簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

甦る思い出 (東海道歩き旅・伊勢の国)

2023-05-19 | Weblog
 石薬師宿に向かう道すがら、鈴鹿山脈を遠望し、微かに見える御在
所ロープウェイの白い鉄塔を眺めながら歩いていると、半世紀も前の
ことが頻りに懐かしく思い出されてくる。

 その昔行なわれた、「鈴鹿セブンマウンテン」のキャンペーンでは、
休日の度に何度も訪れたのがこの「湯の山温泉」だ。
温泉街を抜け、表登山道を上ると近鉄山の家があり、ここを拠点とし
て御在所岳を中心に山歩きを随分と楽しんだ。





 御在所岳は他にも裏道、中道が整備されていて、四季折々、変化に富
んだ登山が楽しめた。時には峠を越え、滋賀県側に下りたこともあった。
石榑峠から愛知川の源流域に沿って川を下り、永源寺に出た記憶が微かに
残っている。恐らく中世以前の鈴鹿越道であったと思われるルートを歩い
ているが、当時はそんな認識はまるで無かった。





 些かの感傷に浸りながら、西に向かい国道1号線の小谷で左の旧道に
入る。ここには伊勢国分寺の跡があるらしいが、旧道からは直線でも数
百m程離れている。旧道に沿って残される家並みを見ながら、800m程
歩くと再び国道に合流する。

 交通量の激しい国道1号線では、横断歩道は乏しく多くは歩道橋や地
下道でそれを越える。ここも地下通路で横断すると、正面は「自由が丘
という大きな団地が広がっている。





 暫く国道を歩き、その団地が切れる当りで左にカーブすると、浪瀬川
を越える。嘗て長さ八、九間ばかりの土橋が架けられていたらしい。
広々とした国道橋は道と同化して、それとは知れない内に通り過ぎる。
その先で国道とは分かれ、右の旧道に入って行く。(続)




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