2017年01月05日 12:00

普段の生活ではシャワーのみという人も、寒い日や休みの日には湯船につかって体をしっかり温めたいと思っているのではないだろうか。しかし、毎日お風呂を沸かすとなると、水道代やガス代もバカにならない。追い炊き機能があるお風呂なら、前日の残り湯を沸かして入浴することもあるだろう。「教えて!goo」にも、「お風呂のお湯の交換について」と、お風呂のお湯の取り替え頻度についての質問が寄せられていた。
「私の実家は元5人家族(子供がそれぞれ独立)でその時は二日に一回交換でした。夏場は毎日交換です」(putikityuさん)や「独り暮らしをしていたとき追い炊き機能のないお風呂なので一度入ると当然翌日は冷めてしまうのですが、捨てる水は半分にしてそのぶん熱いお湯を注ぎ足して入っていました』など、汚れは気にするも追い炊き機能を使って、水を節約しているという意見が複数あがっていた。
実際のところ、お風呂の沸かしなおしは何回ぐらいまでOKなのだろう。株式会社バスクリンの“お風呂博士”こと石川泰弘さんに疑問をぶつけてみた。
■細菌の増殖が気になるなら毎日取り替えるべき
果たして残り湯は衛生的にどうなのか。まずは、細菌が増殖していることはないのか聞いた。
「細菌の数は入浴直後と翌日では数千倍もの開きがあります。弊社の実験でも、同様の結果がでております。ただ、この細菌がどのようなものなのか、身体にどのような影響を与えるのかは不明です。また、入浴する人の状態や、室温などの環境によっても大きく異なります」(石川さん)
不明な点は多いものの、一夜明けると、多くの細菌が増殖するようだ。では、取り替え頻度はどのくらいが適切なのだろうか。
「安全面を優先すると、菌の増殖からみてお風呂の水は毎日取り替えるのが望ましいといえます。しかし、経済面、衛生面などを考慮するとなると、話は違ってくれると思います。プライオリティーを何にするかが判断基準になると思いますね」(石川さん)
細菌が増えることは事実だが、節水・節約という観点からいえば再利用するのもアリだろう。さすがに汚れやぬめりが目立つ場合は、取り替えた方がよいかもしれない。
■お湯を再利用したい場合は水質のキープが重要
沸かしなおして使う場合のポイントや、注意すべき点はないかも聞いてみた。
「重要なのは、菌の増殖をできる限り防ぐということです。まず、ちゃんと体を洗い、汚れを落としてから湯に浸かりましょう。しかし、それでも菌は増殖します。ただし、増殖した菌がどのような影響を及ぼすかは不明です」(石川さん)
お湯を再利用するなら「水質を下げない」工夫はしておきたいところ。複数人が入浴するなら特に、マナーとして湯船に浸かる前には、しっかり体を洗ってから入りたいものである。
今回取材から分かったことは、残り湯に含まれる細菌の影響には不明な点が多く、ゆえにはっきりとした指針を示すのは難しいということだった。現状ではプライオリティーを何にするかで個々人で判断するしかなさそうだ。
●専門家プロフィール:石川 泰弘
1962年東京生まれ。株式会社バスクリンの販売管理部所属(広報責任者)。株式会社バスクリンの“お風呂博士”として多方面で活動。著書に『お風呂の達人(草思社刊)』。
風呂の残り湯の細菌類について、医学的追跡調査してほしいと思います。