山岳ガイド 眞さんの山がいど日記

山岳ガイドが出あった自然、感動、日々の様子など綴ってみました。このブログで、のんびり"ねまらっしゃい"!

久しぶりの投稿です ⑦ 国立登山研修所との出会い

2024年06月25日 | 国立登山研修所

6月6日

久しぶりに登山研修所に宿泊する機会に恵まれました。

この研修所の門をくぐったのが 1982年21歳 3月 大学生冬山研修会の時

早いもので 43年になります。

21歳 生徒で参加 

28歳 右も左もわからないまま講師として

39歳 大日岳事故当事者として

52歳 再び 講師として

 

59歳 主任講師として

悲喜こもごもな登山人生を支えていただきました。

ほとんど変わらない施設

名称は

文部省登山研修所

文部科学省登山研修所

国立登山研修所 変わりました。

お世話になりました!

 

感謝!

 


登山リーダー春山研修会 国立登山研修所主催

2018年05月26日 | 国立登山研修所

5/16〜21日

今回はイチ講師では無く、国立登山研修所主催・登山リーダー春山研修会

主任講師として研修を受持つ事になりました。

学生と一緒に山に入れないのは寂しいですね、、、

タイトな日程にもかかわらず、熱心な指導が夜まで続けられました。

5/18 入山

雨が心配されましたが、何とか剣沢前進基地まで無事入山できました。

 

夜半から、大荒れの天候となり19日は終日風雨。テントが半壊した班、眠れなかった学生がでるなど荒天時の生活技術という意味ではいい研修となったようです。

その分、講師のみなさまにはご苦労をおかけいたしました。

20日、ようやく好天となり各班劔岳を目指しての実技研修。

わたくしと副主任講師はは二手に分かれて班全体を見守る役、わたくしはスキーで剣沢を滑り、長次郎谷を登り

長次郎のコルで学生が頂上に登るまで見守り、昼過ぎには剣沢前進基地へ戻り

全員が戻るののを待つのみ!

劔沢前進基地に入山してから

目まぐるしく天候がかわり思うように実技研修会進められなかったり、

平蔵谷上部には大きな雪のブロックがいつ落ちてるかわからない等にも関わらず

登山に精通し、気心のわかる講師のみなさまのおかげで無事終えることができました。

21日下山日は、搬送訓練

ただ、ただ感謝!

今年から研修会の日程が1.5日短縮、講義も一講義になり、後は東京、名古屋、大阪で開催される「安全サテライトセミナー」での実施となります。

新しい試みも大切なのですが、現場では伝える項目は変わらないのに日程が短縮となり伝えきれなかった感があったのではないでしょうか。


一年ぶりにこの山へ

2018年05月02日 | 国立登山研修所

4月28日~5月2日

先週に続いて足慣らし山行

槍沢ロッヂでは好日山荘登山学校スタッフで

30年来の友人でガイドの加藤ガイドや

小林ガイド、田村ガイドと再会。

槍ヶ岳へ向かう途中では

棚橋ガイドと再会!

彼も30年来の友人です。

昨年、

ICI石井スポーツ登山学校

槍ヶ岳をサポートしていただいた

ガイドであり国際山岳医でもある

千島先生とも再会!

普段街を歩いていてもこんなにたくさんの知人と出会うことなんて、、、

槍ヶ岳山荘のスタッフの方も覚えていただき、感謝!

思っていたより人も少ない、小屋でのんびりと過ごすことができました。

静かな山頂にも満足、

この山に来てよかった!

翌日も好天

 長い時間かけて歩き、

 雪、岩場でアイゼンの感触、感覚をおもいだし

 次は剣岳へ行ってみよう!!

 


なまったカラダを

2018年05月02日 | 国立登山研修所

4月21日

帰国してからひと月あまり何かと忙しく山へ行く時間もなく気ばかり焦っていた。

ようやく、西穂独標まで登る時間ができ

日帰りで足慣らし。

5月の春山研修にあわせてもう少し頑張らなくては、、、、

追伸

FBにも投稿したが

登山届義務化が広がり登山届を出す人が増えたことはいいことだと思うが、

登山届は命綱、ザックの重さは命重さなんて教え込まれた世代にとって

この時期独標手前にザック、ピッケル、アイゼンまで置いて往復するなんて???

理解できないのは私だけなのでしょうか?

