遅すぎた制御<本澤二郎の「日本の風景」(4232)
<財務省・矢野事務次官がようやく正論!しかし10年遅れ⁉>
昨日はため息の出るような場面が、永田町と渋谷のNHKで噴出した。せっかくの代表質問の機会を、野党・立憲民主党は安倍犯罪を徹底追及して、国民を納得させることが出来なかった。政府広報機関のNHKが世論調査を公表、自民党に高下駄を履かせて、右翼・保守派を安堵させた。「昔の名前で出ています」野党は、低迷したままで、政権打倒の夢をかき消してしまった。
自公過半数は、ほぼ間違いないのだろうか。野党はこの期に及んでもバラバラ、さもありなんである。野党に軍師不在を裏付けている。自公には+安倍ムサシの不正投開票マシーンがまとわりついている。ため息が出るのも仕方ないものか。日本は、これからも泥沼にはまり込むしかないのか。
不思議なニュースが目に留まった。財務省事務次官を知らないが、安倍内閣以降、国民の税金をやたらとばらまいてきた。ひも付きの経済援助金だけでも、安倍は60兆円も無駄遣いした。とどのつまりは、フクシマ隠しの4兆円五輪賭博の強行である。この巨額な財政の不始末について、財務省は沈黙してきたのだが、麻生の悪太郎が席を離れた途端、事務次官が正論をぶち上げた、というのである。何をいまさら寝言を言うのか。日本の財政は、既に破綻しているのではないのか。
<東北復興肥満予算+4兆円コロナ五輪賭博に沈黙、何をいまさら>
大蔵省といわれたころの大蔵大臣は、永田町の花形で、予算を算定する主計局が羽振りをきかせていた。
数兆円、数十兆円の借金でも、当事者は震え上がったものである。今その桁は上がって、1200兆円を超えている。GDP500兆円時代は夢物語になろうとしている。国民所得は韓国に抜かれた。年金はSOSだ。その一方で財閥の蓄財は300兆、400兆円で、市民との超格差は乖離どころの話ではない。
借金大国は、もう20年以上も継続して、その勢いは止まらない。安倍晋三の海外バラマキ60兆円は悔しい。それでもNHKは、安倍支援報道に徹して、公共放送の資格を放り投げてきた。言論機関の腐敗が、極右政権を存続させてきた原動力だった。それが岸田新政権でも、となると、善良な市民は耐えられないだろう。野党の無力さもひどいが、言論の罪は重すぎて声も出ない。
311フクシマの民主党内閣の隠ぺいと、その後の消費大増税で、人々の野党不信は骨の髄までしみ込んでいる。それでいて同じ看板をぶら下げて登場、要の自公の不正追及をしない。
東北復興向けの肥満予算に群がったゼネコンとやくざの犯罪に、検察も警察もソッポを向いた。特に放射能除染費用の不正を、これに誰もが沈黙した。汚染地帯で人体実験させられている若者の健康被害も、いまだに不問に付せられている。
コロナ禍においても4兆円五輪を強行して、世界の物笑いに。それでも、反省も謝罪もしない政治が貫徹された。財務省は、これら一連の不正予算の執行に沈黙した。第一、五輪強行の事務当局は、財務省の武藤という元事務次官のもとで推進したのだから、お話にならない。
<公文書隠ぺいと赤木俊夫事件に翻弄、本来の任務放棄の財務省>
麻生・財務省は、安倍犯罪の手先となって、その隠ぺいに徹して、全体の奉仕者としての役割を果たさなかった。
森友事件では、公文書偽造・捏造の主犯的役割を果たして、安倍事件の隠ぺいに狂奔する財務省だった。赤木事件は終わっていない。赤木夫人の怒りの叫びに岸田は、本気で向き合おうとはしていない。
安倍・麻生体制下では、会計検査院が死んでしまって、国民に対して責務を果たさなかった。彼らも税金泥棒であろう。
<10年前に財政規律を貫徹する義務を放棄した財務省>
財政家がいない日本は、もう10年以上かもしれない。
「民主党の大馬鹿野田豚が、公約違反して消費税を大増税。それでもまだ立民に巣食っている。本来は、肥満体質の行財政改革が不可欠。財務省の責任放棄に対して、財務省解体論も出ている」という有様である。
国民生活は、為政者の資質・責任感に左右される。この10年、人びとはよくわかったはずだが、それでもゆでガエルに浸って、起き上がろうとしていないのだろうか。
2021年10月12日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)
(追記)昨日は、千葉市内の義弟の畑に押しかけてサツマイモ掘りして汗をかいた。今回で二回目。上空を成田から離陸した旅客機が飛び交っている。一帯は、農業好きの老人たちが、ハクビシンなどの動物と対決しながら、野菜作りに励んでいる。そんな一角で紅色をした芋を掘って、それをそっくりいただいて帰宅。地球温暖化が進行、それでも原発推進の政権のもとでは、魚介類も食べられず、飢饉の恐れありだ。サツマイモで命を維持する場面も想定される。
それはさておく。わが妹の夫はいま1週間のうち3回も透析中だ。大変な健康状態だというのに、畑仕事をこなしている。その理由を聞いて納得した。「透析代の知らせが来るようになってびっくり。1か月に30万円以上。それがタダ。申し訳ないとの思いで畑仕事。作った野菜は、近所となりにばら撒いて、多少は恩返しさせてもらっている」という殊勝な解説に納得した。
報恩は、人の道である。政治屋は、党本部の公認さえ取れれば、公明党創価学会の票も入る。バッジをつければ、世界一の高給取りだ。せめて報恩の気持ちをもって、国民に善政すべきであろう。安倍や麻生への報恩を、国民は怒っている。
帰宅して掘ったばかりの芋を隣家におすそ分け。すると、再婚したばかりの
S君の夫人が、子供のころを思い出させてくれる菓子「かりんとう」を持参してくれたことに感謝!最近は高級菓子に相違ない。
(TBS)財務省の矢野事務次官が月刊誌で自民党の経済政策が「バラマキ合戦」になっていると批判したことが、政府与党内で波紋を呼んでいます。 財務省 矢野康治 事務次官 「最近のバラマキ合戦のような政策論を聞いていて、もうじっと黙っているわけにはいかない」