穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

索引がほしい >> 科学の解釈学

2014-05-03 08:05:10 | 書評
前回に続き講談社学術文庫「科学の解釈学」。この種の書籍では索引がほしい。索引の有る無しが評価の基準(私に取って)になる。今回は別の理由で(前回述べた)購入しましたが。索引は編集者の有能性をはかる目安でもあります。

参照文献(本書では『注』)は必須ではない。必要ならインターネットで調べられる。インターネットの情報が不十分の場合は、その時に、文献に当たればいい。そしてインターネットの情報にはまず必ずと言っていいほど、文献リストがある。

参考文献は著者のアリバイのようなもので、たしかにここに出典がありますよ、とか、私はこれだけ本を読んでいます、という証拠のつもりでしょう。このようなものは、卒業論文や学位論文では必要でしょう(先生、私はこれだけ本を読んで勉強しました、というわけ)。

著者の野家さんは奥付によると、日本哲学会会長です。参照文献のリストはあっても勿論いいが、索引があってならいいが、どうなんでしょう。索引なんて講談社の編集者でも作成出来るわけで一考してもらいたい。まだ少ししか読んでいませんが、なかなかいい本のようなので。