 


大学生登山リーダー春山研修会(平成29年度)

2017年05月29日 | 国立登山研修所

5月19~26日

富山県立山町・国立登山研修所主催

大学生春山登山研修会・講師として参加して来ました。

19日は講師打ち合わせ

KJ法(ブレーンストーミング)

今年度から、

”KY(危険予知)訓練”、”KJ法”などを取り入れたり

主任講師から指導法についての指針を出していただいたりなど

時代の変化にあわせるような新しい試みが盛り込まれました。

20~21日

今回は二十歳の学生7人を二人の若い講師とわたくしとでお預かりすることに、

入山準備

トレーニング

講義

22日

荷物を積み込んで

いよいよ出発

室堂から雷鳥沢を登り、剣沢キャンプ場へ

予想以上の辛さに入山だけで精いっぱい、、、

23日

絶好の好天なのですが、前日の入山の様子から剱岳は無理と判断、

今日は1日雪上訓練

アイゼン歩行に

ピッケルとアイゼンのコンビネーション

現在地の確認

ルート工作と

朝5時から午後3時頃まで・9時間

剣岳を目指すための雪上訓練・反復練習

雪上訓練を終えて、テント生活

24日・剣岳へ

2時半朝食・4時出発

平蔵谷をつめる

平蔵のコルから”エビルンゼ”を詰めて

剱岳山頂

研修5日目・3人の講師に叱咤激励を受けながらの

山頂です!!(あきらめかけていた山頂)

25日・下山

風雪の中

スノーボラードによる懸垂下降訓練

背負い搬送を行いながら室堂へ

26日・研修最終日

班別協議

全体協議・班別発表

 登頂が目的の研修ではありませんが、

剣岳の山頂を目指しながら

”春山登山”に必要な知識、技術を学ぶなかで

体力の無さ、技術の未熟さを身体で受け止め、

チームワーク、メンバーシップ、リーダーシップの大切さを

剱岳に登るというい行為を通じ、

あれも、これも伝えねばと

 焦るときもありましたが

”防御の力”を理解、学んでいただけたことと思います。

生涯にわたって山登りを続けていただきたいと思う反面、

”生きて帰る山登り”を切に願うばかりです。

いつものことながら、

学生のひた向きな姿に胸が熱くなり、

忘れかけていた”初心”を思い出させていただきました。

このたびは、研修所スタッフの心遣いが印象に残る春山研修会でもありました。

感謝、感謝!!

(最年長講師更新中)

 


大学生登山リーダー冬山研修会

2017年03月22日 | 国立登山研修所

3月10~17日

10日午後から国立登山研修所に入り

講師打ち合わせ

今回は、副主任兼実技講師の二役。

研修はじめの二日間は、

オリエンテーションにはじまり、

講義「冬山における雪崩リスク管理」、「雪氷学の基礎」、

「登山の医学」、「入山前の天気概況と天気図の見方」

講師による”雪崩レスキュー”デモ、

入山計画書作成、概念図作成、装備、食料準備と

忙しい二日間です。

13~16日・4日間テント泊の実技登山です。

実技1日目・慣れないラッセル・時速/300m

体力の無さを痛感してます!

7時間かけても目的地に届きません、、、

2日目・悪天候のせいだけでなく、自分たちの技量の無さ、

思うように行動ができません

なんとか、前大日岳まで到達!!

気象予報士・猪熊先生による観天望気講座

雪氷学者・飯田先生による雪の観察

3日目・ロープワーク

17日・最終日

雪崩リスクを考えた実践行動

要救助者の搬送訓練

ふりかえり、自己評価表の作成、行動記録のまとめ

全体協議で班別発表、個人発表、、、

今回も最年長講師?

年の差36歳の学生4人を、

21歳年下の講師と二人で受け持ち、

戸惑うこともありましたが

無事に研修を終えることができました。

参加いただいた学生にとって驚きの日々ばかりだったのでは

ないでしょうか!

