簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

袋井宿 (東海道歩き旅・遠江の国)

2020-10-21 | Weblog
 「程なく袋井の宿に入るに、両側の茶店賑しく、往来の旅人おのお
の酒のみ、食事などしてゐたりけるを・・・」 
袋井宿に入った弥次さん喜多さんの見た第一印象である。



 袋井の宿場は東西が5町15間(約572m)で、その間の人口は843人、
家数195軒と言うからさほど大きな宿では無かったようだ。
ここには旅籠が50軒あり飯盛り女も他の宿場と同じようにいて、本陣
も田代・中大田・西大田の3軒も有ったというから規模の割には多い
方である。



 広重の描く「袋井 出茶屋ノ図」でも茶店は随分と賑わった様子が
描かれている。当時の旅人も「東海道どまん中宿場」に興味を引かれ、
お国への土産話にと、旅籠泊りや茶店で休むなどで、より多くの利用
があったのであろう。



 旧街道沿いにある東本陣跡(公園)を見て進むと、原野谷川に架か
る静橋の袂、JRの駅から延びる道との交差点角には、袋井宿場公園が
有った。袋井宿の中心的な場所で、大木戸をイメージした物なのか瓦
葺きの門や、常夜灯、東屋などが設けられている。



 県道を越え、更にその先の御幸橋の有る辺りが西の入り口に当たる
場所で、そこには「從是 袋井宿」の榜示杭が立ち、石造りの秋葉灯
籠があり、高札場に高札が復元されている。



 かつては水害に見舞われることも多く、宿場の周りには土塁(土手)
を多く見かけたらしいが、今日の袋井宿の町並みは、何の変哲もなく
ごく普通の通りである。
当時を偲ばせる物は何も無い町並ではあるが、「東海道ど真ん中宿場」
を謳うだけに、所縁の場所には幾つかの公園等よく整備されていた。(続)





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