12月中旬から読み始めた「風と共に去りぬ」読み終わりました。one sittinng 10ページか20ページのペースですからふたつきほどかかりました。
感想ですか、「感銘を受けました」はどうでしょうか。文学少女の読書感想文みたいで恥ずかしいですね。「読み応えがありました」、そう、これだな。腹持ちのいい食事をした後のようです。
前にも書いたが、南北戦争後、進駐軍に民主化されて黒人の副知事まで出来たのに、やがて「逆コース」が始まって、つい何年か前までは黒人はバスにも乗れず(白人用の)、トイレも別、レストランにも入れず、白人の学校にも行けないような状態が百年以上も続いたわけだが、この「逆コース」の過程が知りたいものです。
力作、大作です。筆致は華麗で緻密です。スカーレットは極端に誇張して描かれているように見えるが、案外女というものは一皮むけば、こんなのが多いのかもしれないと思わせる説得力があります。
彼女の性格をくっきりと見せるために、反射板としてアシュレとかバトラーがいるわけですが、こちらのほうは、私の用語でいえば「操作子」的です(前出の私のドストエフスキー「白痴」論を参照)。