この研修会を通じて学んでいただいたことが

どのような形で目をだし育っていくのかが楽しみです。

しばらく国立登山研修所・研修会から遠ざかっていましたが、

再び研修会に携われるようになり3年目になりました、

今回の研修からようやく伝えることに

”よろこび”を感じることが、、、

多くのみなさまのおかげさまに”感謝”

柔らかな春の陽射しを浴びている”立山連峰”に合掌し

8日間の研修所生活を無事終えることができました。

 


 

 


国立青少年教育振興機構 

2016年06月20日 | 国立登山研修所

6月6日~8日

岩手県にある「国立青少年交流の家」と「鞍掛山」を会場に

国立青少年教育振興機構主催の

”体験活動安全管理研修~山編~”

国立登山研修所アドバイザー渡邊雄二氏との

ご縁から声をかけていただき

研修講師という立場でお手伝いをさせていただきました。

1日目

「登山活動における安全管理の基礎Ⅱ」という演題をいただき

登山中のリスクを洗い出すなどについてお話をさせていただきました。

夕方は、翌日の実践登山研修のねらいやガイド装備の紹介などを

させていただきました。

2日目

鞍掛山を登りながら

「体験登山中のリスクを洗い出す」というテーマで

体験活動中の自然観察方法のポイント、指導者としての注意点や立位置、

健康管理、危急時対応などなどちょっと盛りだくさんな

メニューでしたが時間内に終了してホットしました。

その後は、「防災対策から学ぶ安全管理」

岩手大学名誉教授・斎藤徳美先生から

過去の岩手山入山規制の経緯から学んだことをわかりやすく

お話をいただきました。

3日目

恒例の朝のつどい

「事故事例から学ぶ安全管理」を

岩手県県警本部・大沢様から

今回のテーマの一つでもある「登山計画書」の

必要性にも触れていただきました。

最後は

班ごとに振り返りをしていただき

コメントを添えさせて無事終えることができました。

このような機会をいただき

ありがとうございました。

 

 


大学生登山リーダー春山研修会

2016年05月28日 | 国立登山研修所

5月20日~27日

おかげさまで、

今年も国立登山研修所

「大学生登山リーダー春山研修会」に

携わることができました。

このたびは、山岳スキー研修を担当することに、

2日間かけて、コース選択

食料計画、ロープワーク、講義と

入山準備に追われ

23日・入山

室堂から

剣沢にある施設の前進基地を目指しました。

24日・長次郎谷から剱岳を目指して

テント場から剣沢を滑ります。

長い長次郎谷

自分たちの力では、コルまでが精いっぱい!でした、、、

ほかの班はスキーを担いで頂上を越えて降りてきます。

圧倒されるようなスケールの中、滑りだします。

 

25日・風雨のなか

ロープワーク・懸垂下降

スノーボラートを利用して

26日・下山 搬送訓練

リーダについて

 自問自答しながらの1週間だったのでは、、、

頂上には届きませんでしたが、

講師が細かいことを教え、伝えるより

”剱岳”というスケールの大きな山に

自分たちの体力不足、技術不足、

自然の厳しさを教えていた研修だったのでは

と思います。

入山前きれいだった

スキー靴も長次郎谷、剣沢、雷鳥沢を

登り、滑りしてようやく自分足に

馴染んだようです。

「試練と憧れ」

いつかは、自分たちの力で、スキーで、

剱岳の頂を目指してほしいと思いながら、

「無理をするな、事故を起こすなよ!」と

願い、貴重な場をいただいた研修所に

感謝しながら研修会を終えました。

 


お世話になったみなさまと 月山 鳥海山を滑ってきました!!

2016年05月16日 | 国立登山研修所

5月13日~14日

大学山岳部現役のころ、富山県立山町にある

国立登山研修所(旧 文部省登山研修所)を通じて

生徒でもお世話になり、

講師になって、

ヒマラヤ遠征でもお世話になった、

30年来の山の先輩

高校生だったころ、わくわくしながら見て、

ヒマラヤ登山への憧れを抱くきっかけになった

日本K2登山隊ドキュメンタリー映画 「白き氷河の果て」

その当時の隊員だった富山のSさん、

今回はその時のDR兼隊員でもあるGさん、

日本の山岳スキーの歴史を綴ってこられた

今年79歳になられた飛騨のSさんと

そのお仲間と

月山・鳥海山を滑ってきました。

先輩方からは、細かい指導をいただいた覚えはありません、

ただただ、先輩方の生き様、背中を見て、追いつくことだけで

精一杯でした。

山岳スキーの神様 79歳とはおもえない

体力としなやかな滑り。

富山のSさんも

スキーを滑り終えてから、10キロのジョギングする姿。

まだ、まだ追いつけません。

ほんのわずかですが、

スキー登山を通じて恩返しをさせていただきました。

ありがとうございました!!

