ドストエフスキーのキャラの弱年齢化は作者の加齢とともにすすんでいるようだ。
未成年のアルカージー19歳から最終作カラマーゾフでは、脇役ながら14歳コーリャとかリーザとかだ。ドストエフスキーの特徴はどんなに年齢が若くなっても大人言葉をはなすことだ。
コーリャとかリーザのところは相当なスペースを占めるが、読んでいるとドストエフスキーの実験動物(ラット)を見ているようだ。
あるいはホムンクルスを見ているようだ。ホムンクルスとは錬金術に出てくる小人だ。人造小人である(近世魔術における試験管ベービー)。
年をとるほどこういう実験動物を書きたくなるというのは面白い。