みんなで夜と、日曜も合同練習してきたのに、暑さにやられたのか弓までもぼよよんとした感じになって、それは自身の身体がぼよよんとなったのか分からないまま終わってしまった。
惨憺たる結果になり、積み上げてきたと思ったものがガラガラ崩れた感じだった。
しかし、砂に刺した棒倒しのようなもので、積み上げたと思ったのはさらさらの砂だったのかもしれない。稽古中連中して悦に入っている時があった。それが大きな油断だろう。
その暑い県体で、立ちを終え退場したとき「無事生還」と、思った。役員も選手も命がけで、この暑さの中で倒れても同然の状態である。わたしは血圧が低いので、サウナに入ったら危険な状態になる。今回は、会場全体サウナ状態で、控えの会議室と救護室が涼しくて助かった。
何をするにも、設営と後片付けを含めて、大変なことである。おまけに、半数は高齢者だ。南無阿弥陀仏・・そういえば、若いころ試合でドキドキしたとき、亡くなった祖母に「おばあちゃん!!お願い」と、思ったことがあった。わたしを可愛がってくれたおばあちゃんである。
孫たちは、「じいじにお願いしたら、お天気が良くなった・・」とか、お願い事は「じぃじ!!」で、ある。当然だ。ばぁばは生きているのだから。お願いの種類は現実生活の中で生じる。「ばぁば、喉かわいた」「ばぁば、お腹すいた・・」
さて、窮地に陥っても「殿・・この1本!おねがい!」とは思わないなあ。じぃじに頼ると余計外れそうな気がする。ほめてもらったことがない。「へたくそやな。また離れが山かいとったぞ」良いアドバイスをくれた覚えがないのはなぜだろう。あっ・・・素直に聞いたことがなかったわ。
他人の言うことはすべて素直に聴けるのに、なぜか家族は駄目だ。おまけに、互いにレベルが同じくらいだと説得力がなくて、意見だけ戦わせて終わるのだ。その結果が今なのだろう。
最近は、見てくれる人は鏡。全ての人の意見は一旦受け入れ、何とか消化させようとする。消化不良になるとまたやり直す。その繰り返しだ。同じことを言われ、同じことばかりして、一体前へ進んでいるのかと思うことがある。今回の県体などは、実は相当に落ち込む状態だった。稽古はずっと良かっただけに、立ちに入って道迷いで遭難したような状態だった。「どこへいくのかわたしの矢よ!」
「まだまだやなあ・・・」殿が苦笑いしている。そろそろおいでとは言わないで。
せっかく生還して、残念会とはいえビールはめっぽううまかった。
勝っても負けても猛暑の中のビールは旨いのである。
飲んだあとのひとこと。「くぅーーー!生き返った」