 13日夜は、鳥海山を眺めながらの夕食(鳥海荘)


16年ぶり、、、

2016年03月25日 | 国立登山研修所

3月11日~18日

多くの皆様のおかげさまで、

一昨年の春山研修に続いて

16年ぶりに、国立登山研修所主催

大学生登山リーダー冬山登山研修会の

実技講師を担当させていただきました。

3/11

講師打ち合わせ、

わたくしは富山県警山岳警備隊のNさんと二人で

男女混成5人の4班を担当になりました。

3/ 12,13

いよいよ、冬山研修がはじまります。

「登山におけるリーダーとは」という研修テーマ

4班の研修テーマ

「リーダーシップ、メンバーシップ、チームワーク」を掲げ2日間かけて

講義

「雪山での行動判断とリスク管理」

「雪氷学の基礎」

「登山の医学」

 

「入山前の天気概況と天気図の味方」

「冬山の気象」を受講

実技登山 北ア・大日岳を目指すため

計画立案、リスクマネジメント、

食糧計画、燃料計画、ロープワーク、雪崩事故対策等

班別協議・実技講習を繰り返しました。

3/14~17

いよいよ、出発です。

大日岳を目指して、25キロ前後の荷物を背負い、

実技登山のはじまり、机上でのシュミレーション通り

登山が実践できるでしょうか、、、?

リーダーは日替わりで担います。

初日のリーダー君、遠慮が壁になり

思うようにチームの舵取りができませんでした。

毎夜、テントで行動のふりかえりを繰り返し

「リーダーって?」

「メンバーシップって?」

「チームワークって?」

「後輩に伝えるために?」

「時間の管理?」

「頂上を目指すために

自分たちで”できること”と

”できないこと”の見極め」、、、と

各自が自問自答、声に出して

議論を繰り返すうちに

「お互い苗字を呼び捨てにしよう」という意見をきっかけに

声を出すこと、お互いを気遣うこと、

リーダーに全てを背負わせないなど意見がでて、

気持ちが一つになり??

その壁がようやく無くなりました。

大日岳を目指す日には

最高のチームワークが出来上がっていました。

と思います??

7日間という短い期間で、技術的なことを含めて

雪山登山のすべてを伝えることは至難の業です。

この後、アイゼンワークが正確か雪原を思いきっきり

走りました、正確でなければ足を引っかけ転びます。

最終日、ちょっと気が抜けチームワークがガタガタに、

何度も、ダメだしされながら、

講師・山岳警備隊Nさんをツエルとにくるみ

シート搬送を3時間。

彼ら、彼女らが真摯に講師の二人のアドバイスを

受け入れ少しづつ成長する姿は頼もしく見えました。

研修最終日の班別協議では、

4班の彼ら、彼女らが

学んだこと、気づいたことが板書いっぱいに書き出されました。

毎日、毎日

「リーダーシップ、メンバーシップ、チームワーク」

とはを講師二人は問い続けてきました。

リーダーとして

メンバーとして

チームとして

「防御の力」をつけることが

「生きて帰る、登山」につながること

自分たちの力を過信しないで

自ら考え、判断、行動すること、

登山を実践るためのプロセスなどに気づいて

いただいたかなと、、、

講師・山岳警備隊のNさんと研修当初

この班は「頂上は無理かな、、、」と話していました。

日に日に、少しづつ成長する4班の姿をほほえましく見ながら

班の学生と握手を交わし研修会を終えました。

 大日岳は16年前と変わらぬ姿でしたが、

学生気質の変わりよう、最年長講師となったしまったことに戸惑い、試行錯誤の8日間でした。

 合掌

 


退官記念パーティー

2015年04月24日 | 国立登山研修所

4月21日

新宿中村屋ビル(出入口直結には驚き!!)にて、

 ヒマラヤ遠征の度に、

長年に亘り"登山研修所”と深く関わってこられた、

渡邉雄二さんが国立登山研修所を退官されたことへの”感謝”、

益々のご活躍を祈念する

パーティーに参加させていただきました。

わたくしも20歳のころから、いろいろな場、

ヒマラヤ登山、研修所などで出会い、お世話になりました。

お疲れ様でした。