



歌声を聴きながら、とうとう寝てしまう子どもたち
(ヘヴィな子守唄だな・・・



クリスマスの当日
みんなの長靴下には真っ赤なミトンと
ペパーミントキャンディーが入っていた

一番幸せだったのは布で作ったお人形をもらったローラ

ローラは人形を初めて見たため
目を丸くしたまま口もきけなくなり
人形をしっかりと抱いて、ほかのことを全部忘れてしまう





黒いボタンの目
眉は鉛筆で書いてある
頬と口はマゴボウの実の赤い色で染め
髪は黒い毛糸がカールしてある


ローラの妹キャリー、イライザの赤ちゃんドリーの他は
ローラがこの中で一番小さいため
ほかの女の子たちは、羨むことはなかったが

お母さんは「ほかの女の子たちに人形を抱かせてあげないの?」と優しくたしなめる

ローラはメアリーたちにも交代に抱かせてあげるが
自分のもとに戻ってきてホッとする
名前はシャーロットと名付ける


普段お行儀の悪い子には小枝のムチ1本しか入ってないぞと脅かすピーターも
「子どもをからかってはダメよ」とたしなめるイライザ

お父さんとピーターは赤と白の市松模様のミトンをもらう





イライザはお母さんに香辛料のクローブをさしたリンゴをあげる
そうすることでリンゴが傷まないから
(クローブとグローブと書いてある

お母さんはイライザに手作りの針さしを贈る
本のように開いて、針をさすところはサビを防ぐネルでできている

(お母さんも魔法のようになんでも手作り出来るんだなあ!
 この頃はそれくらい出来て当たり前だったかもしれないけど
 私は不器用で生きていけないかも/汗


朝食にパンケーキを焼くお母さん
熱々のパンケーキマンをそれぞれのお皿にのせてくれる





その後、聖書の挿絵や、お父さんの本にある動物の絵を見て過ごす


クリスマスのご馳走(これまでも十分すぎるくらいのご馳走だけど!
子どもたちは食事中に喋ることを禁じられいる

遠くの家まで帰るのに時間がかかるため
ご馳走はいつもより早く始める

ピーター:
馬がどんなに速く走っても
暗くなるまでに家に着けるかどうか難しいだろう


みんなにありたけのものを着せると体がふくれあがる

お母さんは指を温めるために
焼きたてのジャガイモをポケットに入れる(!

鉄のコテをストーブで温めて足元に入れ
毛布やキルトなどもみんな温めてある


「さようなら! さようなら!」


鈴の音が聴こえなくなり
クリスマスは終わる








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