相変わらず辻村深月『傲慢と善良』126ページ。
婚活中の相手の女性がストーカーに付きまとわれて疾走もとい、失踪するという記述が延々と。
仄かに推測するに「ストーカーされて失踪」というのは胡散臭いがこの推測が当たるかどうかは辛抱して読まないとわからない。
驚くのは、読んでいて、現代の婚活事情である。昔からの結婚相談所からインターネットの婚活サイトまでの記述。三十代で婚活システムを利用したのがほとんどみんな百人くらいの相手と婚活しているというから驚くじゃないか。
主人公のプレイボーイらしい会社社長すら婚活相手は50人というから驚く。飯を食う暇もないじゃないか・
大体でこういう風俗を扱った小説では「数字の根拠である調査を巻末で表示するが、辻村さんは出典には触れない。本当かどうか不明だ。嘘八百にしても唖然とする数字だ。
この実態というか、婚活事情というのは本当なのかね。なんだか悲しいし、グルウミーでSF的だ。
主人公の女性も婚活していたので、ストーカーも婚活相手のなかににいるのではないかと、男が女の昔の婚活相手を虱探しに調べて、探して長い巡礼の旅に上るというのが筋らしい。やれやれ。