2016年の作品、タイトルは「あの霧がかった朝」。
舞台となったインドの東北部に位置するアッサム州は、
紅茶の産地としても有名であるが、世界で最も雨が多い
地域の一つである。言語はアッサミー語で英語字幕付き。
インドの他の言語もそうだがアッサミー語にもヒンディー語と
同じ単語が出てくるが、ほぼ異なる言語である。
<ストーリー>
起床した娘ジュリー(ウルミラ・マハンタ)が母親の様子を伺い、
台所に行くと父親(カピル・ボラ)が料理をしている。
ジュリーは母親に答案用紙の採点をするように言う。
母親はアルツハイマー病で6年間この調子らしい。
ジュリーの事は娘だと認識できているが、夫の事は忘れてしまう。
ジュリーのBFプラナブ(アルン・ナツ)が結婚を申し込みに、
家にやって来る。ジュリーは母親にも紹介するが理解できない。
父親がプラナブに病状を説明する。プラナブは母親に自己紹介し、
結婚の話をするが、一旦は認めてもすぐに忘れてしまう母親。
プラナブは繰り返し話をする。父親が母親を部屋に連れて行き、
ジュリーは悲しみに暮れるがプラナブは優しく抱きしめる。
誰しもアルツハイマー病に限らず認知症になり
肉親さえ認識できない事になるかもしれない。
それでもそれを受け入れ、命が尽きるまで生きねばならない。
悲しいけれど、それも人生である。
プラナブがいい人物で良かった。